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2006年4月21日

血みどろで微笑む、桜の古木

Photo_1 樹齢1,000年、国指定記念物の
福島県安達郡大玉村にある古木の桜
馬場桜(ばばざくら)」のこれは何年か前の
最高にきれいな時のフォトである

そのいわれや慎ましやかな姿は村人の自慢であり農作業の目安や休憩所であり、子供たちの遊び場であった。

しかし、現在の姿を見てもらいたい。その姿は見る影もなくなっているのである

Img_0753 青空をピンク色に染め広げた枝は無くなり太い幹部分だけ

残った部分がわずかに花を咲かせているだけ

残った太い幹がまるで墓標のように立っている

観光のため駐車場や案内板が設置され道路も整備された。
そのため周りに豊富にあった水源の川はコンクリートで固められ、
根元はアスファルトで呼吸ができない。
追い討ちをかけるように強風で枝が折られた。

Img_0756 弱った木は自らの枝を枯らし少しの栄養でも生きられるようにするそうだ

生きようとしているのである。必死に生きようとしているのである

自分の手や足を食いちぎりダラダラと血を流しそれでも足らず内臓まで吐き出してでも生きようとしているのである

その「みどろの桜」を見に来た人たちは口々に言うのである

「枯れ木じゃないか」、「汚い桜だ」

「こんなの見に来るんじゃなかった」

「詐欺だよこれじゃ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・黙れ!

10000年の間、小さなお堂(虚空蔵菩薩堂)の前で花を咲かせ村人と暮らしてきた老木である
ずっと静かに生きてきた桜である。

全力で桜の花を咲かせる姿は末期がん患者が死を宣告されながらも
訪れる人々に優しく微笑んでいるようには見えないのだろうか

訪れる人々には豪快に咲くほかの桜と同じ見方をしてもらいたくないとせつに思うものである。この木の生き様を見てもらいたい

「この桜は生きようと必死にもがいているのである」(樹木医、前田氏の言葉より)

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コメント

いや~まったくですね。
それにしても、樹齢1000年とは・・・
スゴイ!!

以前、岐阜でしたかね、薄墨桜の再生物語を見ました。
みごとに再生したんですよ。

こちらはもう無理なのでしょうか?

投稿: もうぞう | 2006年4月21日 20:54

)もうぞうさん

その薄墨の桜を再生したのがこの前田氏ですがね

馬場桜も再生のため何度も樹木医を呼んできて地元保存会や村が苦労しているんですが難しいようです

桜の下にある生活用道路をの完全使用禁止とU字溝から水がしみこむようにしない限りだめかもしれません

それをすると生活が停まってしまいますしね

投稿: 玉井人 | 2006年4月22日 09:59

あら 私も薄墨桜を思い出しました。
それは大きい木で枯れかけた時は知らないけど再生して立派に咲いた時に見に行きました。15年位前だったかなあ
感動しました。
あんなふうに前田先生に直してもらいたいけどダメなのかしらね。

投稿: kiyoka | 2006年4月22日 23:19

人は今、目に見える状態でしか『モノ』を判断しない傾向が強いですよね。
そこに至った過程・経過はどうでもいい…と。
すごく感じるものがありました。
自分にも戒めとして頭に入れてときます。

投稿: hide | 2006年4月23日 11:34

)kiyokaさん

写ってはいないですがすごい治療を何度もされた後が痛々しく広範囲にあるんです。
でも根本は文字通り根にあります。ここは本来一年中湿っているような水の溜まり場だったのが道路工事や環境整備で乾燥するところになってしまいました。
それを元の状態にするのが困難なのがもんだいなっですよね。いくら木の治療をしてもね


)hideさん

そういう視点からこの桜の前に立ち古い幹に触れたとき目頭が熱くなり
知らず知らず涙があふれてくるんです

「しっかりしろよ」てね、声が出るんです

投稿: 玉井人 | 2006年4月23日 17:20

先ほどこの記事を見逃したので・・・

これ読んで涙が出そうになりました。
長い歴史を見て生きてきた老木に対して、なんということを言うのかと怒りがわいてきます。
きっとそういうことを言うのは、命の尊さをわからない人々の言葉であろうと思います。
うちの県内にも、枯れかかった大木の桜がありますが、なんとか修復されて、今では新枝を伸ばしています。
こういう老木を前にすると、不思議と木の精霊の力が感じられて、しばし見とれてしまうものですが・・・

>「詐欺だよこれじゃ!」

という言葉は品性のかけらも感じられずに、人間性を疑いたくなりますね。


投稿: コデマリ | 2006年4月24日 23:14

ようやく、休みをとって鶴ヶ城の桜を老父母を連れて
見てきました。
会津若松市は今が満開です・・・
観光客らが大勢、集まっていました。
今年は熊野屋さんの団子がなくてガッカリ・・・

でも、2本三色団子と、餡子団子を食べ、
満足・・・
仕事で、しばらく家を空けていたので、
桜の下を気分も軽やかに、日ごろの疲れも
少しは癒えそうです。

老木はたいしたものです、半分幹が枯れても、
真っ黒の幹になっても、しっかりと満開の花を付け
桜ってすごいなぁと思います。

投稿: aonami | 2006年4月26日 14:54

)aonamiさん

そんな風に見てもらえるとこの桜もうれしいでしょうね
このフォトを撮ったときFCT(福島中央テレビ)が取材に来ていました

カメラマンはあちこちこまめに狙っていましたがディレクター?らしい人はあんまり乗り気で無かったですね

投稿: 玉井人 | 2006年4月26日 15:08

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