ドラマのあの言葉の背景・・分かった?
NHK朝ドラの昨日の一場面です。
ほぼ無一文の貧乏どん底の暮らしの水木しげるさんがヒロインを迎えに行くのに訪れた先(ヒロインの姉の家)にお土産に持って行ったものは“バナナ”一房でした。
帰る途中の公園でブランコに乗りながらヒロインが夫である水木しげるさんに語りかけるシーン
妻、「バナナなんて(高価なもの)買う余裕 よくありましたね
」
夫、「一六銀行にいって金を借りてきた
」
この夫婦の会話、このときの時代背景が分からないと軽く流してしまうシーンだと思いますよね。
まず「一六銀行」ですかね。これは「質屋」の別称ですよね。
夫は世話になっている訪問先にただではいけないと質屋に金を借りにいってバナナを買ったわけです。
若い人なら「バナナみたいな安いものも買えないくらい貧乏だったんだ」と思うでしょうね。
実際にそれだけ貧乏だったので、半分は正解です。ただ、もう一つ深い時代背景があることを中高年の方ならすぐに分かります。
昭和35年当時、東京でバナナの平均小売価格は「1kg.⇒367円」だったそうです。
バナナ1本の重さは大体140ℊ~180ℊだそうで、ドラマ中ではそれが一房ですから約7~8本で1.5kg.くらいでしょうか。当時価格で500~600円だったのでしょう。
これを現代の貨幣価値に換算すれば「バナナ1房=約5,000円~8,000円」になるわけですから、かなり贅沢な身分不相応のお土産だったことがよく分かりますよね。
今なら1000円を越したバナナなんて絶対いないでしょうね。こんな時代背景をドラマを見ていて思い出してしまいました
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コメント
確かバナナは包んでなかったようでしたね。
新聞紙にでも包まなかったのかな~
投稿: もうぞう | 2010年6月 3日 (木曜日) 20:35
)もうぞうさん
あの場面では、急いで来たはずなので包ませなかったんだと思います
投稿: 玉井人ひろた | 2010年6月 3日 (木曜日) 20:59
一時朝バナナダイエットとか流行りましたね。バナナは今や大衆の果物ですが、当時は高かったのですね。
「七つ屋」などという言い方も聞いた事があります。
投稿: 秋ぎつね | 2010年6月 3日 (木曜日) 21:15
)秋ぎつねさん
わたしは小学校卒業ころまで高級なもののイメージがあります
投稿: 玉井人ひろた | 2010年6月 3日 (木曜日) 21:57
おはようございます。
子供の頃のバナナは「旦那様の食べ物」だ、と母から言われていました。
遠足の時には、一本だけあった記憶があります。
投稿: やまちゃん | 2010年6月 4日 (金曜日) 07:11
)やまちゃん
遠足のときにバナナが入っていたときはうれしかったです。何も食べずバナナだけ食べた思い出があります
投稿: 玉井人ひろた | 2010年6月 4日 (金曜日) 08:29
バナナがとても高価だったことを知っている人はある年齢以上ですね。わたしは知っています。干したバナナってとってもおいしかったんです。台湾統治の時代でバナナは超高級品でした。もっとも、干しバナナを食べた時の状況は全く記憶にありません。よっぽどおさなかったんでしょう。念のため・・・
投稿: 山口ももり | 2010年6月 4日 (金曜日) 08:56
私の世代では高級品までは行かなかったと思います。入院のお見舞いでも、バナナをなにげなく頂いた記憶があります。マンガでもバナナが好きなロボットが出てきた時代ですね。私の友達(いくつか年上の)は初任給でバナナを思う存分食べたと言っていました。私には信じられませんでしたが、たぶん私の世代あたりからバナナの価格も急激に下がって来たんでしょうね。今はあれば食べてみるかといった具合ですが、気候変動や世界経済の影響等で、また何時高値になるかも知れませんね。
投稿: HAPPY太郎 | 2010年6月 4日 (金曜日) 14:17
)山口ももりさん
干しバナナはわが地域では売ってもいなかったですね
)HAPPY太郎さん
昭和40年以降から国産のものが出回るようになり安くなっていったそうです
投稿: 玉井人ひろた | 2010年6月 4日 (金曜日) 20:36