か ~ こ
方 言 | 意 味 | 語源、由来 |
かぁ | 川、河 | 「かわ(川)」が訛ったもの |
かぁら | 川原、河原 | 「かわら(河原)」が訛ったもの |
かぁばだ | 川べり、川沿い | 「かわばた(川端)」が訛ったもの |
かい、かいい | かゆい、 | 「かゆい」が訛ったもの |
がおる | 困る、病気になる | 古語「閉口する」の意の「がおる(我折る)」が転じた |
がおった | 困った、病に伏せった | 古語「閉口する」の意の「がおる(我折る)」の変形 |
かがらし | うっとおしい、煩わしい | たずさわる事の意「関(かか)わりし」が転じた |
かがりご | 世話を掛ける子供、跡取り 親が老後に頼りとする子供 |
古い日本語の「かかりこ(掛かり子)」が転訛したもの |
がげ | 崖(がけ) | 「がけ(崖)」の「け」が濁音に訛ったもの |
がげ ※ が=鼻濁音 |
・・・たて、 ・・・(し)たところ ・・・し終えた直後 |
「掛け」が転じたものだが、「・・・し始め」ではなく「・・し終えた」の意味になる。「が」は鼻濁音になる。 例、「搗きたて餅」⇒「搗きがげ餅」となる |
・・・かげ | ・・・かけ、・・・途中 | 「かけ(掛け」が転じたもの。「け」だけ濁音になる |
がさばる | かさばる、かさむこと | 「かさばる(嵩張る)」が訛ったもの |
がさやぶ | ひどく混み茂った藪 | 古語の荒れた藪の「こさやぶ(木障藪)」が転じた |
がさもぐ | ガサガサしたゴミ・物 | ガサついたごもく(芥)が転じた言葉 |
かす | 余計なこと。つまらないこと。 無駄なこと。 |
「滓(かす)」の別の意味 |
かすかだり | 解ったようなことを言う奴 知ったかぶりをする奴 生意気なことを言う奴 |
江戸弁の「こごと」の意「かす」の言葉に、「かたり(語り)」が付いて転じ訛ったことば |
かすかだんでね | 生意気を言うな。知った風なことを言うな。余計なことを言うな。無駄口をたたくな。うるさいぞ | 同上の「かす」に「語るんじゃない」の訛りことばが付いて転訛した言い方 |
かすげ | 鎹(かすがい) | 「鎹(かすがい)」の江戸弁が転訛 |
かずげる | 嫌なことを押しつける。責任転嫁する | 「被(かず)ける」という標準語が訛ったもの |
かせぐ | 働く、労働する | 「稼ぐ」の意味が転訛 |
かせがさんしょ ※ が=鼻濁音 |
お仕事がんばってください | 「お稼ぎください」の転訛 |
かせがせ ※ が=鼻濁音 |
仕事がんばって | 同上 |
かせる | (漆などに)かぶれること、 | 「かせる」はあまり使われなくなった古い標準語である |
かだかだ | 二つ揃いの物が片方しか無いこと、違うものが二つ並んだ様子 | 古い言い方「かたかた(片方)」が訛ったもの |
かだくそ | ケチくそやろう、どケチ | 「かたい(堅い)」に感動詞の「くそ」がついた罵りの言い方 |
かだし | 倹約主義。ケチ。無駄なことが嫌いで几帳面なこと。 | 「(生活や性格が)かた(硬、堅、固)しい」が転訛した。 |
かだちんば | 左右が不揃い、片方が無い | 片足が無いことの「片ちんば」が転訛 |
かだほ、かだっぽ | 片方 | 「かたほう」が訛った |
かだる | 話す、お話しをする | 「話す」=「かたる(語る)」が訛ったもの。高齢者ほど「話す」という言葉より多用される |
かだれっ! | 何とでも言ってろ、勝手なことを言うもんだ | 話せ=「語れ」が訛ったものだが、言い方で意味が変化する |
かだわ | 心身障碍者またはそれに相当する半端者 | 「かたわもの(片端者)」が転訛した侮蔑言葉 |
かっくらすける | 殴るなどしてこらしめること、鉄拳制裁を食らわすこと | 「食(く)らわしつける」が転じ訛った言葉に強調接頭語「かっ」がついたもの |
かっくりげ~す | 荒っぽくひっくり返すこと | 「ひっくり返す」に強調する語「かっ」が付いた言葉 |
かっける | 書き換える | 江戸弁の「書きけぇる」が訛った |
かっけ | ①書き換えのこと。 ②脚気 ③かっこいい |
①江戸弁「書きけぇ」が訛った ②かっけ」そのもの ③「かっこいい」の「こいい」が訛った |
かったい | とても硬い、硬~い | 「かたい(硬い)」の言い方に「っ」を入れた強調形 |
かっちゃ | ①借りた ②枯れた ③刈れた |
全て、訛って同じ発音になる |
がっちら、がっちし | がっちりと、抜け目無くしっかりと | 「がっちり」が転訛したもの |
かっちらがす | ひどく散らかす | 「散らかす」に「かっ」が付け様子の強調 |
かっつぁぐ | 引っ掻く、爪を立てる | 「掻き裂く」が訛った |
かっつぇわし | ひどく忙しい(忙しない状態) なんとも落ち着がない様子 |
「忙(せわ)しい」の語頭に「かっ」を付け強調 |
かってこ | ①買ってこいよ。 ②刈ってこいよ。 |
どちらも同じ発音で「かってこい」の言い方が訛った。 「あだま(頭)かってこ」とは、「散髪してこい」となる。 |
かっぱぐ | 堀り掻き払う動作 | 関東方言で「かきはらう」が転じた言葉 |
かっぺる(かっぺった) | 河沼などに填る、落ちる | 「川(かわ)に入(はい)る」が訛った |
かっぽる | 素早くちょっと掘ること | 「ほる(掘る)」に接頭語の「かっ」が付いて転訛した |
かっぽじる | 指などで穿ること | 「ほじる(穿る)」に接頭語の「かっ」が付いて転訛した |
かなね | かなわない | 江戸弁「かなぁね」が訛った |
かねじゅ | 家族全員 | 「家内中(かない・ちゅう」が転じ訛ったもの |
・・・かねね | ・・・かねない。しかねない。 | 「・・かねない」が訛った |
かばね | 体、ずうたい、なり | 姓(かばね)と「かばね(屍・尸)」が転じた言葉 |
かぶづぐ | かぶりつく、かみつく | 「かぶりつく」が訛った |
かまな、かまーな | 関わるな。世話するな | 「かまうな」の転訛 |
かまね | ①構わない。お構いしない ②噛まない。 |
江戸言葉「かまわねぇ」、「かまねぇ」が訛った |
がもしんにぇ | ・・かもしれない | 「・・かもしれない」が訛った |
かみっぱじ | 紙切れ、紙片 | 「紙端(かみはし)」が転訛した |
かみっぺら | 紙片、紙切れ | 紙幣や薄い紙を意味する「ぺら(片羅)」、または「半ぺら」の略語の「ぺら」の言葉の前に「紙」が付いて転訛した |
(匂いを)かむ | (匂いを)嗅ぐ | 「かぐ(嗅ぐ)」の東関東独自の言い方の転訛 |
(匂いを)かむな | (匂いを)嗅ぐんじゃない | 「嗅ぐな」 同上 |
かむげ | 川向の地域 | 江戸弁「かわむけぇ(川向)」が訛った |
からがみ | 襖(ふすま)、唐紙(からかみ) | 唐紙(からかみ)を張った唐紙障子が転じた |
からくぢ(で食う) | おかず(副菜)にしないこと。お茶請けやおつまみ的に。 | 口に何も入っていない様子を意味する「空口」が転じ訛った独特の言い方 |
からっつね(からつね) | 肌着も何も着けない脚 | 「空の脛」が転じ訛った |
からて、からてっちり | 手ぶら。てみやげ無し。 | 手に何も持たない「空手」のこと。 |
からびる | 乾き涸れる(枯れる)こと。干からびる | 「からびる(涸びる)」は今単独では使わなくなり、文頭に「乾・干」の言葉がつき「干乾びる・乾涸びる」が常となった。 |
・・・からまり | ・・・頃、・・・あたり | 「・・がらみ(絡み)」と「・・あたり」が混じって転訛 |
がらり | ただちに、即座に、直ぐ様 | 戸を急に開ける古い擬音語「ぐゎらり」の転訛 |
ガラガラしてる | 勝気で荒々しい性格の様子 | 地域独特の擬態語 |
かれっぱ | 枯れ葉 | 「枯れ」に「葉」がついた言葉 |
かれっぽ | 枯れ枝。枯れたもの | 「枯れ」に物を意味する「ぽ」が付いた言葉 |
がわ | 外側、周り、傍で暮らす人々 | 「かわ(側)」が転じたものだが「が」は濁音 |
かわおび | ベルト | 皮の帯=ベルト |
・・がい、・・がん | ・・・ですか、・・・でしょうか | 「・・が」の丁寧語 |
かんげなし | 思慮が無い、無鉄砲 | 「考え無し」が訛ったもの |
(匂いを)かんだ | (匂いを)嗅いだ | 「嗅いだ」の東関東独自の言い方の転訛 |
(匂いを)かんでる | (匂いを)嗅いでいる | 「嗅いでいる」 同上 |
がんで | 棺(ひつぎ)を運ぶ台 | ご遺体を載せる台の古称「棺台(がんだい)」が訛った |
かんでみ | ①(物を)噛んでみなさい ②(臭いを)嗅いでみなさい |
「噛んで」と「嗅いで」を同じく発音する。「み」は「みなさい」とか「みて」などの接尾語の転訛 |
がんばご | 「ひつぎ(柩・棺)」のこと | 「棺箱(がんはこ)」が訛った |
かんばん | 昔職人が着た名入れ半纏 | 職人の「看板入り半纏」が転じた |
かんぷら、かんぽらいも | ジャガイモ、馬鈴薯 | 蕪に似た形からの古称「かぶらいも(蕪芋)」が訛った |
かんぺ | 疳の虫 | 「疳のむし」が訛った |
かんます、かんまがす | かきまわす、かき混ぜる、混乱させる、 | 「掻き回す(かきまわす)」が訛った |
かんまぜる | かき混ぜる | 「掻き混ぜる」が訛った |
きぃもむ、きーもむ | 焦る、気を揉む | 「気を揉む(きをもむ)」が転じ訛った |
きかっと | 直角になっている様や物 | きちんと。はっきりと。きっかと。などを意味表す古い言葉の「きか と」が転じ訛った言葉 |
きかね、きかない | 気が強い、強情 | 江戸弁、言うことを‘聞かねぇ’が転じた |
きかんぼ | 気が強い子、 | 「利かん坊」が訛った |
きしゃみぢ | 鉄道線路のこと | 「汽車が通る道」→「汽車道」が訛ったもの |
きしぇわり | 気持ち悪い、何とも不快だ | 「気色悪い」または「気障り」が転じたか? |
きたい | 不思議 | 少し古い言葉「稀代(きたい)」のこと |
きぢげ | 狂人、・・狂い、マニア | 「気違い」が訛った。昔は「幾知可比(きちがい)」と書いた。 |
きづまらし | のびのびしない、窮屈だ | 「気詰り」が転じた言葉 |
きったね | 汚い。 | 「きたない」が転訛した |
ぎっちょ(ひだりぎっちょ) | 左利きの人 | 「左利(ひだりぎっちょ)」、「左器用(ひだり・ぎっちょ)」の「左」が省かれたもの。 |
ぎっちら、ぎっちし | ぎっしり、たっぷり | 同じ意の「ぎっちり」が転訛した |
きっつぁし | 挿し木、指し芽 | 枝などの「切り挿し(きりさし)」が訛った |
きっつまらし | 非常に狭くて窮屈だ | 「きづまらし」の強調形 |
きっとしてる | 動かない様子、じっとしている、おとなしくしている、 | 強く引き締まってゆるみや隙がなく落ち着いた様を表す「きりっと」または「きっと(屹度)」が、動ないことの意味に転じたと思われる |
きっとしてらんにぇ | じっとしていられない、 | 上記の否定形 |
きっぱ | 小さな切り込み。小切傷。小さな切跡。 | 「はっぱ(葉っぱ)」や「こっぱ(木っ端・木片)」などのように、「切る」という言葉に些細・小さなを意味する「・・っぱ」が付いたことば。 または「切刃(きっぱ)の跡」が転訛したかもしれない。 |
きっぱつけ | 刃物等で切って印にすること | 同上に「付け」がついた動詞形 |
きど(きどみち) | 家の玄関に通じる通路または敷地を指す、木戸道とも言う | 「木戸」のことだが、本来の「木戸」のことだが、本来の門や通用口の意味が転じてそこに通じる「私道」や敷地に入る通路地そのものを指すようになったもの。 冠婚葬祭用の本木戸と、それとは別の場所を意味する裏木戸の言い方がある |
きどごろね | うたた寝、ごろ寝 | 古語「着所寝」着物のまま寝ることから転じた |
きまま | わがままなこと。 | 標準語「気まま」と同じだが使いどころと意味が少し違う。 |
きめっこ、きめこ | いじけること、すねること | 「気が滅る(きがめる)」が転訛した言葉で主に幼児語として使われるため接尾語に「こ」がついた |
きもすけわり | 薄気味悪い、気色悪い | 腹底からの意味で「肝助(きもすけ)が悪い」が転じた |
ギヤマン | 蓋付きガラス大瓶 | ガラスの古称「ギヤマン」が転じた |
ぎゃぐす | 食べたのを戻すこと。吐く。 | 「戻す」と同じ状態の「逆す(ぎゃくす)」を使った言葉 |
きゅうろ | 黄色 | 「きいろ」が訛った |
きりし | 霧雨、小糠雨 | 「霧時雨(きりしぐれ)」が転じたと思われるが、「霧之雨(きりしあめ)」が転じたとも考えられる |
きれ | 嫌い | 「嫌い」の江戸弁の「きれぇ」がさらに訛った |
ぎんちょ、ぎんちょも | けれど、けれども | 「けれど」、「けれども」が訛ったもの。 |
ぎんながし | 遊び人 | 江戸七夕の銀メッキかんざし「銀ながし」から転じた |
きんにょ | 昨日、きのう | 古い大阪弁「きんにょう」と古い尾張弁(名古屋)の「きんのぅ」の言い方が混じって転訛した |
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