« 65,852,274件 | トップページ | 蹴 球 »

2015年7月 4日

‘赤べこ’の伝説(柳津虚空蔵尊)

福島県河沼郡柳津町(かわぬまぐんやないづまち)にある『圓藏寺』の『柳津虚空蔵尊(やないづこくうぞうそん)』は『福満虚空藏尊』とも言われ1200年を超える歴史を誇り、‘日本三大虚空藏尊’の一つに数えられる会津きっての名刹で、県内外の多くの参詣者を集めています。

『日本三大虚空蔵尊』とは・・・
 空海後の弘法大師)が唐の高僧から霊木を授かり、帰国後にその霊木を三つに分かち海に投げいれ、それが流れついたといわれることが縁起になっている三つの虚空蔵菩薩のことを指します。

  • 茨城県東海村の『大満虚空藏尊』
  • 千葉県天津小湊町の『能満虚空藏尊』
  • 福島県柳津町の『柳津虚空蔵尊』または『福満虚空藏尊』

会津の只見川に流れ着いた霊木は3本のうちもっとも遅く、その霊木漂着の知らせを聞いた空海は歓喜して柳津の地に出向き、自らの手で霊木を使って虚空藏尊菩薩を刻みあげたという話が伝わっています。

それを受け、会津の法相宗の名僧の徳一が、空海が彫った虚空蔵菩薩を安置するための虚空蔵堂を建立したのが『圓藏寺』の始まりだと伝えられています。

空海と言えば弘法大師、弘法大師といえば必ずその機縁の土地には伝説が付きまといます。

空海が福満虚空藏尊を刻んだ木層が只見川で「ウグイ」になった伝説もありますが、なんといっても「赤べこ」の伝説です。

赤べこ伝説:1

>大同2年(807)、法相宗の名僧の徳一(とくいつ)が虚空蔵堂を建立する際、上流の村から大量の材木を寄進されたが、水量が豊富な只見川から材木を運搬することは決して簡単ではない仕事だった。
材木を運ぶのに人々が難儀していると、どこからかともなく牛の群れが現れ、材木の運搬を手伝ってくれた。
ただそれは牛たちにも過酷で、多くの黒毛牛が倒れる中で最後まで働いたのが赤色の牛だったといわれている。

赤べこ伝説:2

>慶長16年(1611)に会津地方を襲った大地震で柳津も大被害を受け、虚空蔵堂をはじめ僧舎・民家が倒壊し多くの死者が出た。
震災によって壊れた本堂再建には使われた大材は、只見川(
ただみがわ)上流の村々からの寄進を受け、只見川を利用して運ばれたが、ここから巌上に運ぶのに大変困り果てていた。
そのとき、どこからともなく力強そうな赤毛の牛の群れが現れ、大材運搬に苦労していた黒毛の牛を助け、見事虚空蔵堂を建てることができた。
ところが、その赤毛の牛の群れはなぜか虚空蔵堂の完成を待たずにいずこへともなく姿を消したと言われる。

赤べこ伝説:3

>その後も、この赤べこは、会津地方で伝染病が流行した時、赤べこを持っていた人が、病気にかからなかった

以来、赤毛の牛を「赤べこ」と呼び、忍耐と力強さが伝わり、さらに「幸せを運ぶ牛」「子どもの守り神」として多くの人々に親しまれるようになり現在に至ります。

会津以外にも‘赤毛の牛’の伝説を見つけました。

  1. 島根県邑南町の「赤馬滝の(悲しい)伝説」(赤馬とは赤毛の牛のこと
  2. 静岡県伊東市の「一碧湖の赤牛」
  3. 静岡県伊東市の「福泉寺の赤牛」
  4. 静岡県沼津市の「池の平の赤牛」
  5. 福島県桑折町の「半田沼の赤牛伝説」

1番のは、滝に落ち死んだ子牛を追って滝に飛び込み死ぬ母牛の悲しい伝説ですが、それ以外は妖怪など自然災害を題材にしたもので、会津のとは全く異質です。赤牛となると「凶」になるようです。

ところで、日本には昔から赤毛の和牛は実際に居ます。毛は赤ではなく「茶色」ですが、日本人は昔からそういう言い方をしてますよね。

事実、柳津の円蔵寺の牛の像は‘茶色’です。それが「赤」に変ったのは「赤は魔除けの色」という言い伝えがあるからだと考えられています。

ただ、実際に赤い色の牛が現れたということも完全否定はできないと思う私です。

<注>
 宮城県登米市柳津にも、同じ「柳津虚空蔵尊(やないづこくうぞうそん)」を名乗る「宝性院」があり、この寺院も日本三虚空蔵のひとつを名乗っているが、これは会津のとは全く別の三大虚空蔵尊である。
両尊は混同されることも多いため、「円蔵寺」のを「会津柳津虚空蔵尊」、「宝性院」のを「宮城柳津虚空蔵尊」などと表記して区別することがある

|

« 65,852,274件 | トップページ | 蹴 球 »

コメント

今晩は♪
記事を読んでて思い出しました。
宮城県にも柳津という地名があることを。
合併などで町名も変わりさらに市に統合されましたが
津山町柳津に

「柳津虚空蔵尊(やないずこくぞうそん)

柳津虚空蔵尊は日本三大虚空蔵尊のひとつ。
726年に行基が東国巡遊した際に、この地で刻んだと伝えられています。
奥州届指の霊山・霊場の祈願寺として、数多くの人々の信仰を集めています 」
があります。
地名は全国各地に同じところが多々ありますね、どこが最初とかはどうでも構いませんが。

投稿: マコ | 2015年7月 4日 21:25

私が知っているのは、張りぼてで首を振る小さなおもちゃだけでした。

投稿: ましま | 2015年7月 5日 09:17

こんにちわ。
・「文章」を読んで。
それは初めて聞きましたね。coldsweats02

投稿: H.K | 2015年7月 5日 12:29

マコさんへpencil

私も知っていました。
混同されるかもしれないので、記事中に注釈を追加させてもらいました


ましまさんへpencil

それが、一般的ですね


H.Kさんへpencil

それは良かったです

投稿: 玉井人ひろた | 2015年7月 5日 16:03

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/46632/61764628

この記事へのトラックバック一覧です: ‘赤べこ’の伝説(柳津虚空蔵尊):

« 65,852,274件 | トップページ | 蹴 球 »