起訴を決めさせた‘検察審査員とは一般人’なんだよ
小沢一郎元民主党幹事長の「強制起訴」が‘検察審査委員会’によって決めさせられましたね。
審査委員会の要旨は「白でも黒でも良いから、一度裁判にかけて はっきり判るようにしなさい」というものでした・・よね。
結果としては特捜側には「起訴して勝てるまでの証拠が無い」わけですし、小沢氏は「無罪」になるんでしょうが、議員生命は風前の灯でしょう
さらに、小沢氏側には非常に有利で、逆に特捜側にはものすごい不利になる事件が起きてしまっています。
あの“証拠改ざん問題”で特捜の「前田恒彦被疑者(容疑者=テレビ用造語)」が逮捕されたことです。
実はすでに逮捕起訴されている小沢一郎事務所元第一公設秘書の大久保隆被疑者、その捜査取調べをした検察の中の一人が、逮捕された特捜前田被疑者なのですから、裁判では弁護側が「証拠はでっち上げ、元秘書らの証言は虚偽を強要された物」とするでしょうから、複雑な裁判になるでしょう
ところで・・・
検察審査会とはどういうところか?検察審査員(補充員)とはどんな人か?
このことは私がこのブログで3年前に「裁判員制度」開始寸前に記事としてアップしたのですが、覚えているでしょうかね。
タイトルは「国家シークレットの一般人11名」というものでした。URLは↓
https://iwasironokuni.cocolog-nifty.com/komiti/2007/11/post_7d3b.html
そのときのを要約すると、こうでした。
第二次大戦後アメリカGHQによって「日本の裁判のやり方もアメリカのように陪審員を設けるものにしなさい」という指導がなされた。
しかし、戦前(昭和3年~昭和18年まで)行われていた陪審員制度で、選ばれた一般人の陪審員がでたらめに無罪を乱発するので廃止した過去があり、困った政府は苦肉の策として、裁判には同席しないが疑問な事案を検討するという役をさせる「一般人」を抽選で選んで「検察審査会」という制度を作り上げた
それで長い間経過したのですが、後には結局、陪審員に限りなく近い「裁判員」というのができたのはご承知の通りです。
3年前の記事でも書きましたが、この「検察審査員」も、国内で選挙権を持っているものなら、突然選ばれる可能性がある、一般人のへ強制参加制度なのです。
あなただったら、今回の事案はどうしますか?マスコミ報道等を完全に無視して自分だけの判断が可能ですか?
マスコミの記事がすべて正しければ良いですが、佐藤栄佐久前福島県知事の収賄容疑事件でテレビや新聞に書かれ報道された証拠と推測されたものは全て裁判所によって「違うもの」と判定されましたように、こんなに騒がれた事案は、難しいですよね。
ついでですが、今回の改ざん問題で逮捕された特捜の被疑者達はこの前佐藤栄佐久福島県知事の事件にも加わっていました。
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コメント
3年ほどまえに家内が「検察審査員」に当たり(そういう言い方がいいのかどうか・・・)苦労しました。最後の方では、「審査を受ける側でなくて審査する側だから責任も重いよね」と言っていました。人が人を裁くのは難しいものですね。人間100%ってないですからね。
投稿: 鹿児島・かっちゃん | 2010年10月 5日 (火曜日) 12:37
これはよほどの洞察力と、公平性などの要素を持ち合わせた人でない限りは、なかなか難しいでしょうね。ほとんどの人が自分の感情にある程度左右されるのではないかと思います。その感情はもちろんマスコミの報道が大きく影響するでしょうね。
もし自分が、検察審査員、裁判員に当たってしまったら・・・鬱を理由に辞退させてもらいます。
投稿: HAPPY太郎 | 2010年10月 5日 (火曜日) 13:26
かっちゃんへ
一般人がなることは知っていましても、どこか対岸の火事というか、現実性がなかったんです。

まさか知っている方のご家族に体験者がいるなんて、驚きです。本当にあたる場合があるんだとちょっと実感してしまいました。
HAPPY太郎さんへ
たぶん、必要以上にそういう報道等を避けようとしてかえって耳に入って混乱するでしょうね
それだけに責任があり、ましてや自分自身が一番報道の前に出たくないものです
時々裁判員に選ばれた人がマスコミに出ますが、心境が理解できません
投稿: 玉井人ひろた | 2010年10月 5日 (火曜日) 14:59
もし選ばれたら、裁判が終わるまで誰にも言っちゃいけないと思っていたので、テレビの取材を受けている人を見て驚きました。
投稿: くぽ | 2010年10月 6日 (水曜日) 12:39
くぽさんへ
私もそう思いました
投稿: 玉井人ひろた | 2010年10月 6日 (水曜日) 18:45