これは、どこの製品だったのか・・・

わたしは昔から愛用する１本のシャープペンがあります。

非常に書きやすく、どんな芯でも折れにくい特徴がありもう既に4０年くらいは経った代物ですが、今でもしっかり使用しています。

クリップ部分は壊れたので有りません。本体は色があせましたので、真鍮色アルミテープを貼っています。

今となってはどこのメーカーの製品なのか？誰に買ってもらったか？はたまた自分で買ったのかも、記憶に有りません。

ただ、これを手にした当時、嬉しくてしょうがなかったことは覚えています。だから今でもお気に入りです。
メーカーが判る人がいますかね？

ところで、

いまは、これを「シャーペン」とか「シャープペン」とか言うのが一般的ですが、皆さんの地域ではなんと言っていたでしょう。

わたしの地域では、たんに「ペンシル」と呼んでいました。シャーペンという名称を知るようになったのはこれを手にしてから１０年以上後のことでした。

さて、シャープペンはなぜそう呼ばれるか？知っているでしょうか。
昔は「操出鉛筆」と言ったそうで、操出部分もセルロイド製で壊れやすかったそうです

それを金属で繰り出す方式を発明し、さらに現代のように細い芯にする事を成功させた人物がいたのです。
なんとそれは日本人、大正４年（1915）東京で「早川金属工業」という会社を創設運営していた早川徳治社長だったのです。
当初は「早川式金属操出鉛筆」と言われていたようですが、アメリカ向けに輸出のため横文字で「エバー・レディ・シャープ・ペンシル」という製品名になったようです。そこから「シャープペンシル」の名称が誕生したようです。

このシャープペンシルはアメリカで大ヒット商品となり、早川金属工業はたいそう繁盛したそうですが、悪夢が襲います。
「関東大震災」、早川氏は家財から工場まで全てを消失しまったそうです。

やむなく大阪に移住し、小さな電気工場を営み始めることになります。

そしてその会社は現代、名称を誰もが知る家電総合メーカー「シャープ」と改めます。
その後「家庭用電子レンジ」を世界で始めて生産成功し売り出し、あの有名な「チン！」という音をつけて大ヒットするような大手企業になりましたね。

シャープペンのシャープは家電メーカーの「シャープ」のことなんです。面白いですよねえ