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2016年7月 4日

まるで、幕末の‘攘夷論’

バングラディシュのダッカの繁華街で起こったテロ事件について、日本時間の7月3日未明に過激派組織「イスラム国」(IS)のバングラデシュ支部を名乗るところから「22人を殺害した」とする犯行声明が、インターネット上に出たようです。

NHKニュースによると、その声明では↓

「イタリア人を含む『十字軍の国』の人々を殺害した。
イスラム教徒の殺害を続けるかぎり、十字軍の国の人々に安全は確保されないと知らしめるためだ」

などとする主張が行われたようですが、直接に‘日本人’に関して言及する言葉無かったため、ネット上では「たまたま巻き込まれたもので、‘日本人は標的にされた’という記事は誤りだ。」という書き込みが多く見られます。

しかし、『十字軍の国』の人々とを“イスラム教以外の異教徒と異国人”と解釈すれば、日本人も名指しに含まれることになりましょう。

実際に、標的としているのには日本のような「多神国家、偶像崇拝国家」が入っていることは事実ですし、犯行グループは助ける自国民やイスラム教徒と、標的である外国人や異教徒とを‘選別’し、そこに日本人もしっかりと選んでいたという証言がありますから、信じたくはないですが、日本人が標的だったと言っても間違いないと思います。

恐ろしいことです。

ところが、新事実によって、ネット上ではこの事件が意外な方向に進んでいることに気が付きました。

それは、犯行現場の隣に住む、レストラン経営の女性と、韓国系米国人男性、その二人の証言です。

>このレストランの隣に住む二人は、1日午後8時40分 (日本時間同日午後11時40分)ごろに事件を目撃した。

時間ごとに、順を追ってみると↓

  • 3~4人の男が「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫び、空に発砲するのを見た。
  • いずれもTシャツやジーンズ姿の20代前半ぐらいの若者だった。
  • 若者らは、片手にマシンガンやライフル、 片手に長さ1メートルぐらいの刃物を持っていた。
  • 1人がレストランの門から店の敷地に入ると、すぐ近く(店外)に‘日本人男性’がおり、その日本人男性(40代?)は、犯人グループに対し
    アイム・ジャパニーズ、ドント・シュート(私は日本人です、撃たないで)」
    と、三回叫び懇願していた。

というものです。

その「私は日本人です、撃たないで」と叫んでいた日本人男性は、その後テロリストの男たちに店内に連れ込まれるのを見たが、安否は不明だという報道も出ているようです。

40代というのが確かなら・・今回テロに遭った日本人で亡くなった方たちは全て刃物で殺されています。
その中でお一方だけが銃撃によって重体ながら命を取り留めた男性が、「40代」なんですが、さてどうなんでしょう?

それはともかく、この男性の言動に対し、ネット上では「憲法9条」の‘改憲論者’たちが、食いついたのです。

  • 憲法9条が有ると言っても、テロリストには通じない
  • 憲法9条が有る日本人だと叫べば殺されないのか?
  • 武装しないと平和は無い。助からない

等々と、書き込みが殺到しているのです。

男性は「私は、敵じゃない。日本からあなた方のために来ている」と言いたかっただけで、これはアメリカ人などもよくやる行動と聞きます。

「私は日本人だ」と叫んだことと、憲法9条をこんな風に繋げてしまうことにちょっと驚きでした。

改憲論者達は、どれくらい現行憲法を理解しているのか?疑問を新たにしました。

それにしても、外国人排除を掲げて犯行に及んだバングラディシュのテロ集団、まるで「攘夷」を叫んで外国船に砲撃し敗れた幕末の長州人たちのようですね。

EU離脱を決めたイギリスも「移民反対」、アメリカのトランプ氏も「移民規制」、世の中「攘夷論」が流行なのでしょうか?

そう言えば、安倍総理は長州人(山口県)でしたね。

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コメント

そう言えば、戦国時代も幕末もテロの時代だったのかも?
排他的な世界の風潮に危惧を感じてなりません。

投稿: Pee | 2016年7月 5日 07:30

歴史を見る限り、人は人を殺し続けてい生き延びてきたという感じです。人間の本質・・・私は絶望的です。唯一、効果があるのは教育だと思いますが、今日のTVや電波、活字などを思えば・・・・どうにもならない。

投稿: 山口ももり | 2016年7月 5日 09:58

Peeさんへpencil

政治と国民のギャップ、貧富の差、それらが拡大してくると起こりやすいのかもしれません


山口ももりさんへpencil

残念ながら、人間の本性に存在するものなのでしょうね

投稿: 玉井人ひろた | 2016年7月 5日 10:07

アラビア語が分からないので、コーランの解説はできませんが、多神論、偶像崇拝でも、アッラーの存在を否定したり攻撃しない限り、聖戦の対象として殺すべし、などとは書いてないはずです。

キリスト教徒やユダヤ教徒は、同じ一神教なので、税金さえ払えば「啓典の民」として信仰・結婚の自由を認めるという、本来は平和志向の宗教だと思います。

ただ、聖戦で命を落とした者は、最後の審判を受けることなく、直ちに酒池肉林の天国へ直行できる、などという歪曲された過激派の誘導が問題のようです。

投稿: ましま | 2016年7月 5日 17:53

ましまさんへpencil

どこにでも、文章を歪曲したり、拡大解釈する者は居るものだと感じました

投稿: 玉井人ひろた | 2016年7月 5日 19:12

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