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2006年6月 2日 (金曜日)

方言の敬語

病院のリハビリルーム、あるお年寄りが治療を受けていた
若い先生が優しく丁寧にやさしく話しかけながら治療が行われていたが
お年よりはいまひとつ話にあわないようでしゃべらない。

けしてきげんや具合が悪いわけじゃないのだ

なんとなくだがそのわけがわかった気がした。ことばである
孫くらいの先生にやさしく話してもらっているが言葉は大先輩に話す言葉ではなく子どもへの話し方だ。
どの病院でいえることだからしょうがないのだが

ただしそのお年よりはそのことは気にしていない様子だった。
それよりも標準語で話されることのほうに、標準語で返すのが軽いプレッシャーになって見えたのである

できればこんな風に言ってみればもっと話しかけてきたはずだ

「お体の具合はいかがですか?」ではなく
 「体の、あんべは、なじょったん?」

「頭は、痛くないですか?」ではなく
 「なずぎは、いだぐねがん?」

「きょうは、とっても暑いですねえ」ではなく
 「きょは、ちっとばり暑いでねえなん」

「OOさんは、兄弟の中で一番上なんですか」などは
 「OOでは、きょでってのながの、そうりょうなのがん」

なんていったらもっと会話は弾んだはずだが
20代の者には無理なのは目に見えている

「じゃあ私がやれば」と思うが私も患者だ。
それに私だって90近くの大先輩に本気で方言をしゃべられたらわからないのも出てきてしまう

しょうがない のかと帰宅した、きょうだった

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コメント

言い得てますな~
年齢によっては、かなり違ってきますが、方言は会話が弾みますね。

投稿: もうぞう | 2006年6月 2日 (金曜日) 20:42

)もうぞうさん

ほんとにそう思いましたね。かなりの高齢で標準語はかえってストレスなのかもしれないと思って聞いていました

投稿: 玉井人 | 2006年6月 2日 (金曜日) 21:32

とっても面白い記事ですねぇ~。なるほどなるほどと思いました。その方は気にならなかったようですが、デイサービスを受けている男の方が「おじいちゃん」なんて子供に話しているような言葉遣いをされてご機嫌ななめだったということも聞きました。雰囲気からそのお年寄りには、方言で話した方が親しみやすく会話も弾んだと思います。でも私に方言でしゃべられたらびびってしまいます。臨機応変にでしょうか。

投稿: ミッチ | 2006年6月 3日 (土曜日) 00:11

コミュニケーションのとり方って難しいですよね。

 オイラも仕事で話をする時は、最初は標準語で話をしますが、話が盛り上がってきて相手が方言を交えて話をし始めると「すいません。標準語で話していると首がかゆくなるので方言混じりで話してもいいですか?」と聞いて話すようにしています。こう聞いて怒る人も拒否する人もいませんし、方言混じりで話す方が親しみを感じているのは、私も相手も感じていると思います。
 方言万歳です。但し、県南と県北ではすこーし方言が違うので、話の途中で「えっ?」って聞かれるのですが、それはそれで方言の説明会になるので面白いです。

投稿: 鯨影 | 2006年6月 3日 (土曜日) 07:06

)ミッチさん

その話私もニュースかなんかで聞いていました。
どうしても介護師などの言葉は幼児に対する言葉ですよね
それに対し自尊心を傷付けられるとのお年寄りのコメント記事でした


)鯨影さん

私の記事のはほとんど県北のお年寄りが使うのですから県南にいったら「何だそれ」と言われますね、きっと

以前いわき市のほうで言ったら「白河?なの」て、わたしは言われたことがありました。
浜通からみれば中通はみな同じように聞こえるらしいですね

投稿: 玉井人 | 2006年6月 3日 (土曜日) 09:03

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