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2009年10月 3日 (土)

郷土のお祝い料理“ざくざく”とは?

明日の4日~6日までの3日間、福島県二本松市では日本三大提灯まつりに名を連ねる「二本松提灯まつり」が開催されます。
この祭礼中に太鼓台や神輿が練り歩く二本松市内の家庭ではお祝い料理として「ざくざく、ざくざく煮(汁)」というものを作るところが有ります。

材料は‘大根、人参、きのこ、里芋’など栄養満点の山の幸や野菜、それに‘こんにゃく、鶏肉、魚、豆麩’などを皆「采の目切り」にし組み合わせ煮込んだ「汁物」です。

二本松の方たちに由来を聞くと「ざくざく、具材を切って鍋に入れるからかな?」とか、知らない人がほとんどなので、「起源、ルーツ」が気になって調べてみました。

この料理は元は京都の料理で身分の高い人が、なかなか手に入らない貴重な具材を使って作られた、いわば高級煮物料理のようです。

これが、会津に伝わり「ホタテ、里芋、人参、椎茸、糸こん、きくらげ、豆麩・・など」の具材を細かく采の目に切り「ホタテだし」で煮た汁物として根付き“会津郷土料理”になったそうです

昔はこれをメインのお膳じゃなく「手塩皿(てしおざら)」という会津塗りの小さな重(椀)に盛られたため「小重のつゆ」が訛って「こづゆ」となり現代に残ったようです(名には諸説あり
http://sozaihiroba.sakura.ne.jp/sblo_files/gokujouaizu/gokujou/koduyu.htm

この会津郷土料理「こづゆ」は各地域で使用する行事や具材から呼び方がいろいろと違ったのが出来上がります

会津地域での呼び方のいろいろ

こづゆ、ざくざく、ざく煮、祝い肴、煮肴、つゆ煮、サメ煮・・・等々

二本松市は江戸時代、二本松藩になる前は「会津藩」でした
そのときに会津藩士の家族がお正月やお祝いの時にこの料理を作り「ざくざく」の名を広めた結果が今になっていると思われます。

ですから、二本松市の市民でも知らない人がいますのは武士階級の人の料理だったからでしょう。

二本松市の旧東和町地区ではお葬式に使うそうですが、いずれにしても共通なのはいろんな野菜と鶏肉か魚を入れ「祝い事(葬儀も仏教ではお祝事)」や「人の集まり」に出されることでしょう

そうなると、わが村で最近まで葬儀や法事の後で食べていた必ず魚やその汁が入った「なまぐさ汁」というものを飲んで精進を落とすのも「ざくざく」がルーツなのかもしれません

食のルーツは、文化の伝わる足跡が分かる気がしますね

この料理が京都のだとしたら伝わったのは北前船経由でしょう、だとすると同じものが新潟や山形にもきっとあるはずなんですよね

おまけ

  • 会津ではざくざくこづゆを区別して違いが有るところもある
     こづゆこん、ホタテ、が必須
     ざくざくこん、などホタテ以外の魚を使用
            采の目切りが‘こづゆ’より大きい
     
  • 具材の種類の数、または各具ごとの個数は縁起を担ぎ「奇数にするのが良い」とされている
    インドには「奇数は縁起が良い」とする慣習が有るがその影響か?

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コメント

「ざくざく」は、その家ごとに多少材料が変わりますね。多分、好き嫌いが影響してるんじゃ?
我が家は、大根は入れませんでした。
記憶にある限りでは、鶏肉、焼き豆腐、蒟蒻、人参、椎茸、蓮根、里芋、牛蒡。
あれ?これでは、8種類になっちゃますね(
ま、美味しいからいっか(
確かに、贅沢な食べ物って感じがしますね。
当たり前のように食べてたけど・・・。
4日は、晴れそうで良かったです。(

投稿: まめ | 2009年10月 4日 (日) 00:27

)まめちゃん

中身の具材は何でもいいようですね
8種類でも各具材の個数を奇数にすれば良いとか・・・
いずれにしても我が家ではやらない料理です

投稿: 玉井人ひろた | 2009年10月 4日 (日) 08:15

自己流でもざくざくを作っておくと安心です。
あとは普段通りでもお祭り気分になるし、
出っぱなしの息子らがふいに帰ってきても食べさせられるから。
うちの子ども達にとっては、お祭りの思い出と一緒の食べ物になったと思います。

なるほど、お葬式でもお肉をいれて精進落としにしたのですね。

投稿: ハル | 2009年10月 4日 (日) 09:08

)ハルさん

もっと詳しく言いますと、昔はお祝いの席に出された「お膳」は食べずに家へ持ち帰るのが普通だったですよね
その代わりにこの「ざくざく」など汁物などを何杯も食べたそうです
そのために、かえってよく食べられる「ざくざく」がメインになってきたそうです

投稿: 玉井人ひろた | 2009年10月 4日 (日) 12:29

京都では・・・私の周辺ではと言うべきでしょうか???余りそんなお汁のことは聞きませんね。

投稿: 山口ももり | 2009年10月 4日 (日) 21:40

)山口ももりさん

そちらでは公家や帝など朝廷料理なのでそれらの方が東京に移動すると同時に無くなったのかもしれませんよ
ただ、似たようなのが有るかもしれませんね。
例えば「おせち料理」これは本来お正月じゃなく、節句や神様のお祭りに食べていたそうですからね

投稿: 玉井人ひろた | 2009年10月 4日 (日) 22:01

そう・・・節会の食べ物でしょうね

投稿: 山口ももり | 2009年10月 6日 (火) 17:51

)山口ももりさん

いずれにしても昔は一般庶民のものじゃなかったようです

投稿: 玉井人ひろた | 2009年10月 6日 (火) 17:58

はじめまして。
会津地方の正月料理の事を調べていてこのブログにたどり着きました。

問題提起されていた
>同じものが新潟や山形にも
ですが、新潟の「のっぺ」や青森の「けの汁」(秋田にもあるようです)などが類似の食品にあたるかと思います。
のっぺは、根菜・野菜がたっぷり入った(ホタテも入っています)汁気の多い煮物である事が多く、けの汁は、野菜・根菜・凍み豆腐などの具材をひたすら賽の目に切った汁物です。

投稿: taiji141 | 2009年11月15日 (日) 22:20

)taiji141さん

コメントありがとうございます。
なるほど、ほとんど同じですね。情報もありがとうございました。

投稿: 玉井人ひろた | 2009年11月15日 (日) 22:33

今度の9日にスペシャルで仕込んで
10日の笠抜きに出しますよ。

今回のは伝説のざくざくになります。

投稿: oriduru | 2010年10月 7日 (木) 23:12

oriduruさんへ

“伝説の”ですか。そういうのがあるんですね

投稿: 玉井人ひろた | 2010年10月 8日 (金) 08:02

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