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2010年7月27日 (火曜日)

足して二で割る

サルスベリという花木、今頃咲く花の代表格でしょうかね

Img_0232

これには二つの名が有ります。

猿滑>・・サルスベリ
この木の木肌は光るようにスベスベなので「木登りのうまい猿でも滑るようだ」=猿も滑る木=猿滑=サルスベリ

百日紅>・・ヒャクジツコウ
この木の花は開花期間が長いところから「百日間も紅の花が咲く木」=百日の紅=百日紅=ヒャクジツコウ

その二つの名称を足して二で割ったのか?は定かではないですが、今では「サルスベリ=百日紅」と言うのが一般的になっていますよね

こういう言葉のって案外日本語には有るようです

江戸時代の「佃節(つくだぶし)」の一節です

  • いきな深川 いなせな神田 人の悪いのが麹町~♪

出だしの「いきな深川」とは、深川芸者を主に指しているようですが、深川芸者とは女性なのに男名を使い身分の高い武士の前でも足袋も履かずともOK、さらに身分違いなのに横に“対等”として座ることもOK、さらに羽織姿で歩けたことから「意気がいいね」とか「意気込みが違う」、「気風(きっぷ)がいい」と評判だったらしいです。

  そこから出たのが「いき(意気)がいい」、「いき(意気)」らしいです。

一方、京坂(現在の京都府と大阪府の総称)では、派手でにぎやかな色町や芝居等の世界の裏の実態、つまりその道の通のひとのことを「粋を知った人」とか言っていたそうで、裏も表も社会の善悪、仕組みを知った人のことを今でも「粋(すい)も甘いも知った人」という言葉が残っています。

江戸の「いき」の言葉が流行し京坂に渡り「いき」に「粋」の漢字と考えが混用され、さらにそれが江戸の逆戻りして「いき=粋」となり、今現在の使い方に至ったようです。

これも江戸言葉と京坂言葉を‘足して二で割った言葉’じゃないでしょうかね

そういう言葉は“標準語”というのが確立していく間に沢山できたのでしょう。そして足せなかったもの割れなかったものは「方言」として残ったのでしょう。

我が地域にはその取り残されたような昔の標準語が沢山生きています。ただ、現在は“絶滅危惧”の言葉です

「ま!さすけねばい」(まあ、差し支えないでしょう

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コメント

ちなみに「百日川」はなんと読むのでしょうか?

投稿: HAPPY太郎 | 2010年7月28日 (水曜日) 18:00

HAPPY太郎さんへ

我が村を流れている同名の百日川なら、「ひゃくにちがわ」と読みます

投稿: 玉井人ひろた | 2010年7月28日 (水曜日) 20:01

へ・え・え・・・・粋(すい)も甘いも知った人・・・でしたか。酸いも甘いも知った人かとばかり思っていました。

投稿: 山口ももり | 2010年7月29日 (木曜日) 08:19

山口ももりさんへ

「粋」とは生粋とかで本当の姿を意味するようです
つまり本音と建前に似たい見合いですね

投稿: 玉井人ひろた | 2010年7月29日 (木曜日) 10:40

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