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2006年8月17日

幻の曲?『君が代』の2番そして3番・・4番も・・

靖国が今注目されているので関連したことで考察をやってみることにした

皆さんは国歌である君が代の歌詞が中途半端で終えていて変な文句だと思ったことはないだろうか
わたしはいつも「・・・まあで、」で終わるたび半端な歌詞と思っていた

この君が代が国歌として定められたのは明治時代である。
そのころの教科書に初めて「国歌」として登場したときはもっと長くて、起承転結があったのである。

それも驚くことに、1番だけではなく2番もあったのである

それが今の歌詞になった経緯はよくわからないが、私にとって「君が代」に2番の歌詞があったこと自体驚きであった。

↓がそれである。

      『君が代』 (明治14年当初

1.君が代は 千代に八千代に
  さざれ石の 巌(いわお)となりて
  苔(こけ)のむすまで
  動き無く常盤(ときわ)に 堅磐(かきわ)に
  限りもあらじ

2.君が代は 千尋(ちひろ)の底の
  さざれ石の 鵜()のゐる磯(いそ)と
  あらはるるまで
  限りなき御世(みよ)の 栄(さかえ)を
  祝(ほぎ)たてまつる

これが日本で最初の国歌「君が代」の全歌詞である。

明治23年の「生徒用唱歌」という本のに掲載されている『君が代』は、当初の歌詞が短縮され現在と同じなっている。ただし、歌詞は2番までから3番までへと増えている。

  『君が代』 (明治23年ごろの生徒用唱歌より

1.君が代は 千代に八千代に
  さざれ石の 巌(いわお)となりて
  苔(こけ)のむすまで。

2.君が代は 千尋(ちひろ)の底の
  さざれ石の 鵜()のゐる磯(いそ)と
  あらはるるまで。

 
3.君が代は 千代ともささじ 
  天(あめ)の戸や いづる月日の
  限りなければ。

ただ、よく見るとこの生徒用唱歌では「三大祝節頌歌(しゅくせつしょうか)」と言う名目になっているので、まだ“国の頌歌(祝歌)”であって「国歌」だという統一認識は無かったのかもしれない。

神社本庁の話によると、この歌詞は1200年ほど前の和歌集から引用し雅楽人が曲をつけドイツ海軍の軍人が編曲したようになっている

しかし、ある学者煮の調べだとこの歌を昔からの資が志賀海神社では春の例大祭で歌っていたもので政府がそれを隠すため作者不明にしたという説が有力である。

どちらにせよ、「君が代」とは江戸時代まで祝い歌として庶民が結婚式などに歌うものだったらしく「左翼」の方たちが言うように「天皇」を指す言葉ではなく、領主、国民、結婚式のときは新郎新婦、を指す言葉であるようだ。
現に天皇家では今までこの歌を歌ったことがないそうだ

日の丸の旗はもっと昔から使われていたのを、「世界中にもうなじみだから」という理由で明治に正式な国旗にしたようだ

1000年以上も前から庶民漁師船乗りに使われていた、「君が代」と「日の丸」を突然明治政府が「天皇の象徴、軍隊の象徴」に位置づけたところから現代のトラブルがあるようだ

たった100年くらいでイメージを変えてしまった明治政府のやり方はすごいものだと
賊軍にされてしまった二本松藩のわたしには思える

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コメント

いや~出ましたね!
玉井人さんの本領発揮!
勉強になります。

投稿: もうぞう | 2006年8月17日 19:41

)もうぞうさん

毎回長文になってしまい恐縮です

でも、君が代の2番があったのは驚きだったと思いますが
どうだったでしょうか

投稿: 玉井人 | 2006年8月17日 20:33

「君が代」には賛否両論がありますよね。
その根源が明治時代に作られたものだとは、
知りませんでした。
しかしいろいろな意見があるものの、
日本人として同じ日本人が、
世界の舞台で戦う時、勝った時に流れる
君が代には感動を覚えます。
みなさんも同じ考えの方が多いんじゃないでしょうかね。
歌え、歌うなと押し付けるものではなく。。。
そうする人こそ個人を無視してますよね^^;
と感じるのは私だけでしょうか??

投稿: hide | 2006年8月18日 00:11

)hideさん

私も君が代は天皇君主制をたたえた歌だと、最近まで思っていましたが
天皇とは無関係で、お祝いをする相手すべてだと知り、
曲げられた明治の教育がまだ生きていたことに驚きました。
斉唱強要もそのころの教育がまだある証拠かもしれません

でもなぜ、半端で歌詞が切られたんでしょうね?

投稿: 玉井人 | 2006年8月18日 12:25

苔のむすまで・から先があることと、2番が有ること等知りませんでした。君が代・が国歌になった経緯と、日の丸・が国旗になった経緯が大変良く解りました。君が代の歌詞(1.2番)をWordにコピーしてマイピクチャに保存させて頂きました。口ずさんで見ましたが、苔のむすまで・しか歌えませんね。2番は鵜のいる磯・のへん当たりから、ちんぷんかんぷんです。

投稿: nanami | 2006年8月18日 13:59

)nanamiさん

歌えないでしょうね、もともとは謡い(うたい)または詩吟でしょうからね
でも曲はあったと思いますね

ただし、江戸時代までは琵琶歌(びわうた)なので譜面がない

投稿: 玉井人 | 2006年8月18日 14:47

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