「友引」だって葬儀は出せる・・が・(六曜)
お葬式で必ず避けるのが「友引」ですね。そのため自治体では火葬場などを定休日にしているところがほとんどです(葬儀関係企業全般も)。
しかし、本来の意味からすれば友引に葬儀を出してもいっこうに問題はないのです
友引とは本来は「共引(または留引)」と書いていたそうです。
意味は「相打ち共引とて、勝負なしと知るべし」つまりどんな勝負事もこの日は引き分けになるので避けたほうが良いというものです。
この日が偶然に陰陽道の「友に災いが及ぶ日」にあたる「友引日」と読み方が同じだったので混同されてしまったようです。
これで判りますように「友引」とは陰陽道も仏教とも無関係なのですね。それでは何なのか?
これは中国から伝わったもので「六曜」というものです。一月を30日としてそれを5で割ると6日の周期となるもので、「日月火~土」の7曜と似たようなものです。
<六曜(りくよう・ろくよう)の本来の意味>
- 先勝>せんしょう、せんがち、さきがち
以前は「速喜」または「即吉」と書いていた
先んずれば人を制す日=諸事この日は急いでやるに吉日 - 友引>ともびき、ゆういん
以前は「共引」または「留引」と書いていた
この日は勝負がつかないと知るべし=勝負事はやらないほうが良い - 先負>せんぶ、せんまけ、さきまけ
以前は「小吉」または「周吉」と書いていた
先んずれば負ける・勝負事や諸事をあわててやらないことが良い - 仏滅>ぶつめつ
以前は「物滅」などと書いていた
何事にも凶の日・諸事慎む日
ただし仏事には良し - 大安>たいあん、だいあん
以前は「泰安」などと書いていた
何事にも良い日・安泰の日 - 赤口>しゃっこう、じゃっこう、しゃっく、せきぐち
以前も同じ
お昼意外は凶日のため使わないほうが良い
ただし、法事、仏事は良い
上記が大体の意味のようです。六曜は第二次世界大戦後に大流行し今に至っているそうで比較的新しいもののようです
浄土真宗の開祖・親鸞上人は「日の吉凶を選ぶこと無かれ(一日に良い悪いと人間が勝手につけてはいけない)」と説いたそうで、そのため浄土真宗では「友引」に葬儀をするところが多いそうです(お釈迦様は占いを嫌っていたことにも由来する)
この問題結構あちこちで「廃止」「日の差別」などの論議が出ていることも知りました。
ただし、「なんとなく縁起が悪い気がする」というものをあえてやる必要もないと私は思います。
人って、不安を抱えると悪いことになることが多いですからね
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コメント
なるほど、参考になります。
物事は考えようですね!
でも現実的に「友引」に葬儀は、親戚から猛反対!は目に見えています。
当地の習慣や慣例に従うのがいいのかもしれませんね。
投稿: やまちゃん | 2008年2月 7日 00:17
現代でも縁起を担ぐ人は大勢いますからね。
「日の吉凶を選ぶこと無かれ」いい言葉です。
それでも自分はこれからもお賽銭に5円入れたり10円(遠縁)を避けたり...するでしょう。
投稿: 秋ぎつね | 2008年2月 7日 07:31
)やまちゃん
この六曜というのは、明治政府が「迷信」だとして廃止を決めたのですが「これは占い性はありません」との訴えで存続させた経緯があるそうです
でも占い縁起担ぎとして残ってしまいましたね
)秋ぎつねさん
その通りです。周りが嫌うものをやるほどの勇気はもてないですよね
ただ、意味を知っていればヒステリックになることは避けられると思います
投稿: 玉井人 | 2008年2月 7日 08:34
>「なんとなく縁起が悪い気がする」というものをあえてやる必要もないと私は思います。
私もやはりそう思います。
仏滅の結婚式などは当人達が納得していれば良いと思いますが、
友引のお葬式は、
「道連れは勘弁・・・」
なんて、参列者に嫌がられることが多いかと。
本来の意味が違っても音が同じだと同じ意味を引き寄せてしまう
こともありそうですし…そう言えば、連れて行かれないようにと
お腹に鏡を入れてお葬式に参列していらした妊婦さんもいました。
投稿: 山桜 | 2008年2月 7日 18:19
誰かが「こんなもの暦から無くせばいいのだ」って言ってましたけどね。
現実問題として無理でしょうね。
それにたまには葬儀場だって休みたいでしょうしね。
ちなみに当方の火葬場は、元日だけがお休みのようです。
でもご存じのとおりです・・・
投稿: もうぞう | 2008年2月 7日 19:11
)山桜さん
妊婦さんの話はよく聞く話ですね。判らないものへの恐怖が軽減されればそれも善しですよね
)もうぞうさん
いろんな市民団体が「廃止」を訴えているようですね
こちらは元旦~3日までは休みですね
投稿: 玉井人 | 2008年2月 7日 20:30