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2011年1月11日 (火曜日)

日本は「元首」も「軍隊」いるけど、存在しない

日本は第二次世界大戦終了後から憲法9条などで「軍隊」を持たない国家となりましたが、軍隊に“非常に良く似て世界でも最高レベルの兵器を所有”する「自衛隊」という‘国防組織’が存在します
と、言ってもこれは日本国内だけのことで外国からの言い方では100%の国が「日本の軍隊」と呼ばれていることは誰もが知っていることでしょう。

そしてもう一つ終戦後に新憲法(昭和22年GHQ支配下で施行、昭和27年に終戦となったが憲法は新たに作られなかった)下において無くなったのが「国家元首」というものです。戦前の「元首」とは当然「天皇」のことですね。
しかし、実際は天皇公務として現在も以下のようなことが天皇陛下によって行われています

<天皇の公務>

  • 総理大臣、最高裁長官、衆参議長を任命
  • 国会を召集
  • 衆議院の解散
  • 国会議員選挙の施行を公示
  • 各大臣の任命と罷免を承認、および大使などの信任
  • 国家の栄典の授与
  • 外交文書を認証
  • 外国からの公使への接受
  • 国家主催儀式の施行

上記は明治政府が作った天皇の権限とほぼ同じですから、どこからどう見ようとも天皇の今上陛下は今でも「国家元首」の仕事をこなしているのです。
https://iwasironokuni.cocolog-nifty.com/komiti/2008/12/post-9255.html

まず自衛隊も天皇の存在も、このねじれた複雑な言い回しと解釈は不可解極まりなく、外国の方たちには理解できないでしょうね。日本人だってよく分からないんですからね。

むしろ日本人の場合「分からないから考えないようにしている」と言ったほうが正しいかもしれません

さて、その天皇陛下についてですが、学校での教育方針の指針となる学習指導要領では「天皇への理解と敬愛の念を深めるよう求める」などとなっているんだそうです。

ですから、マスコミ等の報道では陛下ご自身の行動や表情などを伝える際には「天皇」と呼び捨てにせず必ず敬称「陛下」をつけ「天皇陛下」または「今上陛下」などとすことが常識とされているわけです。

ただし、例外があって「天皇」という地位自体の客観的説明にはマスコミや出版物、文科省教育指導要領や法律などでも敬称を省いて表記するようです

今、その天皇陛下の敬称が問題になっているのです

今年、新年度の4月から小学校6年生の教科書として文部科学省の教科書検定をパスし採用が認められたものの中に天皇陛下に敬称を付けず“呼び捨て”の記述があったというのです。(天皇陛下以外の人物には敬称が付けられていた)
そこで、専門家からは「指導要領の趣旨が教科書に十分浸透していない。皇室軽視だ」との批判の声が上がっているようです。

これについて文部科学省のお役人の返答は「間違った記述は無い」と、した内容を出したようです。

わたしも普通に敬称を付けないことが多いですし、それが天皇家への侮蔑や軽視などに繋がるとは思えないのですがねえ

これは、難しいことですよね。

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コメント

「天皇への理解と敬愛の念を深めるよう求める」のように「天皇」だけの呼称の場合は、天皇家も含む感じがします。
違いますかね~

投稿: もうぞう | 2011年1月11日 (火曜日) 19:48

もうぞうさんへ

そうだと思います。「天皇」という言葉そのものへの説明には敬称は付けないのが常識ですからね
ただ、この教科書の記述の場合天皇陛下自身の個人行動の記述だったようで、この場合敬称をつけるならその場にいた全員、付けないなら全員呼び捨てでよかったはずで、天皇陛下だけ呼び捨てになっていたことは厳然たるミスだし、一般的に考えても名誉毀損になると思います

投稿: 玉井人ひろた | 2011年1月12日 (水曜日) 08:14

客観的説明にはマスコミや出版物、文科省教育指導要領や法律などでも敬称を省いて表記・・・・一般的にも敬語の使い方は無茶苦茶ですねえ。天皇には陛下、皇后様には「様」をつける???妃殿下ならよろしい???

「徹子の部屋」好きでよく見ていますが、さすが、徹子さんはしっかりしてますが、お客の俳優とかはまるで・・・ダメヨです。

 色々問題が噴出しそうな憲法や軍隊ですねえ。

投稿: 山口ももり | 2011年1月12日 (水曜日) 11:10

先日の中井前国家公安委員長の不敬発言といい、現政権になって皇室軽視の傾向が顕著になっているように思えます。
皇室だけでなく国家や国民に対する認識も希薄になっているような…。
若い頃はそんなことはどうでもいいと考えておりましたが、それでは「日本」という歴史ある「国家」が消滅してしまうような、漠然とした危機感を覚えます。
大抵の日本人は無関心なようですが、よく見てみると今の日本(戦後の日本)は普通の国家の体を成していませんね。
建前と現実の乖離も甚だしいです。
そろそろ日本人全員が東京裁判史観(自虐史観)から脱し、押しつけられた占領憲法を有り難がっていないで自主憲法を制定し、普通の国家にならないとマジでヤバいと思います。
ところで、日本は「立憲君主国」ではないのですか?

投稿: がんさん@大和の国 | 2011年1月12日 (水曜日) 12:00

山口ももりさんへ

美智子様の場合正式には「皇后陛下」となるようですが、親しみを込め「皇后様」ということが多いですね。

「妃殿下」では息子(皇太子)の妻になってしまいますので、皇后陛下には使いません

投稿: 玉井人ひろた | 2011年1月12日 (水曜日) 12:01

がんさんへ

久しぶりの切れ味のいいコメントがいただけて嬉しいです

小沢氏の先の言動等、あの場合逆に「大事なときだから天皇陛下にお出まし願った」とも取れますが、どこか見下した感があり「軽視」と取られましたね。

いずれにしても、あいまいな表現の憲法がどうしてもネックになるようです

投稿: 玉井人ひろた | 2011年1月12日 (水曜日) 12:33

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