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2006年11月15日

歴史と数字の偶然。岩子、デュラン、ナイチンゲール

今日は福島県知事選で初当選した佐藤雄平氏が初登庁した。
くしくも今日は坂本竜馬が誕生した日で、同時に暗殺された日でもあった。

暗殺されたのは1868年のことであるがそのころの福島県は戊辰戦争真っ只中であった。
そのころ世界では3人の似た行動をする人が現れていたのである。

一人が戊辰戦争のとき私財をなげうって敵味方無く傷ついた兵士を治療したりした会津の油問屋の娘「瓜生岩子氏(1829-1897)」、後に戦争孤児のための施設や、女性教育の施設をつくり社会福祉事業家、「日本のナイチンゲール」として名をはせることとなる。

その偉大なる功績により、東京浅草の浅草寺境内に銅像が建立され現在もその正座した銅像が見られます。
東京都台東区の瓜生岩子女子の銅像(浅草寺 新奥山)

そして、ヨーロッパの戦場の真っ只中で2万もの兵隊の屍を見てショックを受け、傷ついた兵士を敵味方無く治療してまわったスイスの青年実業家「アンリー・デュナン氏(1828-1910)」、その経験から赤十字の制度を提唱・創設を訴える本を出版する。
その功績から「赤十字の父」と呼ばれるようになるるが、そうなるまでのデュナン氏の後世は事業もうまくいかず世間から忘れられ、老いた最後は孤独で哀れな田舎暮らしだった。

それにもう一人、戦場の近くに応援に行き劣悪な環境で自国兵士の死者が増える一方の病院で、献身的介護に参加したイギリスの数学・統計学者の「フローレンス・ナイチンゲール氏(1820-1910)」は、病院の治療の効率の悪さや、医師や修道女らに下女扱いで下働きや介護に従事させられる看護師の身分の低さに心を痛める。
後にその時の体験から病院の病床数・スタッフ人数の適正な数値化と効率化を行い、現在の病院経営・医療体制の基礎を作り上げる。
そしてさらに、病院で働く看護師の地位の確率に尽力し、看護師(ナース)教育制度を確立することになる。

3人の偉業はとても書き尽せないので名前をクリックするとリンクするので見てほしいものである

見ての通りこの3人は、生まれ育った時代、亡くなった時期もほとんど同じ、特にデュランとナイチンゲールは亡くなった年が同じで、行動が世界に広まったのもほとんど同じ、この3人不思議な因縁である。

この3人に関しての因縁は、さらに続きが有る。

瓜生岩子が貧しい女性のために援助して教育を受けさせ「産婆」の資格を取ることができることになるのだが、その岩子の指導によって会津で第一号に産婆の資格を取ることになる女性の中の一人に野口英世の母シカさんがなるとは誰が想像したろうか?

さらに、アンリー・デュナンとナイチンゲールの二人が天に召された年、1910年まさに同じ年ギリシャの隣にある「マケドニア」の「ゴンジャ・ボヤジュ家」にかわいい女の子が誕生したのである。

名前を「アグネス」とつけられ皆に祝福されたのである

このアグネスが後にインドに渡り「マザーテレサ」と呼ばれる、世界から敬愛されて人になるとは誰が想像したろうか?

マザーテレサは「赤十字」と言うシステムに「反対」していた人物として知られるが、偶然だろうか?、ナイチンゲールも赤十字創設に反対をしていた人物だったのである。

ナイチンゲールは赤十字推進者だと思っている人がほとんどだろうが、歴史はどこかで誤解されるのもまた面白いとこである。

そして、歴史とはときどき鳥肌が立つような偶然を起こしているのが面白い

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コメント

今日はまたすごいですな~
グローバルだよ。ワールドワイドだ。
なんでそんなことに気が付くのかな~

(* ̄∇ ̄)//(* ̄∇ ̄)//パチパチヾ( ̄∇ ̄*)ヾ( ̄∇ ̄*)

投稿: もうぞう | 2006年11月16日 19:32

nanamiです。
知らないこと沢山知った気がします。
全部「へ~そうなの」の世界ですが。博学さんですね。読ませて頂いた、私も少しはもの知りになったと言っても良いですか?。誰かに話して聞かせたいです。

投稿: nanami | 2006年11月16日 20:12

)もうぞうさん

1910の偶然を見つけたので話を拡大してみました。
楽しんでもらったかなあ
 
 
)nanamiさん

赤十字とナイチンゲールの関係は誤解してる人が多いので言ってみたかったのです。

投稿: 玉井人 | 2006年11月16日 21:04

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