« 蛆虫(うじむし)で治療!やってます。 | トップページ | へんてこな平泳ぎが昔あった。 »

2007年3月27日 (火曜日)

江戸言葉と我が村の方言

先日、親戚の家に行き年老いた叔父や母たちの話す言葉を聞いていて思った。

我が村には方言となって江戸時代言葉(江戸町人の言葉)けっこう残ってつかわれていることに気が付いたのである。

方言との違いは、それらの言葉にちゃんとした漢字が存在することが特徴でその漢字も「古語辞典」でないと調べられないから「方言」だろうとしてわれわれは普段何気なく使っているようである

我が村の言葉の使用例をあげて説明してみるとよく判る

きたい(希代)!」
>これは99歳でなくなった祖母が口癖だった言葉だが意味は「不思議だ、それは変だ」という意味で、今でも浅草の下町の高齢者は同じ意味で使用しているようだ。

ギヤマン
>これはガラスのことだが、時代劇そのもの言葉だ。
我が地域では広口で厚手の駄菓子など入れる大きなガラス瓶だけをさして言う言葉である

うなう耡ふ
これは田畑を「耕す」という意味だが、漢字は古語辞典でないと出てこないものだ。

草鞋(わらじ)を脱ぐ
>時代劇では三度笠姿でやくざの旅人(たびにん)が、OO一家に身内としてやっかいになることをこういうのだが、
我が村では一般家庭に何らかの事情で家族同様の身内としてお世話になることをこういうのである。
限りなく養子に近い意味だが、養子よりもっと深い親子兄弟の扱いであったそうだ。

ねぎ(禰宜)
>我が村では<神主>のことをさして言う言葉だが、古語辞典でいくと神主のすぐ下の位に当たる「神主代行」が許された神官となっている。

ざいご(在郷)」
>これは「ぜいご」とか「ざいごっぺ」等の言い回しで<田舎もの、町外れの山奥の者>などのさげすんだ意味で使われる。
これも古語辞典で「ざいがう」という言葉でないとひけない古語である。

他にも「しゃで(舎弟、しゃてい)」、「せな(夫な、兄な)」は村で、弟、兄を指す言葉だが万葉の言葉として辞書には出てくる。(他にもたくさんある)

こんな古語は各地方でもまだ大切に「方言」として昔と同じ意味で使われているはずだ。

考えるとこの言葉が最初に使われていたころは「共通語」だったはずである。
とすれば、今わが村で使っているのは・・標準語?・・・?

そんなわけはないか(?)

| |

« 蛆虫(うじむし)で治療!やってます。 | トップページ | へんてこな平泳ぎが昔あった。 »

コメント

万葉言葉にしろ、結構昔の言葉がいまも使われていることありますね。それが方言かどうかわかりませんが、短歌を学んでいる私は、流派が文語調を主としているので古語を使っています。ただ、現代に生きている私達ですから、さすがに古いとして口語で詠むことが多くなりました。今でも、耕すはうなふと使いますし、墓などは奥津城と用いたりしています。方言となって残っている言葉、「ざいご」とか「しゃで」は角田出身の夫の田舎では使っていますね。「希代」などは国語辞典にもありますし、一般に使われているのではないでしょうか。「ギヤマン」も普通に国語辞典にありますよ。確かに古語が形を変えてその土地の言葉として生きているものが多々あると思いますので調べると面白いでしょうね。

投稿: ミッチ | 2007年3月27日 (火曜日) 16:08

)ミッチさん

短歌などにはで使うんですね。
ギヤマンは国語辞典に出るガラスじゃない使い方を我が村ではするので方言の部類になるでしょうね

墓のことは「らんば」と言います。漢字だと「卵塔場」が一番近いですね

古い言葉が、方言と勘違いされていることがかなり多いかもしれません。

投稿: 玉井人 | 2007年3月27日 (火曜日) 18:20

「きたいだな」っておじいちゃんが良くいいます。わたしは「奇態」かと思ってました。ははーん、こてで納得。ありがとうございました。
普通に使われていた言葉が単に訛ってあたかも方言のようにとらえられていることが意外と多かったりするのでしょうか。
そういえば「ほいど」って乞食の方言かなって思ってましたら「陪堂(ほいとう)」が単に訛っているだけなんですよね。

投稿: koji | 2007年3月27日 (火曜日) 19:24

)kojiさん

ほいど、言いますよね。陪堂=仏教用語ですね
始めて知りました。
面白いですね。

投稿: 玉井人 | 2007年3月27日 (火曜日) 19:51

 玉井人さん。貴方のフログに興味が有りますよ。一人ゴトがエンジン掛かって居ますね。頑張って下さい。何よりも安達太良山が何時も背景に在る感じが懐かしいです。私を含めてご近所に「玉の井方言を語る部人」居りますよ。上京一声「おばんです」で笑われました。「ごせっぱらやけた」。最近は老いてこけます。「なづき、こおのけ、おどけ」すりむいて、痛えの何の。昔の夏の夜、友達と玉の井小学校で映画を見たのを思い出しました。
馬場桜は何分咲きですか。

投稿: とし | 2007年4月 3日 (火曜日) 07:52

)としさん

ようこそおいでくださいました。ココログのメンテナンス中でご迷惑をかけたかと思います。

馬場桜はいままだ蕾が固いですが、それよりいま木が死に掛かっていて花を咲かせる枝も1本くらいになってるので、そちらの方が村や保存会としては苦労しているようです。
昨年の様子は、下記のURLで見ることができますが
https://iwasironokuni.cocolog-nifty.com/photos/meisyo/img_0753.html
無残な姿になっています

投稿: 玉井人 | 2007年4月 4日 (水曜日) 17:34

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 江戸言葉と我が村の方言:

« 蛆虫(うじむし)で治療!やってます。 | トップページ | へんてこな平泳ぎが昔あった。 »