‘事業’仕分けは“‘字行’仕分け”になりにけり
独立行政法人と公益法人などを対象に今年4~5月に行われた‘事業仕分け第2弾’で「廃止」と判定されたのは72事業になったそうですが、実際に廃止が決まったのは一部廃止を含めても9月末時点で約7割の50事業だったことが先月の10月の段階で新聞等の報道によって発表されていました。
政府の刷新会議は、11月の仕分け第3弾で今まで行った全ての仕分け判定結果がどれだけ実施されているか検証する「再仕分け」を行い、実効性を高める考えを明らかにしていましたが、いったん「廃止」と決まったが存続している事業が120事業も有ることが今朝のNHKのテレビニュースで報道されました
「なぜ廃止が決まったのに存続しているのか?」の理由も報道されましたが、
その内容を聞いて私は思わず口をあんぐりしてしまいました
まず一番の理由
それは、今回の民主党がやった事業仕分けで槍玉(敵が意思)になった独立法人、公益法人、各省庁公務員、つまり事業を計画した官僚といわれる人々が「おれ様が立案した事業を廃止させるものか」と、あの手この手で刷新会議に抵抗していたのでした。
やり方はこうです
- 事業の表紙替え戦術
廃止を受け入れ、指定された“名称”の事業は廃止としたあとに、
今度は、まったく同じ事業計画の“名称”を替えて“新たな事業計画”として同じ内容額の予算を計上するやり方 - 徹底拒否戦術
事業仕分けの廃止決定を徹底して無視して拒否するやり方
廃止となった事業計画を立案したところから「存続させる」という回答が刷新会議に3件届けられた
どこまで、官僚とは抜け道を作って税金を国から抜き取るのが“おじょうず”なんでしょうか。
自民と政権も何十年と同じことをやられていたのでしょう。そこで暗黙の内に「官僚には逆らうな。うまく付き合え」となり、事業計画を国民の目から見えなくしていたのかもしれません。
分かったら政治家の無能振りが知れてしまいますからね。
同じ無能無力と揶揄される現在の政権でも、その内容が見えるだけ国民は指摘できるのは結構なことだと感じますが、国内にも政治家とは弱腰なんですねえ。
やはり、1000年以上も続き完成された日本の官僚律令制度は強いです。
ドイツの経済学者でマルクス主義を説いた「マルクス」が考えた理想の国家形態に日本の形態が世界で最も近いのですが、そう思っている人は私くらいでしょうね。
余談
マルクスが考えた社会主義とは資本主義が発展した先にできる理想主義社会、つまり資本主義向上する過程を踏まえない社会主義は有り得ないという考えがあります。
ですから、資本主義を飛び越して社会主義国家を作った中国もソ連も経済破綻をきたしたのです
ですから今、自由経済主義の名の下に資本主義をやり直すはめになっているのです。
マルクスが生きていたらこう言ったでしょう「だから言わんこっちゃない。急ぎすぎなんだよ。あなた方のは軍国社会主義ですよ。レーニンに騙されたんですよ」と
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コメント
マルクスですか(笑)確かにそんな感じですね。全共闘時代の想いを今に引きずり、マルクス主義を守り抜こうとしているのかも知れませんね。それにしてもこの事業仕分けも徐々に尻つぼみになって、最後は有るかなしかの状態になる様な気もしますね。なにせ相手は頭脳集団ですからね。
投稿: HAPPY太郎 | 2010年11月10日 (水曜日) 12:05
HAPPY太郎さんへ
頭脳集団というより、政治家が御輿で担ぎ手が官僚という構図ですから、担ぎ手が担がなければ上は落ちるだけになるようなもんですね
投稿: 玉井人ひろた | 2010年11月10日 (水曜日) 12:34
事務次官を筆頭に官僚は長年その道のプロですし、大臣なんか知れてますよ。
それもちょこちょこ替わるんですからね~
政治とくに外交は、四流ですね。
投稿: もうぞう | 2010年11月10日 (水曜日) 19:59
もうぞうさんへ
あの仕分けを見ていて思うのですが、呼ばれた官僚のプレゼンがヘタなのには驚きますし、仕分け人の聞き方がヘタなのにも驚きます。
日本人はもっと、言葉による表現を鍛えないと外国に遅れるし、誤解されるでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2010年11月10日 (水曜日) 21:59
言葉による表現を鍛えないと外国に遅れるし、誤解される
そうそう・・・でも・・・子供の頃から、言いたいことを言ってると、すぐイジメとか言って、やわになっていませんか。言論の自由って言う権利は随分大きな犠牲の上に「獲得した権利とおもうんですけど・・・言葉に神経質になりすぎいています。
投稿: 山口ももり | 2010年11月12日 (金曜日) 07:58
山口ももりさんへ
大陸では異民族間交流が当たり前、そのことが自分の主張をハッキリさせる文化ができたんだと、偉い学者さんは言っておりますが、その通りなんだと思います。
日本はやっと始まったのかもしれません
投稿: 玉井人ひろた | 2010年11月12日 (金曜日) 08:08