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2010年7月23日 (金曜日)

あづま袋(あずま袋)=三角袋⇒レジ袋

関東では「あずま(あづま)袋=吾妻袋、東袋」、関西では「さんかく袋=三角袋」という昔からある日本人の小物入れの手提げ袋を知っていますか?

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←がそれですが、地域によってはまた別の言い方かもしれません。
材料は手ぬぐいや風呂敷、それを縫い合わせて作る庶民の道具です。

これ、何かに似ていませんか?

そうです、今目の敵にされているレジ袋(※英語ではプラスチックバック)にそっくりですよね。

それもそのはず、レジ袋はこの日本古来の袋を基にして作られたのです
時は昭和40年代の高度成長期の日本、このころからぶどう狩りやりんご狩りなどを楽しむ「観光農園」というのが多く出始めます。

ある梨狩りができる観光農園では観光客に梨を入れるため竹製の手提籠を準備していました
そこには若いお嬢さん方が多数来園したのですが、そのお嬢さんたちが履いていた流行のストッキング竹籠が引っ掛かって伝線したり破けたりすることが頻繁に起こるようになり「この籠の他に入れ物がないの?」と苦情が出るようになります

そこでできたのがビニール製の三角袋(あずま袋)だったのです。製作したのは広島県大竹市にあった「中川工業」という製袋所だったそうです。

その後の昭和47年ごろにはポリエチレン製のものが安いということで全国に普及していき、現在のレジ袋に至ったそうです。

レジ袋って新しくても古い物なんですね。ついでにあずま袋の作り方を簡単に記載してみます。

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長方形の生地を三等分にして印をつける

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それを中央の四角を対角線上で折る

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両端の三角を中に折る

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この形になったら折り合わせた三角部分を縫い合わせると出来上がり。

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こんな感じになるのですが、単純で使い勝手のいい袋ですよね
昔の人はうまく考え出したものです

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コメント

この袋は洋風の袋と違って、落ち着いた感覚が漂ってくるデザインですね。趣があります。
昔のものは「和」の感覚があるので、こういったものが普及されると「和」の感覚がいくらかでも戻ってくるのではないかと思います。
そちらではこの袋を使う方が多いのでしょうか?

投稿: HAPPY太郎 | 2010年7月24日 (土曜日) 13:46

HAPPY太郎さんへ

こちらでは昔から使っているのは「ずたぶくろ」というもので、あづま袋は見ないですね。
ずたぶくろは巾着袋と同じといっていいものです

投稿: 玉井人ひろた | 2010年7月24日 (土曜日) 14:27

いやはや、玉井人ひろたさまの知識はあらゆる分野にわたってますね~
すごいです。

投稿: もうぞう | 2010年7月24日 (土曜日) 20:02

もうぞうさんへ

あずま袋から、レジ袋を連想したら当たった、というところです

投稿: 玉井人ひろた | 2010年7月24日 (土曜日) 20:06

ずたぶくろ・・・ずだ袋って言う言葉はありますねえ。仏教に関係あるのですか?お坊様が前に掛けている袋をずだ袋っていうとおもいます。「ず」は「づ」かもしれないけど・・・

投稿: 山口ももり | 2010年7月25日 (日曜日) 09:12

山口ももりさんへ

「ずたぶくろ」は「頭陀袋」と漢字では書きますので「づ」ではないですね

投稿: 玉井人ひろた | 2010年7月25日 (日曜日) 20:09

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