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2015年7月24日

PKO初代隊長‘佐藤正久氏’の思い

日本は平成4年(1992.6.19)に「憲法9条違反だ」の野党や世論からの声を振り切り、政府自民党は「日本も人的貢献が国際的に必要だ」として『PKO協力法 (国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律)』(最終改訂は平成18年(2006)12月22日)が作られ、そのときから自衛隊の能力を通して国際社会における責務を果たす取り組みが開始されました。

平成15年(2003)の自衛隊のイラク派遣(期間は2003~09年)は、その「PKO協力法」によって日本が戦後初となる“派兵”となりました。
その時の自衛隊の肩書は「南部サマワで復興業務支援隊」、出発する隊員を見送る家族には(夫や父の死を覚悟し)涙さえ浮かべる姿があったことを未だに覚えています。

その戦後初の派兵部隊の初代隊長だったのが「佐藤正久氏」だったことも、同氏が福島県出身だったこともあって未だに忘れません。

その佐藤氏と自衛隊員が、サマワで体験した思い、帰還したさいに各メディアでも紹介されましたので、覚えている方もいるでしょう

サマワでの自衛隊員の活動にはPKO協力法成立にあたって、野党の反対の声を受けて(武器使用など)規制が掛けられました。

  1. 現地の治安維持(村人を守るなど)のための武器使用はできない(正当防衛外。集団的自衛の禁止等
  2. 活動場所の近くで日本人や日本の非政府組織(NGO)が襲われて助けを求められても「駆けつけ警護」はできない。(正当防衛外。集団的自衛の禁止等
  3. 宿営地から離れた場所で活動する自衛隊員が襲撃されても、本隊は武器を持って助けることはできない(正当防衛外等
  4. 復興支援(道路工事など)をしたいと望む地であっても、(護衛を委託した)オランダの指揮官の同意の無いところへは行って活動してはならない。

<そこで、佐藤隊長や隊員たちは思った>

  • 普通の国で、自国民や文民、部下隊員を守れないという軍隊はない
  • 武器使用などの制約をできるだけ国際標準に近づけることで、自衛隊の支援活動の場も広がる
  • 自衛隊の活動は「非戦闘地域」に限定する従来の解釈に比べ「リスクが高まる」といわれるが、それは違う。

戦闘地域と非戦闘地域の線引きはあいまいで非現実的だ。
憲法9条との兼ね合いで武力行使の一体化を避けるために官僚が考えた概念にすぎない
実際に、非戦闘地域だったはずのサマワでも、宿営地に迫撃砲弾が飛び込んで街中ではオランダ兵が死んでいる

自衛隊に与えられた任務と権限が乖離(かいり)しすぎていた現実で、現場では何とかしてもらいたいとの思いが高まったのです。

今現在も、自分を守れないまま非武装とされるところでPKO活動をおこなっている自衛隊員達がいることは事実ですが、現状はPKO協力法ができた当時のままであり、派遣された自衛隊員の危険度は上がる一方だとされます。

佐藤氏らが最も恐れているのは、反対の世論が強くなり、法案が自衛隊の武器使用の範囲改正がなされないまま、さらに危険な地域に行動範囲だけが広げられてしまうことだそうです(現実にそちらに進んでいるらしい)。http://ameblo.jp/satomasahisa/entry-12051438741.html

つまり、元凶は「PKO協力法」です。これが廃止されない以上、いまの安保関連法の制定は自衛隊員を守るためには不可欠となるというのが、佐藤氏を始め現場の自衛隊の思いのようです。

法の賛否は別として、こういう説明の仕方を安倍総理や防衛相は言ってほしいのに、言えないのはこの関連法にはもっと裏が有るようにしか見えてこないのも、私の思いです。

TPP交渉で自動車の関税撤廃を強く経団連から言われているためのアメリカへの交換条件とか?

この法整備によって、日本がまたアメリカから高額な武装品を買う理由になるとか?

考え過ぎ?

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コメント

私は今、”日本はなぜ,「基地」と「原発」をとめられないのか”、矢部宏治著、集英社インターナショナル出版、の本を図書館から借りて読んでいます。
基地、原発、憲法、安保法案 その歴史的背景、現代の
それらをとりまくシステムや官僚体制。、
すべて、個人の定見ではなく 公開されている文書から
分析したものです。
あまりにも驚くことが多く、友人・家族にプレゼント
しました。
「関連法」の裏がみえてくるかもしれません。
玉井人さんにもおすすめいたします。

投稿: あね | 2015年7月24日 17:18

あねさんへpencil

複雑な時代背景のほかに、社会背景というのもありそれを研究する「社会学者」という方々の出している本にも良いのが有りますよ

投稿: 玉井人ひろた | 2015年7月24日 19:07

佐藤さん・・・誠実そうな方ですね~。

今回の提案された安保法制の中の一つに「PKO協力法の改正案」があります。これだけでもじっくりと審議する内容なのに、10の法律を一括改正するという無茶・無謀・粗雑・強引極まるやり方ですね。

今。大きな話題になっている、「自民党制作【安保法案】 あかりちゃん VS ヒゲの隊長 パロディー版」ぜひ一度ご覧になってください。

投稿: ススム | 2015年7月26日 09:51

ススムさんへpencil

それ、話題ですよね。佐藤参議も喜んでいました

投稿: 玉井人ひろた | 2015年7月26日 13:42

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