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2011年10月26日

地元も知らない地名の読み違い⇒“五百川”

福島県を南から北へ縦断して流れる阿武隈川(あぶくまがわ)、その川に郡山市磐梯熱海温泉(こおりやましばんだいあたみおんせん)を通り本宮市で合流する「五百川」という川が有ります。

この川の名前には次のような伝説が有る

<磐梯熱海温泉の「萩姫伝説」>
南北朝時代(鎌倉時代の後で1300年代後期)、伊豆地方を領していた公卿・万里小路重房の一人娘である萩姫は病の床に伏していたいました。
その枕元に不動明王が現れ、
都の東北方、数えて5百本目の川岸に霊泉あり。それに浸かれば全快する。」と告げて去っていった。
萩姫はその言葉に従って、侍女(名は雪枝)を伴い東北へと向かいました。
幾多の困難の末、遂に都から五百本目の川に辿り着き、その側に涌く温泉に浸かったところ、たちまちのうちに病が回復した(実際は2年ほど滞在したらしい)。
萩姫は、この湯に深く感謝して、その川を「五百川」、その温泉を故郷の伊豆地方の地名をとって「熱海」と名づけたという。

(※、福島県郡山市ホームページ熱海町(あたみまち)の地名の由来”より)

その伝説に由来してこの川の下流、阿武隈川と合流する旧安達郡荒井村と旧安達郡仁井田村が接するあたり(現在の本宮市荒井字五百川と本宮市仁井田字五百川)の字名が「五百川」となりました。

そこには現在「宮市立五百川小学校」や、少し離れたところにはJRの「五百川駅」などがその名称になっています。

そしてその読み方は「ごひゃくがわ」、これは同駅の看板にも大きくひらがなで書かれてありますし、どの公式ホームページの紹介にも「ごひゃくがわ」と明記されています。

実はこの「ごひゃくがわ」という読み方は先にも書いた伝説のころに付けられた正しい本来の読み方ではありません。

ハッキリ言います「“ごひゃくがわ”誤読です。

「五百」という文字には当然500という数量の意味も有りますが、昔は「数えきれないほど、非常に沢山である」という意味が存在していました。
そしてそれは「五百」と書いて、「いほ」という旧仮名遣いになり、読み方は「いお」または「いよ」となっていました。

例えばこんな事例が有ります

  • 五百年=「いおとせ」と読み長い年月を意味します
  • 五百枝=「いおえ」と読み、たくさん枝が有る状態を意味します
  • 五百重山=「いおえやま」と読み、山が幾重にも連なる様子を意味します

関西やもちろん福島県内にも有る名字

  • 五百川さん=「ようがわ」、「いおかわ」、「いよがわ」などと地域によってお読みします。

ということでここの本来の地名・駅名の読み方は「ようがわ」が正しい読みかたなのです。

実際にこの地域に昔から住むお年寄り、だいたい70歳以上の方のなかには今でも「ごひゃくがわ」とは言わず、「よが」または「ようが」という呼び方をする人が少なくないです。

福島県のこの辺の方言で「川」は「かわ」と言わず「か」と言いまして、それがつまり「よう(五百)」の「川(か)」が転じ訛って「ようが」となったものです。

これは「いおかわ」⇒「いよかわ」⇒「いよがわ」⇒「ようがわ」それがさらに訛って「ようが」・「よが」と転訛していった確かな証です。

東京の「秋葉原」は正しく読むと「あきら」なのですが、ここに旧国鉄の駅を立てる際に誤って職員が「あきばら」と誤読して、それが今に至っています。

それと同じように、「五百川」の読み方が間違う切っ掛けか原因になったと考えると納得ができます。

昔の国鉄職員と言えばお上のお役人として威張っていましたから、地元の人に名前の読み方を頭を下げて聞くようなことはしなかったのでしょう。そしてたとえ誤読と解っても「我々に間違いなどない。これのほうが正しいのだ。それに合わせろ」と息巻いたのでしょう。

その結果がこれです。

これはまるで「我々に間違いなどない。原発は絶対安全である」と、言ってきて今の事故が起きてしまった。
それのルーツを見るような誤読のように、私には見えます

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コメント

五百川。
三条市には「いもがわ」という地名があります。
また「いよがわ」という名字もあります。

投稿: もうぞう | 2011年10月26日 20:37

もうぞうさんへ

せっかくコメントをいただいたのに大変失礼をいたしました。
記事を書いている間に一番肝心なところを誤って消去してしまっていたようです。

今文章を読んで驚いてしまいました。申し訳ございませんが、早々に記憶にあったほぼ同じ文章を継ぎ足しいたしましたので、あらためてお読みいただければ幸いです

投稿: 玉井人ひろた | 2011年10月26日 21:34

五百川駅を利用する時があるとしたら、アサヒビール園に行く時かな!?

投稿: くぽ | 2011年10月26日 21:44

くぽさんへ

そうでしょうね。でもあそこにはよく車が駐車していますよね。運転手はどうしているのでしょう?

投稿: 玉井人ひろた | 2011年10月26日 21:50

おっきなもの、権威のあるものに立ち向かうのはおっかないですからね。
読み間違えくらいはガマンしてもいいとおもっちゃうけど…
ルーツですか…(-_-#)

投稿: ハル | 2011年10月27日 15:49

ハルさん

絶対事故は無い」と言い続けてきましたからね。

投稿: 玉井人ひろた | 2011年10月27日 16:32

わたしの家では“ようが”わたしには“よーが”って聞こえましたけどそんなふうに言っていました。わたしの中では今でも“よーが”です。

投稿: koji | 2011年10月28日 03:42

kojiさんへ

やはりみなさん本来の言い方をしているんですね。
でも、知らない人が増えてしまったんじゃないでしょうか

投稿: 玉井人ひろた | 2011年10月28日 07:12

私には読めない地名です。
ああ 難しいわ。

投稿: kiyoka | 2011年10月28日 22:27

kiyokaさんへ

正しい読み方のほうは難読地名ですね

投稿: 玉井人ひろた | 2011年10月28日 22:49

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