« 童謡に託されたいわき市の思い | トップページ | 1等~3等、全部当たり!? »

2007年1月26日

給食の思い出

テレビなどでは、給食費未払いの実態を連夜に渡って報道しているのを見るにつけ私は疑問が出る。
「払いたくないから払わない」そういう人がいることに驚きを覚えた。
そんな人がいるとは到底考えられない世代として育ってきた私には理解できないことである。

私の地域はほぼ「純農家地帯」である。
ゆえに、野菜、米などは不足していないし弁当の方が良いだろうと思われることであろう

しかし、わたしの子供のころの農家、とくに我が家のような小作の貧乏百姓にとって白米は販売するもので自宅で食べるものではなかったのである。

親たちは日の出前に「朝ざ」と言って朝食前の仕事をしていた時代、弁当を作る時間もおかずや米も無かった。気の利いたおかずを買うにも遠くまで歩かなくてはいけず、大変だった。

そのときに給食が始まると聞いて母たちのその喜びは想像を絶するうれしさだったと聞かされている。

苦しかったが、弁当作りに開放されるため「給食費」はきちんと払っていたものだ。

もっと別な理由もあってしっかり払っていたのだ。
払わないと

あの家は給食費もはらえないのか・」「貧乏者だなあ~

こんな、陰口やうわさの誹謗中傷で後ろ指を指される事をひたすら恐れたのである。

そんな時代に育った私には、「払いたくないから・・」は納得いくはずはないことなのだ。

思い返せば、初めて飲んだ「脱脂粉乳のミルク」「地元パン屋のコッペパン」私にはすべて私にはおいしいものであった。(御馳走であった)
亡き父親も、「毎日うまいもの食えて良いなあ」ととてもうらやましい顔で話していたのを覚えている。

あのころの担任の先生が「こんな牛乳とかパンなんか不味くて食えん」と眉間にしわを寄せていたが、「変な先生だ」と私は見ていたものだった。

農家とそうでない家庭での食生活の違いは、あのころ相当の差があったのであろうと今考えるとわかった気がしてきたこのごろである。

| |

« 童謡に託されたいわき市の思い | トップページ | 1等~3等、全部当たり!? »

コメント

おはようございます。
物が豊かになり、快適な生活を得た変わりに、大事なものを失った感じがします。
ログを読みながら、当時を思い出しました。
豊かさの中で、心がマヒしてしまったのでしょうか。

投稿: ぜん | 2007年1月26日 09:16

「こおと」って言葉についてのコメント、嬉しく拝読しました。給食費を払わない親って、ホント、考えられません。そんな、親が育てるんだから・・・自分勝手です。食べさせなければいいのに・・・ってそんなに簡単にはいかないんでしょうけど。「恥」って感覚がないんでしょか。公開するってのも・・・問題やろうしなあ。

投稿: 山口ももり | 2007年1月26日 09:28

nanamiです。
私が、小学5年生から給食が試験的に始まりました。最初は矢張り脱脂粉乳、コッペパン。それに学校菜園と各家庭の現物持ち寄りの野菜のごたごた入った具だくさんの、みそ汁。6年生の給食当番と小使さんのおばさんと給食当番の先生と合わせて10人位で毎日交代でみそ汁を5器の大釜(昔の10枚鍋)で全校分を煮た物です。現在過保護の時代、今考えると怖いですね。もう59年前になりますよ。それでも給食費は払ってましたがね。

投稿: nanami | 2007年1月26日 13:17

給食費を銀行振り込みにしたのも不払いに拍車をかけたといわれていますね~
ほんと昔はこんなことなかったのにね~
いただきますって言うなとか給食出してくれって頼んでないとか・・・
本当にどうかしてるよ

投稿: | 2007年1月26日 14:22

)ぜんさん

私の地域にとって、肉類、乳製品、小麦原料食材というのはお祭りや、田植え、稲刈り、など人が集まるときのものでした。
それが、毎日食べられるようになったのは最高のことでしたからね
時代だと言われればそれまでですがね
 
 
)山口ももりさん

「こおと」は知らなかったですよ。文字通りコートに調べてみましたが推測までで無理でしたね。
欧米と日本の違いは「罪」の文化と「恥」の文化の違いである・・とか偉い人が言ってましたが、恥のものさしが変わったのでしょうね
 
 
)nanamiさん

私の地域は近隣3町村自治体の合同出資で「学校給食センター」といのを設立して給食が始まりました。
あのころでは画期的でした。
昭和43年(1968)の4月から創業が始まりましたので、まだ給食が始まって40年になりません。
そちらとはかなり遅れていましたね。

投稿: 玉井人 | 2007年1月26日 14:41

)纏さん

たしか私の記憶では「金を払ってるのにいたただきますはおかしい・・とかなんとか」でしたよね
本末転倒とはこういうときのためにできたんでしょうね

投稿: 玉井人 | 2007年1月26日 15:51

なんで世の中このような方向に向かうのか?
払いたくないとか義務教育だからただでしょ!とか・・・
生活に困って払えないのなら、他に救済処置もあるでしょ。

高校の授業料の未納問題だって結構あるらしいです。
それも公立では、未納のまま卒業させるんですから、卒業すればもう終わり。欠損金とかなんかで処理して終わりですよ。
公立では痛くもかゆくも無いんですよ。

投稿: もうぞう | 2007年1月26日 20:38

)もうぞうさん

飲酒運転の「逃げ得」の形に似ていますね
昔の人に言わせれば、山口ももりさんのコメントにもあるようにこうでしょうね。
「恥知らず」とね

投稿: 玉井人 | 2007年1月26日 21:02

今の給食費って、
いったいいくらなんでしょうね?
私の時(20年前)は3,000円だった気がします。
逆に考えて3,000円で、
毎日美味しい給食が食べれて幸せだった☆
今の給食はもっとメニューが豊富で
大人でも満足なものの様なのに…
未払いについては皆様と同感です。(悲)

投稿: hide | 2007年1月26日 23:41

)hideさん

そうですよ、そうですよ
毎日日替わりで食べられますものね
安いものですよ

投稿: 玉井人 | 2007年1月27日 07:54

私は1941年生まれ。戦争が始まった年に生まれました。給食が無かったら、日本の子供達はもっともっと栄養失調になっていたでしょうね。でも、脱脂粉乳を大釜で煮たものは、焦げ臭く・・今でも牛乳は嫌いで1年に1本も飲みません。今の給食はおいしいって聞いています。給食費をはらわない人って作ってくれる人に感謝する気も無いんでしょうね

投稿: 山口ももり | 2007年1月27日 11:19

)山口ももりさん

そうですか、牛乳はだめですか
私は脱し粉乳もおいしかったです。
亡き父は、乳製品を飲ませたくてヤギを飼い私はそのヤギの乳を飲んでました。
似た味のようだったので気にならなかったのかもしれません

投稿: 玉井人 | 2007年1月27日 12:17

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 給食の思い出:

» 給食費未納、約10万人で22億円 [あれこれ随想記 ]
給食費未納、約10万人で22億円=「払わぬ親」増加−文科省が初の調査 (時事通信) 文部科学省は24日、学校給食費徴収状況に関する初の全国調査の結果を公表した。それによると、2005年度の学校給食費未納額は計約22億円に上り、人数では児童生徒数の1%に当たる約10万人が給食費を支払っていない実態が明らかになった。 調査は、学校給食を実施している全国の国公私立小中学校計3万1921校を対象に06年11〜12月に実施した。未納額の推移を尋ねたところ、約半数が「かな�... [続きを読む]

受信: 2007年1月26日 09:18

« 童謡に託されたいわき市の思い | トップページ | 1等~3等、全部当たり!? »