古城の歩き道
古(いにしえ)の武士(もののふ)の歩き道
静寂の木々たちが並び立ち、何を語るのか
古城の石垣の基の一角で、ふっ!と風が止まった気がした
武士たちの御霊がまだ主君を、城を守っているのだろうか?
天守閣跡から見渡せる旧城下の屋根の波、城を目指す古道
この場所はなんと広く見渡せることか
なんとと遠くの山並みまで見えることか
名峰「安達太良山」が同じ高さに迫ってくる
この360度全視界に敵軍の迫りくる様子を見たら、
自害する覚悟を決めた「丹羽氏」はごく自然だろう
切腹し、自分の内蔵を扇子の上に乗せ果てた姿、
「腹の中の思いを察してくれ」といっているかのよう
すさまじい思いと最後である
その本音は、今立ち並ぶ古い松ノ木たちしかわからない。
残されて朽ち果てた石垣の一部の大石しか知らない
そんなことを思いながらここを歩く人は何人いることだろう
わたしは、歩く、歩く、歩く、歩く、歩く、
ハーハー言いながら急な坂を上る、下る
「今は平和ですよ、今は穏やかですよ」と、言いながら
「楓、松、アオキ、巨ケヤキ、みな綺麗ですよ」と言いながら
冬は寒い、夏は暑い、これは今も昔も同じ、同じなのである
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