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2007年3月 8日 (木)

亡き父の遺詩

   足おと

屋敷のなかに栗の木が十本あったろう

母が好きで植えた栗の木だ

「早生」、「なか」、「おくて」、と三種類あって

早生は秋の彼岸にはもう実を落とした

早朝、夢の中で栗の実が落ちる音を聞いたように・・

思うことがしばしばあった、抜けた栗、実際・・

意地を揚げ揚げ刺し痛い下駄面向かい

学校いろはにほへとちりぬるおわか

 

◆あとがき、
亡き父が晩年によくノートのなどに書いていたものの一部で「足おと」と題名がつけられた詩である。
意味不明なところもあるのは途中でやめたらしい。

内容には10代のころ死に別れた母親(わたしにとって祖母)のことが多かった。
厳しい母親で甘えたくても貧乏がそれを許さなかったらしく、そのころのトラウマが晩年になってよみがえったものであろうと思われる。

悲しい母子の心の奥底が息子であり孫であるわたしの頭の中に響いていくるような文章で仕方ない

本当は何を思っていたのだろうか?
もし、もし許されるなら生き返って話してほしいと思うわたしである。

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