時効になっても訴訟ができた!
1978年に東京都足立区立中川小学校の女性教諭(当時29歳)を殺害し、刑事公訴時効(15年)の成立した事件が有りました。
その時効後に同小学校の元警備員だった男(69)は自首してきたためこの悲しい事件は犯人に何の処罰も下されないまま“時効”という制度のおかげで終了するはずだったのです。
しかし、この事件に「それでは納得がいかない」と、殺害された女性教諭の遺族が雇用していた足立区と警備員だった男(69)に対し損害賠償(計約1億8600万円)を求める民事訴訟を起こし、ついにその最終判断が本日最高裁判所によって下されたのです。
「事件後26年経過し時効成立後ではあるが、遺族はそのうちの20年間は殺人事件であったことを知らずにいたのでまだ継続性のある事件と判断できるもので賠償請求権がある。」と、いうような内容で遺族の訴えを認め、損害賠償支払い命令を出すという
“原告勝訴”の判断を示しました。
昨年あたりから「時効廃止の賛否」という議論が活発になり始めていた矢先のこの判決、最高裁の判断は画期的判例となることでしょうね
この判例が出たということは、もし時効廃止ということが国会で成立しなかった場合でも、欧米のように時効になってしまった犯人に対し民事で訴訟を起こし、その犯人に社会的制裁が可能になったわけです。
迷宮入りし時効になった凶悪な事件はかなりあるそうですから、今までは「遺族に時効は無い」という思いのまま泣き寝入りするしかなかった遺族にとって朗報になった気がします。
さて、選挙でどたばたの「立法府」の皆さまがたは・・この時効問題をどうするのでしょうかね?
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コメント
罪を犯して、良心の呵責に耐えかねて・・・夜も眠れずうなされて・・・なんてもう、昔の事なんでしょうか。正義感が怖ろしく欠如してきた最近が心配です。
投稿: 山口ももり | 2009年4月30日 (木曜日) 09:25
)山口ももりさん
先日のテレビで元降りこめ詐欺をやっていた男性が言っていました
「相手が困るとか、かわいそうだとか思っている奴は詐欺なんかやりませんよ」と・・・
正論ですが、恐ろしいですね
投稿: 玉井人ひろた | 2009年4月30日 (木曜日) 10:42