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2009年2月25日 (水)

時代で意味が変わる言葉

外人さんに日本で知っているものと聞けばよく口にするのが「フジヤマ、ゲイシャ、スシ」ですよね。
その中の「芸者」、今では芸者さんといえば「日本髪着物の女性」になっていますが、江戸時代のころまで女性の芸者さんがいたのは「江戸東京)、大坂大阪)、京都)」の三大都市にしかいなかったそうです。

ですから、この三大都市の芸者には「男の芸者」と「女の芸者」がいたわけですね。

ところがその女性の芸者さんが大評判となり「芸者=女性」が江戸では当たり前になっていったそうで、それが今に至っているようです。

そのことを当時の江戸庶民はどう思っていたのかは分かりませんが、池波正太郎さんの時代小説「剣客商売」のなかでそのことがちょっとだけ出てきます。

この小説の主人公で無外流剣の達人「秋山小兵衛」が江戸の美しく着飾った女性の芸者さんを見てこんなふうなことをつぶやきます。

「世の中、変わったものよ!
近頃は芸者と言ったら三味を弾いたり踊ったりする女子(
おなご)になってしもうた。

 昔は芸者と言ったら、わしのような剣や槍の腕を磨く武士“武芸者”を指して言ったものじゃが・・・情けないものよ・・・・これも太平の証であろうのう」

もしかすると池波正太郎さんの小説なので本当に、江戸時代の剣客商売を生業とする人々は、芸者の意味が変わってしまったことをこんなふうに思って寂しい思いをしていたのかもしれません。

江戸では芸者のことを男女で「男芸者、女芸者」と単純に区別していたそうですが、京都では呼び方を変えていたそうで、「男性⇒芸者、女性⇒芸子(げいこ)」というふうになっていたそうです。

京都では今でも芸者さんと呼ばず芸子(芸妓)さん」という呼び名になっているのはその男女の呼び分けの名残のようです。

まさか、芸者とは宮元武蔵などの剣豪達を指していた言葉だなんて・・・言葉は時代によってまるっきり変わってしまうのが本当に多いですよね。

わたしもそのうち「全然、大丈夫」とか、とってもおいしい料理を食べて「この料理やばい!半端無ぇ」とか言うのを、違和感が無くなるんでしょうね

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コメント

時々平日午後2時40分頃からのNHK「ことばおじさん」のコーナーを見ますが、世は唄につれじゃないけど、言葉は世につれ・・・だってよ~~く言っていますね。

投稿: もうぞう | 2009年2月25日 (水) 19:53

)もうぞうさん

あの番組は私も見ますが、世相や流行語が面白く対比されていますよね

投稿: 玉井人 | 2009年2月25日 (水) 20:54

とても面白く拝読。気が付かないうちに妙な言葉を使っていたりします。今朝、TVで、見たのですけど、中国では横文字の商品名や会社名などに、漢字を貼り付けるのが一般的になっているそうです。例えば、ハンバーガーの「??包」??は、ちょっと思い出せないし、日本には無い漢字だったようでした。カタカナを考え出した日本人に乾杯!!!お話変えてすみません。

投稿: 山口ももり | 2009年2月26日 (木) 08:23

)山口ももりさん

そうなんです。
中国では漢字しかないので正式な発音にするとそれに当て字するしかないんですよ。
日本人の名前も正しい読み方にすると別の漢字になるので、そうすると面倒なので同じ漢字で読みは中国語読みにしているようです。
そのかわり中国政府は中国人の名前の漢字はしっかりと「中国語読みにしてもらいたい」と要求しているあたり、中国外交のすごさです。
韓国も漢字使用ですが日本のカタカナひらがなにあたる「ハングル文字」があるので対応ができるんですね。
もしかして、漢字文化圏では中国が一番文字に関しては遅れていて、古代のまんまみたいですね

投稿: 玉井人 | 2009年2月26日 (木) 08:43

その言葉にそういう意味があるとは知りませんでした。
武芸者が最初にあったのですね~~。
そして、玉井人さんのこの記事の最後の方は大笑い
してしまいました。
「全然大丈夫」とか、みーーんな使っていると変じゃ
なくなるのかもしれないけれども、今、わたしが
使うと、やはり変な感じがします。

投稿: 浜辺の月 | 2009年2月26日 (木) 18:29

)浜辺の月さん

私も違和感がぬぐえないんですよ。だいたい自転車のことを「チャリンコ」というのも違和感だらけのほうなもんですからね

投稿: 玉井人 | 2009年2月26日 (木) 19:27

中国での漢字、堕落しました。やっぱり日本が漢字をしっかり守ってきた、そして、ひらがな、カタカナを考案したって素晴らしい事です。ところで、私は書道をやっていまして、中国の古い拓本とかをそっくりに書くって言う訓練をつむわけですが、あの長い漢字ばかりの文章をどこで切るのか、未だにわからないのです。日本人風に読むときは、レ点とか、帰り点とかあるから、まだしも、なんとか、釈文付きで読めるんですけど、中国人自身はどうして読むんでしょうか。

投稿: 山口ももり | 2009年2月27日 (金) 09:14

)山口ももりさ

ご存知だと思いますが、そもそも中国語と日本語では文法が違います。

たとえば、英語を例に取れば「私はテレビを見ます」これを英語の並べ方にすると
“私は見ます。テレビを”と一部逆になるように。

どちらかというと漢文も英語と同じ文法言葉ですので日本で見る漢文書の返り点とかは、いわば日本人が読みやすいように考案された漢文読用案内記号ですね。
日本と同じ文法は韓国語とモンゴル語だけのはずです。

文章の区切りも、漢字そのものがその意味を成しているはずです。
ですから日本人のように‘行ったり来たりせず’上から順序良くすんなりと読むだけの中国人にとって、私たち日本人が思うよりずっと漢文は読みやすい文章なんだとと思いますよ。

昔は日本でも漢字ばかりですから、記号の歴史も古くないはずです。

ただ、漢字そのものが覚えられるかは疑問です。
文盲率はかなり高いと思いますね。

投稿: 玉井人 | 2009年2月27日 (金) 12:39

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