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2010年5月26日

来客には、まずなんと言いますか?

親しいい知人や親戚などが尋ねてきて玄関先でまず最初になんと言いますかね

最近では「お入りください」というのもよく聞かれますが、(地域によっても違ったりしますが)一般的に最初は軽い挨拶言葉などをかけてから「どうぞ、上がってください」と、言い方をしませんか。

わが地域の方言でなら「上がっさんしょ」または「上がっせ」と、言います。
上がってください」=「お入りくださいという考え方、これは日本独特の言い方だとおもいます

「これは、どうしてだろう?」と考えたことは有りますかね

まず、考えられるのはアメリカ等土足のまま家の中に入る場合と、履物(下足)を脱いで部屋に入り土間から上がるという日本文化の違いがそうさせるんだということは直ぐに頭に浮かぶことだとお思います。

でも、外と内との境は戸であるのだから日本だって「(戸の内側に)入る」ということだからアメリカ等と同じように「お入りください」の言葉だけで済んでいたのではないかという考え方もありますよね

Image_004_2

時代劇の大名旗本や身分の高い武士や名主の屋敷の出入り口を見ていると分かりますが、左のフォトのような構造になっています。

これは、身分の高い人が乗り物武士等身分が高い者が乗るのは籠・カゴとは言わないし、カゴではない)に乗るときに部屋から下足に履き替えずに乗れるように「式台」が付いた出入り口、つまり駅等のプラットホームのような構造になっているものです。

さらに、名主の家の場合はここで今で言う“家庭裁判・簡易裁判”をやることになっていましたので、大岡越前の時代劇の裁判の場所の「お白州(しらす)」の形状とほぼ同じなのも面白いですね。

これを昔の武士や名主は「玄関(または式台玄関)」と言ったそうで、その言葉が今の一般住宅の玄関をさすようになったそうです。

見ての通り、玄関とはまず下足を脱いで式台に上がらないと、その奥の戸にたどり着けないし部屋の中には入れないのです。

つまり、上がってからじゃないと入れないわけですから「上がる=入る」と言葉が同意になっていったのも当然のことのようです。

しかし、広い土間もましてや式台なんかあるはずも無い現在の住宅構造からすると「お上がりください」という言葉はマッチしていないのも事実ですから、少しづつ使われなくなっていくのかもしれませんね。

実際、職場でなんかは言わないですよね。これも文化の移り変わりなんでしょうね

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コメント

靴を脱いで入れば、上がる。
外履きのまま室内に入れば、入る。
そんな感じでしょうか?
店舗や公共施設では、「上がる」所が減ってきましたね。

投稿: もうぞう | 2010年5月26日 19:09

懐かしい響きに、心の奥のほうが反応。
あったかい気持ちになります。
私の今住んでる所は、はいらい。とか、はいらいん。と言います。
幼い頃、ひいおばあさんが、敷居には、神様がいるから、踏まないようにするんだよ。と、もちろんお国訛りで、教えてくれました。見えないものへの、畏れ、敬いが、自然に身につきました。
昔のよいところ、よい言葉、伝わって広がるといいですね。

投稿: パワフルママ | 2010年5月26日 19:11

)もうぞうさん

昔のデパートには有ったそうですが、いまでは店舗や公共施設で靴を脱ぐところは無いですよね。
 
 
)パワフルママさん

私が住む田舎でも、「上がって・・・」と言う言葉が少なくなってきています。
こんなものなのでしょう、時代の流れと言うのは

投稿: 玉井人ひろた | 2010年5月26日 19:43

「玄関」は「玄妙(幽玄で微妙)な道に入る門」の意味で、ここを通らなければ奥座敷には行けない。だからやすやすと通過は許されない。と松原泰道師も禅語百選に書いています。しかし現代はスピード時代と言われてから更にスピードアップしていますから、幽玄微妙等と言う感覚では、生きて行けなくなるんでしょうね。そのうち「玄関」という言葉さえも無くなるのではないでしょうか?

投稿: HAPPY太郎 | 2010年5月26日 21:11

)HAPPY太郎さん

玄関が無くなって「出入り口」では味気ないですよね。まるで非常口のようです。

投稿: 玉井人ひろた | 2010年5月27日 08:07

なるほど…。
考えてみると言葉にはそれぞれ語源がある筈ですが、普段はそれを考えず、何気なしに使っていますね。
私も言葉を大事にしていないのでしょう。
因みに私は「どうぞ」って言っているかな…。
素っ気ないですね…。

投稿: がんさん@大和の国 | 2010年5月27日 08:15

なあるほど・・・そういえば、下々は、先ず桶の水で足を洗うようですね。歩くと、道は舗装無しだから、ソリャあ汚かったでしょうね。そこ行くとお大名は足袋のままなんでしょう。昔のお武家の拭き掃除って完璧だったんでしょうね。何時頃から足袋を履くようになったのかしら。足袋の裏が汚れるなんて恥???奥方は大変やなあ。又、話が脱線してすみません。

投稿: 山口ももり | 2010年5月27日 10:45

)がんさん

語源をたどるとまったく意味が違ったりして面白いものです
 
 
)山口ももりさん

今のような足袋を履くようになったのは江戸中期以降らしいですね
戦国時代は皮製で下足のようですね

投稿: 玉井人ひろた | 2010年5月27日 19:51

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