‘輸入割り箸’と‘国内材割り箸’
環境問題で槍玉に挙げられることが多い「割り箸」ですが、東南アジアや熱帯地方の伐採によって作られる製品の中では1%未満と、その使用割合は最も少ないもの、最大消費はなんと言っても「紙」ですね。
紙が槍玉に上がってはテレビのスポンサーでもある国内大手製紙メーカーにとっては困りもの、そこへ降って湧いた「割り箸の使い捨て=もったいない」は外材大量伐採非難をかわすには良い話だったようですし、その思惑通りになっているように見えます。
これは賛否ある話しですからあまり深くは言いませんが、割り箸使用賛成派と反対派ではある重大な“論点違い”が存在します。
それは・・・
<割り箸使用反対派>
アジアや南米熱帯地域の木材の乱伐が自然破壊になっているのだ!<割り箸使用賛成派>
日本国内の優良の木材(ヒノキ、エゾ松、杉・・)を維持するには消費を上げなくてはだめだ!
つまり指し示している割り箸の材料、そして地域も違っているのに同じ「割り箸使用」だけについて激論を交わしているわけですから噛み合うはずが無く、本来の消費最大の張本人にとっては好都合この上ない論争かもしれません
国内材と輸入材を混同して報道しているマスコミが一番悪いですね
そんな中、先日わたしが買ってきた割り箸の裏に書かれた材料名「環境に配慮した‘アスペン’」なるものが気になったので調べてみました。
アスペンとはヤナギ科ドロヤナギ属の広葉樹で、別名「ホワイトポプラ、カナディアンポプラ(日本名はドロノキ)」と言われ主に北アメリカ(カナダ)のほとんどの森に生えるとても成長が早い材料で、軽く柔らかくそして白く美しい割り箸には適した木材で植林と伐採が計画的に行われ環境に配慮されているというものでした
※、説明者によっては‘アスペン=日本ポプラ・白楊(ハクヨウ)’と有りますが、白楊はヤナギ科ヤマナラシ属の広葉樹で「ヤマナラシ」の事を指しているので違うようです
中国製の白い割り箸は漂白剤が使用されることが多く危険だとして、現在の安くて白い割り箸のほとんどがこの北米産アスペンのようです。
ただし、中国製ポプラも表記は「アスペン」なので消費者には区別がつかないのが現状のようです
どちらにしても高級割り箸材のヒノキ、エゾ松、吉野杉などを使えば環境問題は解決するし、昔「衛生箸」として重宝された‘割り箸’の名誉と文化も回復するのですが・・・いつになることやら()
さらに付け加えれば「輸入割り箸」だってしっかり環境問題をクリアしたものがあるということですね
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コメント
割り箸って間伐材とか、不要になった部分の有効利用だというじゃありませんか。大切なっ建築部材のオチを使っているそうです。
投稿: 山口ももり | 2009年1月13日 (火曜日) 18:00
環境問題として考えると、難しいと思いますね~
しかし割り箸を割って使うこと、日本人は見よう見まねで自然に覚えましたが、外国の人はみなさん知っているのでしょうか?
投稿: もうぞう | 2009年1月13日 (火曜日) 19:18
中途半端な報道による情報の偏りがいかに有害かわかる例ですね。
昔の食堂では塗り箸を箸立てに入れてあるところもありましたが箸を全部出してみるとゴキブ●の死骸が入っていたという話も聞いたことがあります。
衛生にこれだけうるさい時代、難しい問題ではありますが、きちんと結論を出したい問題でもあります。
投稿: 秋ぎつね | 2009年1月13日 (火曜日) 19:41
)山口ももりさん
よくご存知ですね。国内木材にはそういう使いかとぉしているのも有りますが、間伐材は質が良くないため加工に一手間かかるということで今は少ないそうです。
)もうぞうさん
外国で売られているガイドブックには必ず使い方が写真入で入っているためよく知られているようですね
)秋ぎつねさん
割り箸について、特に箸について昔の日本人の考え方、文化を理解するともっと違った議論になると思うんですがねえ
投稿: 玉井人 | 2009年1月14日 (水曜日) 08:11