50億円のものを貰ったらどうする?
日本の画家の重鎮で日展の会長を務める「大山忠作画伯」大正11年(1922)年生まれの高齢だがいまだその存在は日本の芸術界で光り輝いている。
その大山画伯が生まれ故郷である福島県二本松市(二本松市根崎生まれ)に自分の作品、なんと169枚も寄贈することが申し入れられたのだ。
その総額推定で「50億円」という大変な寄贈になるのである。
現在、すでに寄贈されているのが40枚以上あり合わせると200枚以上の作品が二本松市に集まることになるわけである。
この作品、二本松三穂市長はどう保管するのだろうか?展示公開の形で保管するのだろうか?
すぐそばの隣接する市のことなので動向がとても気になるものである。
私が始めて大山画伯の作品に出会ったのは30年ほど前になる。
画伯の生涯で最大の仕事だった千葉県にある「成田山新勝寺、光輪閣」の襖絵成作の第一期(昭和55年)分が完成し、それを納品前に福島市で展示会を開催したときのことだ。(襖絵は昭和59年の二期とあわせ10年がかりで50面を完成させた)
四季を一面ごとに描いたその大きな襖(ふすま1枚=高さ1.8メートル、幅3.7メートル)のほぼ全面に描かれた何万枚もの紅葉した「楓の葉」、満開の「桜の花びら」、その巨大な日本画なのに一枚一枚が細かく丁寧に美しく描かれているのにため息が出たのを覚えている。
近いうちにこの襖絵50枚は国宝に指定されることだろう。
その話しを当時勤めていた先輩達に言ったら誰も感心が無く鼻で笑われてがっかりして数日後、
展示会終了が放送されれたのを見てその先輩たちが「見たかった~」と言ったので「俺この前見てきたって言ったじゃないですか」と話したら「何で教えてくれなかったの?」なんて言われ、とても悔しかった記憶も同時によみがえった
あの感動の大作に近い作品も寄贈されてくるのだろうか?
すぐそばの二本松市でいつでも気軽に見られるようになったらもう一度見てみたいものである
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コメント
恥ずかしながら画伯のことは、知りませんでした。
ほんと保管も大変ですね。
柏崎市だったか、県だったか?では以前、著名な画家が寄付をするというので、美術館を作らなければならない。
と言う問題が起きて、すったもんだの末、寄付を断ったという。事がありましたね。
投稿: もうぞう | 2007年5月23日 (水曜日) 20:08
)もうぞうさん
そうなんですよ。保管が大変だと思います
二本松市には「二本松偉人館」と言う博物館施設があるので、そこに100枚くらいは展示可能かと思いますが、200枚はどうするのか?興味深いです。
投稿: 玉井人 | 2007年5月23日 (水曜日) 20:47
nanamiです。
お宝抱えて管理が大変ですね。
矢張り唯で頂いても本当に50億円でも飾って置くだけでは、財産だとしても一円の価値も無い様な気がしませんか?博物館にでも展示して(石原裕次郎館)のように観光客に来て貰って、お金落として貰わないと管理費も出ない、宝の持ち腐れ?((m_m)ね~。)にならないように・・・。
投稿: nanami | 2007年5月23日 (水曜日) 21:24
)nanamiさん
それですね。持ち腐れではしょうがないですよね
大変な赤字も抱える同市がどんな対応になるか見ていきたいですね
投稿: 玉井人 | 2007年5月23日 (水曜日) 22:07