ふくしま県には「九州」なのだ
災害というと数多くのボランティアの方達が被災地に、県内外、国内外からやってくることが当たり前のようになった今日ではございますが、阪神淡路大震災ごろまではその善意で駆けつけてくれる方達にボランティアの仕事の振り分けや指示する決まったマニュアルは無かったという遅れた文化の国が日本で、あちこちでトラブルが起き終いにはボランティア団体同士や行政等と口論となる姿が見られました。
あの大震災の教訓から今は「全国社会福祉協議会」が中心になり各都道府県、市町村にある同協会が組織的に連絡を取りあい「災害ボランティアセンター」を立ち上げるようになり、中越地震のころからはボランティア団体同士の連絡や行政との交渉も被災地の災害ボランティアセンターが中心になってうまくいくようになったようです。
ただ、社会福祉協議会の常勤職員は少ないため大災害が起こった際は全国の社会福祉協議会職員が派遣される仕組みになっています
やり方は、まず全国のボランティアセンター職員(社協職員)を被災地区域を除くブロックに分けて、各ブロックから必要な人員だけ5~7日交代で派遣する仕組みのようです。
今回の「東日本大震災」の場合は全国を「北海道・東北ブロック」を除き6ブロックに分けられました。
- 関東Aブロック(主に北関東)
- 関東Bブロック(東京を含む首都圏南西)
- 東海・北陸ブロック
- 近畿ブロック
- 中国・四国ブロック
- 九州ブロック
で、上記の2ブロックと地元のボランティアセンター(北海道・東北)が組む形で岩手県・宮城県・福島県の3県に分かれて担当することになりました。
県別の担当ブロックは次のようになっています。
- 岩手県
関東Bブロック
東海・北陸ブロック - 宮城県
近畿ブロック
中国・四国ブロック - 福島県
九州ブロック
関東Aブロック
分け方はなるべく被災地から離れたブロックを優先して配分するようです。これは災害が広がった場合を近いと派遣職員が戻ってしまう可能性を考慮に入れてのことのようです。
ということで、わが福島県には九州から沢山お出でになっているようです。
九州からこられたその職員さんが福島のボランティアセンターの方にこんなことを仰ったそうです
「わたしは九州の人間なので、福島の被災者の言葉が解らないのです」
これは、仕方ないですよね。同じ福島県人でも地域が変わると解らない言葉多いですからね。
でもこの、九州から派遣されて来たボランティアセンターの方が、次に言った言葉に感動しました。
「(九州から来た)わたしの言葉は理解され伝わっているのでしょうか?」
これはすごい考え方ですよね。自分より相手の立場になって考えての言葉です。日本人はすばらしい人が多いです
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コメント
こんにちは
この九州のかたの気持ちは分かります。
地理的には近いけれど
私は子供のころ東京から引っ越してきて
「コトバ」の違いに戸惑った経験があります。
よく遊びに来ていた、祖父母の土地”福島”
なのに、知らない土地に思えましたっけ。
大丈夫、心が相手にきちんと向き合えているなら
言葉の違いは乗り越えられます。
携わる方々の健康を祈りたいと思います。
投稿: felice | 2011年5月10日 (火曜日) 18:51
feliceさんへ
お互いに伝えようすると なんとなく分かるものですよね
投稿: 玉井人ひろた | 2011年5月10日 (火曜日) 21:02
連休に東京の年若い従弟が東松島のボランティアに行って来たとメールをくれました。酷い被害状況の中でも、他人を気遣い前向きに頑張る東北人気質に逆に励まされたとの事でした。
投稿: 空 | 2011年5月11日 (水曜日) 00:41
空さんへ
かなりの方が大型連休を利用して来られたんですね
投稿: 玉井人ひろた | 2011年5月11日 (水曜日) 07:07
福島の『〜ばい』って、九州と同じ訛じゃないかしら?使い方は微妙に違うけどね。もしかしたら会津のお年寄りは鹿児島の人だったらチと複雑かしら?平成の今そんな人いないか。
投稿: くぽ | 2011年5月11日 (水曜日) 16:44
くぽさんへ
東京の人に言わせると、福島県中通の言葉と鹿児島県の言葉のイントネーションが同じに聞こえるんだそうです。
なにか関係が有るのかもしれません
投稿: 玉井人ひろた | 2011年5月11日 (水曜日) 17:32