NHK「だんだん」は京都の言葉
現在放送されているNHKテレビ小説「だんだん」に使われていタイトルの言葉は主人公の一人が育った島根県松江市の方言で「ありがとう」という意味のものです。
この言葉、毎回20才の若い主人公が何度も何度も使う言葉ですが、実際には松江市の市内の若者で使っている人は居ないのが現状だそうですね。だから松江市の若者たちは「あのドラマが恥ずかしい」と思っている人が少なくないそうです。
この「だんだん」という言葉の語源はなんだろうと興味が出て調べたら意外と島根県以外の地域でも使われているのを知りました
使われているといっても本当にその県内でもごく一部なのですが、「山口県、高知県、福岡県、熊本県、大分県、宮崎県」などで同じ意味で使われているそうです。
さらに、「だんだんありがとう」とか感謝の付属語として「だんだん」を使用する地域に「山形県、新潟県、富山県、石川県、滋賀県、高知県、長崎県」があるんだそうですが、ほとんど現在では使用されていないそうです。
この言葉を漢字にすると「段々」で私たちが「段々寒くなりそう・・」とかと同じ漢字を使うそうですが、意味合いとしては「段々=重ね重ね」という意味に使ったもので、これは昔の京都の遊里でお客様への感謝の言葉として使われ始めたのが最初だそうです
遊里とは大人の遊び場のこと、つまり色町の独特のことばで「だんだんありがとう・・・」という言い方をしていたようで、つまりそれは「重ね重ねて感謝申し上げます」という意味合いだったようです。
この使い方、本家本元の京都では何百年も前に使用されなくなり消滅してしまったのですが、全国の広まった先ではいまだに使用される結果になったようです。
その広がる過程で南へは「だんだんありがとう、感謝いたします」の言葉の「ありがとう(おおきに?)」部分の言葉が省略されて現在に至っているようです。
つまり厳密に言えば‘ありがとう’の言葉が無いわけですから現代語で言う「どうも、どうも」と言う意味合いの使いかたに感じますね。
私の福島県で一番近い方言を考えてみましたら、私の地域では使いませんが県北地方で話す「せっかく」または「せっかぐどうも」が近い気がします。
これは「わざわざのお気遣いを本当に感謝申し上げます。」または「重ね重ねのご面倒を掛けてお礼の言葉もありません」という言葉の意味を持つのですが、県外の人には解らないでしょうね。
これは「折角(せっかく)」ということばの古い標準語意味使い「わざわざ・・」と、言う意味での使い方を現在も使用しているからこうなるんですね。
いきなり「せっかぐ」と言われたら「何かわたしミスをしたの?何か嫌なことをしたの?」と、思っちゃいますよね
日本語の標準語の基本・根底には「京都、奈良」の言葉だと言われますので、これもだんだんと同じように「京都、奈良」の言葉にルーツが有るのかもしれませんんね
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コメント
昨年の5月に島根に行ったときに、バスのガイドさんが「だんだん」とは有り難うって言う事ですが、最近の若い方はあまり使わないって言ってましたね。強調して「だんだん」と言うのは、観光地のお土産店の方くらいだと言ってましたっけ。
投稿: nanami | 2009年1月17日 21:18
こんばんわ。
「だんだん」=「ありがとう」は、京都の言葉だなんて、知りませんでしたね。
投稿: H.K | 2009年1月17日 22:03
)nanamiさん
やはりそうですか。使うところは限られているんでしょうね
)H.Kさん
今は京都では使う人はいない消滅した言葉だそうです
投稿: 玉井人 | 2009年1月17日 22:38
「だんだんどうも」は、新潟でもまれに使うことがあります。
「こうてきてくれ」とか「こうてきた」(買ってきた)も京都的な雰囲気のある言葉です。
投稿: もうぞう | 2009年1月18日 08:08
)もうぞうさん
やはり使っているんですね。
投稿: 玉井人 | 2009年1月18日 09:40
「だんだん あったこうなってきたなあ」てな言い方はしますが、「おおきに」の代わりに「だんだん」とは云いませんよ。少なくとも、京都に生まれ、京都以外では住んだことが無いももりの周辺では使いません。それより、あのTVドラマの舞妓さん、全くブサイクやなあ。舞妓さんって、ほんと、もっともっと可愛いですよ。京都にすんでいると、時々、素顔の舞妓さんに出会うことがありますけど・・・ホント、可愛いんです。観光用のニセ舞妓さんも嫌。お行儀が悪いしドデカイ。どうして、あんな事するんでしょうか。いつもながら脱線、スミマセン。
投稿: 山口ももり | 2009年1月18日 10:08
)山口ももりさん
まったくその通りです。
文中に書き入れたはずだったのですが忘れたようです「スミマセン、ゆるしてくなんしょ」
この言葉遣いは何百年も前に‘完全消滅’して現在の京都ではまったく使用されなくなっため、京都の方々は「知らない言葉、使わない言葉」になっているようですよ。
そもそも、遊里言葉ですから一般人は使わなかったのかもしれませんね
伝わった地方にだけ残ったようですよ。
投稿: 玉井人 | 2009年1月18日 17:28
興味深いお話でした。日本語方言のルーツは辿っていくと意外なところにあったりするんですね。
省略されることも多いようで、今残っている「お早う」や「こんにちは」、「ただいま」なども省略された言葉ですからね。
投稿: 秋ぎつね | 2009年1月19日 08:13
)秋ぎつねさん
「おはよう」「こんにちわ」は究極の短縮省略言葉ですね。ただそれをさらに短縮して「おは」とか「こん」とかいう言い方にはついていきたくないですがね
投稿: 玉井人 | 2009年1月19日 08:54
すんまへん・・・堪忍しとくりゃっしゃ・・・です。
投稿: 山口ももり | 2009年1月19日 10:08
)山口ももりさん
こちらこそ失礼いたしました
投稿: 玉井人 | 2009年1月19日 14:18
今晩は、
>この言葉、実際には松江市の市内の若者で使っている人は居ないのが現状だそうですね。
やはりそうでしたか~
隣に住んでますが、聞いた事ないですもん。
ちなみに昔、ソロツーリングで島根の山中で道に迷った時に道路脇で農作業していたお爺さんに道を尋ねたら・・・・・
何を言ってるのか、まったく聞き取れませんでしたが・・・w
ではでは(◎-◎)_TM
投稿: fami | 2009年1月20日 00:05
)famiさん
多分ある程度の年代以降なんだと思います。地域も限定的なんだと思います
投稿: 玉井人 | 2009年1月20日 10:35