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2009年12月11日

「障子、障子戸」の表と裏、立て方の決め事は?

年末、障子の張り替えなどと言う厄介なことも「やらなくちゃ・・」などと思うのは日本に住む者の癖ですかね。いや、神聖な心がけ、日本文化、としておきましょうか

我が家では猫が居るので障子がボロボロになりまして一部を先に張り替えましたが、このとき「障子紙の表と裏はどっちだ?」と思ったわけです。さらに「障子戸の表裏は?」と確認したくなり調べました。

障子紙
 白無地⇒「スベスベしたほう=」・「ザラつく方=裏」
 ただし、最近のは逆のも有るので確認した方がよい
障子戸
 縦横の細木などでできた「桟(さん)」が見えている方が「

そこで障子の張り替えは障子紙の表が桟が見える障子戸の表側になるように貼るのが正しいのです。

さらに障子戸襖障子戸(唐紙障子戸)の立て方にも伝統の規定が有ります

  • 4枚仕立てなら部屋の内側から見て中央の2枚が手前(内側)になり両側戸は外側にする
    二間続きの中氏切り襖の場合は奥座敷(床の間、上座)内から見て上記と同じくする
  • 2枚仕立てなら部屋の内側から見てが外側で右が手前(内側にする。

日本家屋の引き戸は全てこれに則って仕立てられていますがお宅の引き戸はどうですか?

Cocolog_oekaki_2009_12_11_08_38 面白いことに近代的と言われるアルミサッシの引き戸でも、全てこのルールが適用されて設計され設置されていますので確認してみてください

我が家は一か所逆だったので直しました。プロでも間違えている場合が有るんですね

 

ちょっと雑学

(ふすま)=襖障子(ふすましょうじ)のことを指す」
 ⇒松などの後書きの絵柄模様が描かれたりする日本で抄かれた和紙を貼ったものを言う

唐紙(からかみ)=唐紙障子(からかみしょうじ)のことを指す」
 ⇒折り込み模様(抄き込み模様)など紙自体が柄になっている「唐(中国)」から伝わった紙を使用して貼ってある襖を指す

しかし、今はその区別は無くなっています。わが地域では襖(ふすま)じゃなくどちらも「唐紙(からかみ・からがみ)」の言い方をしています

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コメント

障子戸の表と裏については、長いこと不思議に思っていました。
つまり桟の方が裏だと思っていたんです。
でも紙を貼った様子を見れば、やっぱり貼った方が裏だし・・・それに客間の方が表になるはずですしね~

いつ頃だったでしょうか?やっぱり桟の方が表なんだと思うようになりました。

投稿: もうぞう | 2009年12月11日 20:03

)もうぞうさん

外からおいで下さる方に対して裏を見せる」という感覚がどこかに働きますよね
カーテンも内側に表を出しますのでこういうものは共通なんだと思います

投稿: 玉井人ひろた | 2009年12月11日 22:27

う~ん、そういうことは全く知りませんでした…。
うちにも和室がひと間あるのですが、障子は3枚だったりします。
穴が開いてもホームセンターで買ったシール式の補修で済ませちゃったり…。
自分の持ち家でないと「大事にしよう」という気持ちが湧かないんですよね…。
いかんな~。

投稿: がんさん@大和の国 | 2009年12月12日 08:27

)がんさん

こう言う慣習と言うか規定は、たぶん昔は大事な意味が有ったんでしょうが現代には当てはまらないことがほとんどになり“知らなくても大丈夫”になったんでしょうね

投稿: 玉井人ひろた | 2009年12月12日 12:26

まったく『なるほど!』でした。
案の定わたしは障子紙の表裏を逆にしていました。“玉井人ひろたさん”のおかげで今度は正しく貼れます。

投稿: koji | 2009年12月12日 21:03

)kojiさん

昔の障子紙ってそんなに裏表がはっきりしていなかったと思いますが、最近の「強さ・・倍」とか言うのはかなりはっきりしていますよね

投稿: 玉井人ひろた | 2009年12月12日 22:00

今日障子の張替えをしました、我が家は純日本式の古民家で障子は全部で24枚です、二人の孫にも協力してもらい何とか一日で終わりました。
そのとき障子の裏表はどちらなのかと言う疑問が出てこのページにたどり着き解決しました。
ただ障子紙の裏表は無地の場合は滑らかのほうを裏にしても良いようです、この方が糊付きが良いようです。
真っ白な障子に囲まれて爽やかな新年が迎えられます。

投稿: 福田文夫 | 2015年12月27日 16:24

福田文夫さんへ

ずいぶんと前の記事に、コメントありがとうございました。
障子張はスッキリしますね。我が家では最近は何年か置きの交換にしています。

投稿: 玉井人ひろた | 2015年12月27日 16:58

家を建てていて、障子の「建て方」について大変参考になりました。しかし、その「いわれ」が判らず今一つすっきりしません。理由が判る方、ご一報ください。

投稿: 鈴木 鎮記 | 2016年10月19日 05:50

鈴木 鎮記さんへ

謂れには、諸説あるようで、外へ出やすく、着物あわせとか、ハッキリしたものは無いようです。
本文中にも書きましたが、現在はあまり気にされてはいないようです

投稿: 玉井人ひろた | 2016年10月19日 08:37

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