名物、「玉羊羹(たまようかん)」と甘い話
福島県の二本松市は旧二本松藩の城下町である。そのため100年以上続く老舗が数多く存在する。
その中の「玉嶋屋(たましまや)」もそうである。創業は弘化(こうか)2年(1846、老中は水野忠邦)以前からということで160年以上も続くお菓子の老舗であるらしい(自称)。
この店は地元や近隣の人々がよく知る「羊羹」で有名なのだが、その羊羹の中でもフォトの「玉羊羹」が一番人気である。
わたしはこの羊羹は「玉」の形をしているからそうよばられているものとばかり思って「単純だが判りやすいネーミングだ」と考えて食べてきたのだった。
そしたら、そんなものでないことを知ったのである。
時は第二次世界大戦以前昭和12年の話になる。
今は廃業されたが現在の玉嶋屋さんの分店で、当時有った「玉嶋屋支店」が、江戸時代から二本松藩主御用達であるほどのおいしい二本松羊羹を戦争で戦っている兵隊さんたちなどに食べてもらおうと開発されたものなのであるようだ。
そのためある条件が考えられた。
- 携帯に便利なように小さくすること(ゴルフボールくらいになった)
- 最低でも常温で20日間以上置いておけること(ゴムの袋にした)
- 糖化して硬くならないこと(輪ゴムで密封)
- 手軽で食べやすいこと(風船が破裂する原理を利用)
これらの条件を満たすためできたのがゴムの袋に入れて輪ゴムで閉じゴルフボールくらいの大きさのこの形状に決まったようである。
当時、名前は「日の丸羊羹」として発売されたらしい。
その後、廃業した「玉嶋屋支店」に代わって製造機械などを引き継ぎこの羊羹を製造販売をすることのになった「玉嶋屋」、その店の名の玉の一文字を入れ「玉羊羹」として販売されて人気を博し、看板お菓子となったようである。
形の名前じゃなかったのである。
食べ方は簡単だ!付属の楊枝でちょこんと刺すと外のゴムがツルンと一瞬に剥けて食べられるのだ。
そしていつまでもやわらかいのである。
子供のころ輪ゴムを苦労してはずし、その閉じられいた口からチューチューと羊羹をすって食べていたこともあった。
二本松の羊羹は、現在無くなってしまったが「玉屋」というお店の五代目茂兵衛という方が江戸で覚えてきた作り方を二本松の地に戻って広めたそうですある。そののれん分けされたのが「玉嶋屋」「日夏」という老舗御菓子店だそうである。
現在「二本松羊羹」の法的諸権利を持っているのは同市内の老舗菓子店「御菓子処日夏(ひなつ)」だそうだが、羊羹というと「玉嶋屋」のほうが有名になった感が有る
お盆でいただいたこの御菓子、実に面白く楽しいお菓子である。
ラジオから流れた甘~い話
女・「私と仕事とどっちが大事?」
男・「仕事に決まってるじゃないか」
女・「ひど~い、どうして?」
男・「だって僕の仕事は君を守ることだからさ」
イライラするくらいアマ~イ
・・
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コメント
これって〒パックに載っていませんでしたっけ。違ったけな(ーー;)
投稿: 阿武さんのゆきあたりばったり | 2007年8月23日 (木曜日) 21:31
)阿武さん
多分あったと思いますね。自信ないですけどね
投稿: 玉井人 | 2007年8月23日 (木曜日) 23:04
この玉羊羹とは長い付き合いなのに、このような言われ、いきさつがあったなどとは、露程も知りませんでいた。でも子供のときの玉羊羹の思いでは、みなさん同じようで“ぐにゅぐにゅ揉んで、柔らかくして、口の輪ゴムを外して、ニョロニョロ出て来るのを食べた”ようですね。そして最後のほうになると、ゴムの力が勝って一気に羊羹が飛び出して、食べ損ねたりしていました。あーあ、そういえば最近たべてないなあ。
投稿: koji | 2007年8月24日 (金曜日) 06:51
)kojiさん
やはりやってましたか?子供のときはどちらかと言うと袋を破って食べるなんていうのが判らなくてやっていたような気もします
投稿: 玉井人 | 2007年8月24日 (金曜日) 07:52
形ばかりでなく おいしいから
老舗の味ですねぇ。
ユニークな形 昔の人は良く考え付いたものです。
面白い
食べやすい
おいしい
投稿: aonami | 2007年8月25日 (土曜日) 13:25
)aonamiさん
ほんとそうですね。その当時はいろいろと試行錯誤したんでしょうねえ
投稿: 玉井人 | 2007年8月25日 (土曜日) 13:42
あ~懐かしいお菓子ですね! 私もぐにゅぐにゅちゅーちゅーして
食べた記憶があります。 プチっとしてしまうと直ぐに無くなって
しまうので、しみったれて長く楽しんでいたのだと思います。
このような謂れで作られたものとは全く知りませんでした。
戦地で召し上がった羊羹、どれだけ美味しかったことでしょう…
そう言えば、同じ様な作りでアイスが入ったのもありましたね^^
投稿: 山桜 | 2007年8月28日 (火曜日) 20:49
)山桜さん
あの丸いアイスは長く食べるのを楽しめてよかったですねえ
今は見ないですが、どこかでは製造してるんですかねえ
投稿: 玉井人 | 2007年8月28日 (火曜日) 23:36
こんばんは!
今、まさに二本松の玉ようかんを、ゴムを取ってにゅるにゅると食べています・・・。
しかし、食べにくさのあまり、ネットで調べたら、このページが出てきました。
2個目は、つまようじで突っついて食べます!
今、必死で1個目の最後です・・・。
(^^ゞ
投稿: 大崎真帆 | 2011年9月 9日 (金曜日) 20:21
大崎真帆さんへ
コメントありがとうございます。
)
食べ方、書いてなかったでしょうかね。
ゴムを外して食べるのも、それはそれで楽しくないですか
投稿: 玉井人ひろた | 2011年9月 9日 (金曜日) 21:45
私は去年引っ越しましたがそれまで14年二本松に住んでました^^
ゴム切ってちゅーは、輪ゴムの根元ギリギリで切って、爪で引っ掻くとあっという間に取れます!
ちっさいころからの慣れ親しんだお菓子ですが、やっぱり「ゴム切ってちゅー」ですね…
物産展に福島代表で来てたので、引っ越し先でも食べられて嬉しかったです*
そしてこのブログを観ているみなさんに愛されてるようで嬉しいです**
投稿: Strawberry | 2012年11月25日 (日曜日) 03:51
Strawberryさんへ
コメントをありがとうございます
ゴムを切ってチューは子供のころよくやりました。長くゆっくり甘さを味わえる食べ方ですよね。
今は、楊枝でプッチンして食べちゃいます。日持ちするのもこの食べ物の長所ですね
投稿: 玉井人ひろた | 2012年11月25日 (日曜日) 08:59