「頓服薬(とんぷくやく)」への思い
私には「頓服薬」というとで物心つく前からすでに来ていた富山の薬売り行商の白髪老人を思い出す。
小太りで小柄な体、古い頑丈な自転車のうしろに重ね行李に入った薬を積んで我が家への長い上り坂を「フーフー」言いながら上ってきたものである。
独特の太い渋い声なのだが、なんとも暖かな雰囲気の爺さんであった。
あのころで80歳くらいだったので、もう亡くなられたのだろう。我が家に来なくなって、もう20年以上にもなってしまった。
人見知りの激しい私だったが、その爺さんといつも持ってくるおまけの紙風船やおもちゃがとても楽しみだった。
フォトは、今は廃止されたが農協の家庭常備薬のおまけである。
「頓服(とんぷく)」、とはいろんなことを思い出させる懐かしい言葉である。
無くなってほしくない言葉である。
今でも、我が家の茶の間の棚には期限が切れた富山の常備薬が以前のままで桐の箱に入り、その爺さんが来て新しいのと交換していくのを待っている。
まるで、来る事が無い主人を待つ中堅ハチ公のようで、何か物悲しい・・・・
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コメント
私も頓服薬貰います。
市民病院だけど歯以外も出ました。
どうしても痛かったら飲んでくださいと。
我慢出来たので飲まずに持っていますがもう捨てたほうがいいですね。
投稿: kiyoka | 2007年6月21日 11:45
頓服・・・そういう薬だったのですかぁ・・・
確かに 富山の薬箱の中に 頓服と書いてあった袋が
あったようなぁ??
実家では 富山の薬屋さん現在は年に1・2回
車で来ているようです。(昔は単車で来ていたのを覚えている。)
投稿: aonami | 2007年6月21日 12:44
風の色 6月の白い花 マタタビとかかれてありますが
サルナシではないでしょうか・・・
実物は見たことがないのですが・・
投稿: aonami | 2007年6月21日 13:04
nanamiです。
「富山の薬売り」の歌、楠としえさんが歌ってましたね。実家にも、結婚してからも、何れも結構なお爺さんでしたが、四角い紙風船持って・・。名残の桐の薬箱2つあります。だるまの絵の(頭痛、腹痛、何にでも効く)頓服、ケロリン、熊の胃(黒い1㎝角の錠剤?)膏薬等々。S50年頃まで来てましたね。いつの間にか来なくなって・・・。今は富士薬品が年に4回位来てますが・・・。一寸便利かな?
投稿: nanami | 2007年6月21日 15:08
)kiyokaさん
そうですか、やはり出しているところがあるんですね
正しい言い方ですから当たり前といえば、当たり前なんですよね。
)aonamiさん
まだ、来られているんですか。私のところのは後継者がいなかったんでしょうねエ
サルナシも同じマタタビ科ですから似ていますね。
里山から採ってきたもので、そこにはサルナシは確認されていませんが、こちらではサルナシもマタタビといっているかもしれません。そういわれればそうかもしれません。
ありがとうございます。名前変更してみます。
)nanamiさん
紙風船、ふくらまして遊ぶと楽しかったですよね
藤薬品ですか、我が家はJAが今は定期的にやってきます。
ところで、aonamiさんとnanamiさんてアルファベットが似ていますよね
ときどき見間違いをしています
(#^.^#)
投稿: 玉井人 | 2007年6月21日 19:10
私も以前、頓服薬って?
調べたことがありました。
たしかに以前は、良くあったように思いますね。
投稿: もうぞう | 2007年6月21日 20:02
)もうぞうさん
いまは「内用薬」でみな兼用しているようですよね
投稿: 玉井人 | 2007年6月21日 20:35
懐かしい富山の薬売りさん。薬箱を置いていって次に来たときに使った分だけ補充してその分の代金を徴収して行くシステムでしたよね。滅多なことでは医者になんか行かなかったから富山の薬は結構活躍していたんだと思います。
わたしは「とんぷく」って薬の名前だとばっかり思ってました。薬箱の中には雷の絵柄の薬があったり、虎の絵柄・・・虎丹とか言った様な、そんな薬が沢山ありました。現代によみがえったら病院は大変なことになっちゃうんだろうなあ。
あ、それから先日の国語の続きになってしまうようで申し訳ないのですが、文中の“重ね桑折”は“重ね行李”が正解のようです。
投稿: koji | 2007年6月22日 00:53
)kojiさん
ありがとうございます。文字はすぐに訂正いたします。そこ自信がなかったんですよねえ
「虎丹」、期限は切れてますが手付かずで綺麗なまま残ってますよ。
投稿: 玉井人 | 2007年6月22日 08:17