« ‘鼠’じゃないよ、‘猫’だよ! | トップページ | この看板から連想するもの・・ »

2009年7月27日 (月曜日)

「おもいやり駐車場制度」が、スタート!

福島県は今月・7月1日から「おもいやり駐車場制度」と言うのをスタートさせました。
P1020027_2 これは駐車場に有る障害者用スペースを「おもいやり駐車場」と名付け、ここを利用する障害者や歩行困難な方達に県が申請(申請は6月1日開始)によって審査し‘駐車場利用証’Photo_3 を発行してこの駐車場を使いやすくする目的の制度です

申請対象は障害者と“歩行が困な”「高齢者、妊婦、怪我人」にされています。当たり前ですがね。

早々と村内ショッピングモールの駐車場にはフォトのようなものが置かれ障害者の方以外使わないようにおもいやりある行動を促進する福島県のパンフが貼られていました。

それほどまでにこのスペースに無関心に駐車する不心得者(おバカ)が多いことは私も毎回目にしています。
この日もこの箱のところへ堂々と止めている健常者が沢山おりました

この通称車椅子マークは「国際リハビリテーション協会日本では「日本障害者リハビリテーション協会)」のシンボルマークですがそのステッカーなどの使い道などが最近間違った使い方誤解からのトラブルが多く、同協会は各国の指導調査を強化しているそうです。

今回の制度はそれの一環として全国的に展開されているものかもしれません。

Shisatsu1_2 それと、全国のこのスペースの色を←のフォトのように国際的なものと同じ色に統一してもっと目立つようにしようという取り組みも並行して始まっています

このシンボルマークの誤解


①.シンボルマークと言う名称から本来の意味である「障害をもつ人々が利用できる建築物や施設(車両)であることを示す世界共通の認表マーク」なのですが「ただの協会の活動PRだけや協会の象徴的なもの」と、誤解され安易に使われるケースが多い。

②.日本では「ハートビル法」でのこの駐車スペースの正式名称が「車いす使用者用駐車施設」とされており、通称でも「車椅子マーク」と言っているため歩行に障害が有るすべての人じゃなく“車椅子使用者専用駐車場”だと誤解しされている。

③.②の誤解から、聴覚障害者、視覚障害者、精神障害者、知的障害者、上肢障害者、などの利用をさせないという酷い誤解やトラブルが生じている。
そのため国によっては違うものを独自に作って使用しているところもあるそうです。

このシンボルマークは障害者に配慮され使いやすくなっている建物、施設や介護設備車両にだけ付けることができる認証マークなのです。障害者を乗せているからと言ってマイカーにステッカーを貼ることは間違った使用方なのです。

「それじゃ、家族が障害者の人はどうするの?」という方のために出来たのが今回の制度ですね

ところで、ドライバー自身が聴覚障害など障害者ドライバーの場合日本では道路交通法で保護義務(違反すれば罰則有り)が生じる「クローバーマーク」というのが有りますが、これだとそのまま駐車場も文句無しで使用できます。http://www.city.toyama.toyama.jp/division/fukushihoken/syougaifukushi/symbolmark.htmlしかし、紅葉マーク同様義務じゃないためと「かっこ悪い」との思いで普及が進んでいないそうです。
障害者ドライバーの方は「かえって車椅子のマークの方が効果が高い」として兼用して貼る方が少なくないそです。

今回の制度の全国展開により「クローバーマーク」の使用者が増えるかもしれません。

P1020028_2 ただ、今回の「おもいやり駐車場制度」では本来の③で言う障害者全てじゃなく
歩行困難な障害者が対象になっていること、
足腰が弱った高齢者でも介護が無用の場合申請者に該当しない
など、他にも問題もあります。

突然足が痛くなったり(私のように)この証明証が無いと駐車場使用を断られる可能性もあるんですよね

←この車、カードがぶら下がっていましたが乗って来たのは健常者のドライバーただ一人だけでした。
用事を済ませた後当たり前のようにカードを外し何でもなく車を走らせ去って行きました(いや・・たぶん聴覚障害者だったのでしょう・・・きっと。そう思います・・)。

これが健常者だったとすれば、県への申請条件違反、公文書偽造行為になります。

言いかえれば、こんな違法行為が可能なのもこの制度には含まれています。

結局、強制力が無い制度はマナーや思いやりに頼るしかないのが現状ですね。(ただし、施設設置管理者には県の保健課の方から指導が来るらしい

でもこの制度が始まった背景には「罰則有りの規定」が計画されている“布石制度”とも考えられますし、先のことは選挙後でしょうかね

<申請できる者と許可証の期限>

身体障害者(無期限)

  • 知的障害者(無期限)
  • 精神障害者(無期限)
  • 難病患者(治ったら返却)
  • 妊産婦 (普通になれば返却)
  • 行動困難なけが人(治れば返却)
  • 高齢者 (無期限)
    高齢者の条件には「介護を要する者に限る」と、言う条件が必ず付くので注意ものだ

上記の方たちが適用だが、「身障者、妊婦や、高齢者へのおもいやり駐車場」というキャッチフレーズの割に、申請書の条件内容にはお役所らしい条件が細かく付けられている。

とくに、足腰が弱って一般の人のように早く歩けなくなった高齢者のわが母親などが申請しても「介助無用なら認めない」ということで利用証は受け取れない仕組みになっている。

実に“おもいやりの有る”制度です

| |

« ‘鼠’じゃないよ、‘猫’だよ! | トップページ | この看板から連想するもの・・ »

コメント

くぽはね〜。3年前に3階から落ちて…
5カ所骨折して車椅子生活してたから解るんだが
本当にあの駐車場無いとコマルンスよ
利用したのは川口から南東北病院までの道のりで1度だけだけど、サービスエリアの飲食店に近いしトイレも近いし(障害者用のトイレ、初めて使った。広い!!)
一度健常者の人も車椅子使ってみればいいよ。結構段差って多いし、行き交う人は冷たいよ(邪魔とか言われるし)松葉杖になってからも、立川では人がぶつかるし誰かの足に松葉杖が引っかかって転びそうになったし。でもしらんぷり。福島に帰る時の新幹線の車内は皆優しかったけど…。東京だからナノかなあ…今は普通に健常者ぶってるけどね、9月に腕と骨盤の金属(ボルトとナット)外す手術するから術後の経過によってはまた車椅子かも!

投稿: くぽ | 2009年7月28日 (火曜日) 05:11

)くぽさん

わたしのばあい普段とういところに車を置く方なんですが、ここ1カ月は近いところが良かったですね。でもおもいやり駐車場は使っちゃまずい気がして少し遠くからピコタン、ピコタンと歩いています。疲れます

投稿: 玉井人ひろた | 2009年7月28日 (火曜日) 07:46

なんか?一部のおバカの非常識の為に
ここまでしなくちゃいけないなんて・・

あっ!
こういうおバカも健常者じゃないかぁ(;O;)
  国民の程度?(涙)

投稿: ばいす | 2009年7月28日 (火曜日) 09:19

)ばいすさん

マナーの悪い人ためにこのスペースにバーを置くところもありますが、あれがかえって身障者は使い難くしているといいます。
やはり法整備が欲しくなってくるんですかね。

投稿: 玉井人ひろた | 2009年7月28日 (火曜日) 11:01

制度には必ず抜け穴があります。
人の善意や良識というものに頼らなければ意図した使われ方がされない場合がありますね。
余所の国はどうあれ、日本人は本来「潔さ」とか「恥」というものをとても重要視する民俗だと思っているのですが、最近は自分が悪いくせにそれを「恥」とも思わず、指摘されて「恥をかかされた」と逆ギレする輩が増えました。
道徳教育というか、思いやりのある人間にするための教育って、今はあるのでしょうか…?
人を出し抜いたりすることが賢い生き方だと思い込んで(教えられて?)悪魔に魂を売ったような日本人は見たくないですね。

投稿: がんさん@大和の国 | 2009年7月28日 (火曜日) 12:03

)がんさん

何でもかんでも罰則を設けないとい守れない世界というのは、考えものですよね

投稿: 玉井人ひろた | 2009年7月28日 (火曜日) 14:25

本来なら、このような制度に頼らないで皆がマナーを守れば、OKなんだと思います。

これが一番良い方法だと思って導入しても、必ずと言って良いほど、欠点が見えてきますからね~

投稿: もうぞう | 2009年7月28日 (火曜日) 19:37

)もうぞうさん

本当にそうですよ。
そちらでも同じ制度が導入されそうですね。

投稿: 玉井人ひろた | 2009年7月28日 (火曜日) 19:46

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「おもいやり駐車場制度」が、スタート!:

« ‘鼠’じゃないよ、‘猫’だよ! | トップページ | この看板から連想するもの・・ »