自衛隊員の殉職者数は>1,777名
自衛隊員が職務中に亡くなった人の数が「1,777柱」もあったことは身内に現職隊員を持つ私には非常にショッキングな数字であった。
この数字は自衛隊の前身である「警察予備隊(昭和29年に自衛隊となる)」が組織された昭和25年(1950)から平成18年(2006)までの57年間に殉職した隊員の総数である。
- 陸自隊=972名
- 海自隊=383名
- 空自隊=400名
- その他= 22名
この殉職者の慰霊祭は本部や各都道府県で毎年行われているがニュースになることはほとんどない。
今年、わが福島県ではそのうちの県出身者である46柱の慰霊が関係者によって行われたそうだ。
この1,777は数字上だが毎年30名以上の殉職者が出ている勘定になるのだから驚きである。
戦争もしていない自衛隊員がなぜこんなに殉職者を出しているのだろうか?
ニュースに載るのは、訓練中の戦闘機やヘリコプターの事故死だけだが、そのほかにもあるのだろうか?
気になるが、あえて知りたくないことでもある。
似たような立場でもある警察官に至っては殉職者の数が自衛隊より多くなっているようだが、警察官の場合殉職者の他に自殺者の多いのに驚かされる。
平成16年(2004)、河野洋平(自民)衆議院議長の名で、その当事の小泉純一郎総理大臣にこんな質問がなされている。
- 平成6年~平成15年の統計によると、この十年間に自殺した警察官は「331名」にも上るのだが政府としては職場環境の改善や対処をしているのか?
また、これから対策委員会のようなものを作る予定はあるのか?
これに対し小泉総理大臣の答弁は大体下記のようなものだった
- 政府としては民間の相談機関などに委託して積極的に悩みを聞いているが、いじめやセクハラなどの特定には至っていない。個人的多種多様の要因が考えられている。
- 一般に、自殺については、公私にわたり様々な原因があるものと承知しており、警察職員の自殺についてのみ特別の外部調査制度を設ける必要はないと考えている。
政府としては職場環境じゃなくあくまで「個人的要因」としている。
こんなことを答弁していたなんて(ニュースにならないから)まったく知らなかった。
日本人の自殺増加を問題視しているといっている割には、政府の本音としては「個人のことに国が対策をそんなにしなくても・・・」という感じがこの答弁から見られないだろうか。
今度の総理大臣、何思う。
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コメント
お顔の痛みは取れましたか?
戦争もしていないのに怖いですね~。
訓練や救助で命を落とされるのですね。
警察官の自殺はいけませんね。
先日は、子供が(警察官の)父親を斧で
殺害とか・・・。
投稿: nanami | 2007年9月19日 (水) 15:14
今晩は、マジですか?
>この1,777は数字上だが毎年30名以上の殉職者が出ている勘定になるのだから驚きである。
そんなには事故はないでしょうから・・・
やはり、自殺とか任務とは直接関係の無い、何かあるのかも?
>平成6年~平成15年の統計によると、この十年間に自殺した警察官は「331名」にも上るのだが政府としては職場環境の改善や対処をしているのか?
この数字、一般人と比べてどうなんでしょ?
多い?少ない?
じゃ(^^)/~~~
投稿: fami | 2007年9月19日 (水) 19:47
数字で表すと多いですね~
ビックリしました。
自殺者も多いですね~交通事故死者数は大幅に減ってきたのに、自殺者が減らないのは?
対策が急がれますね。
投稿: もうぞう | 2007年9月19日 (水) 19:51
)nanamiさん
ありがとうございます。かなり気にならなくなりました。まだ糸は抜いていません。
警察官は1~2年目に必ず「人が信じられなくなってしまった自分」に精神が病むそうです
)famiさん
1777人には自殺者は入りません。自殺は殉職にならないからです。
一般人から見れば警察官の総数で考えればかなり高い数字でしょうね
)もうぞうさん
警察官の激務と、人が信じられなくなって自分がいやになる悩みでの、神経疲労は大変らしいです。
対策は、難しいでしょうね。
投稿: 玉井人 | 2007年9月19日 (水) 20:25