法は人を守る
法は 人を守るために作られたものである
が、
法を知らない者を守ってくれないものでもある
菜花草人
生まれたての赤ちゃんの言葉は泣くこと
言葉を知らないから 泣き声は必死の言葉
大人になってもそれは同じ
思いをあらわす言葉が見つからないとき
それでも何とか訴えたいのに 伝わらなければ
泣くしかない
菜花草人
1年前の今頃 何を考えていたろう
半年前は 何を思っていただろう
一月前 何を考えていたろう
一週間前は 何を思っていただろう
全部覚えている人はいるのだろうか
おれがそんな人だったら 毎日頭痛だな
菜花草人
虫は灯りに集まってくる 人も同じだ
だから灯りの下には 生活と命がある
遠くに見える 小さな灯りには誰が居るのだろう
どんな暮らしが あるのだろう
母が若いころ その灯りが禁じられたことがあった
それは 二度とあってはならない
菜花草人
人前で泣くのを恥ずかしいと思う日本人は変ですか
見えないところで泣く 日本人は可笑しいですか?
小さく、小さくなって 陰で泣く日本人は面白いですか?
面白いし おかしいし なんか変です
菜花草人
ベッドに腰かけ 手にした箒で窓の外を指す
箒の先には真っ青の空
みどり茂 山の尾根
人家も無く それどころか人口物そのものが無い
私の部屋の窓から見えてきた風景だ
亡き 父 祖父母 曾祖父母も同じ風景を見ていた
変わらない風景 変わらない季節の彩
この静かなる風景こそ 平らかなる世
窓から見える この景色こそがそれだ
菜花草人
きのうも、一昨日も、その前も
きうり、ナス、 キウリ、なす
パリポリ、ぱりぽり きゅうりを食べる
明日も同じだろう
夏には 夏野菜が一番
ゴーヤー、ピーマン、オクラ、ズッキーニ
なのに昨今は 一年中同じものが店舗に有り
それは それでしあわせなことだが
なにか 違う ちがうんだよなぁ
菜花草人
夜の空に 無数に光る星
まるで 亡き人があの世から衆生を見る窓の灯りのよう
残した家族を見つめたり
次の転生の親を模索したりしているようだ
流れ星は 新たな親が見つかった魂か?
俺を見つめる窓の灯りは どれだろう?
誰だろうか?
菜花草人
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