「被ばく」、‘ひらがな’では変でしょう
以前も記事にしたことがありますが、新聞などで使用できるのは「常用漢字」と認められている漢字だけという決まりのようなものがあります。
よって、常用漢字に無い場合新聞やマスコミなどではその部分を「ひらがな表記」または「代用の漢字(当て字)」を使用して記事にしています。
たとえば・・
- 義捐金(ぎえんきん)の「捐」が常用外
>新聞では代用に「援」を使用し「義援金(ぎえんきん)」と表記。 - 輿論(よろん)の「輿」が常用外
>新聞では代用に「世」を使用し「世論(よろん)」と表記。 - 被曝(ひばく)の「曝」が常用外
>新聞では‘ひらがな表記’を使用し「被ばく(ひばく)と表記
「ひばく」の漢字には核爆弾を被弾した意味を持つ「被爆(ひばく)」がありますが、これはしっかりと常用漢字として認められ使用されています。
それに対し、過剰な放射線量を浴びることを意味する「被曝」に関しては上記のようにいまだに認められていません。
それだけ原子力発電には、それの研究開発担当の文部科学省の「安全神話」が生きていた証しなのかもしれません
だが、せめてスリーマイル事故やチェルノブイリ事故以降には常用漢字として「被曝」の文字を使用していてもよかったと思います。
だから、「ひばく=被爆」と、誤解混同する人が多くなって要らぬ恐怖感を持たせる要因の一つになっているような気がします。
今からでも特例で認めても遅くないんですが・・・どうでもいいことなのかな?
余談ですが>
「明治神宮」という漢字にも常用漢字に無いものが使用されているため「代用漢字」を使用している漢字が一文字混じっています。
知っていましたか?
それは「明治神宮」の「宮」の文字です。本当の明治神宮の「ぐう」の漢字は
と、書きます。
どこが違うかというと「ロ」と「ロ」の間に「ノ」が無いのです。
この「ぐう」の漢字は明治神宮だけのための全く存在しない漢字なので「宮」の漢字を当てるしかなかったようですね。
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コメント
過日の野口先生の講演会でも、火へんの爆と日へんの曝との違いと、片方にしか常用漢字がない矛盾を突かれていましたね?
混乱を避ける為に情報を隠す事と、難しいだろうからと常用漢字を減らすのとは、全く別の問題のように見えて実は、根源は一緒と言う気がします、上から目線ですよね、多分に?
投稿: 空 | 2011年6月23日 (木曜日) 18:49
空さんへ
最初、新聞の見出しでこれを見たときに「なんでひらがな?」と、思いましたから、そう思った方はかなりいたんだと思います
投稿: 玉井人ひろた | 2011年6月23日 (木曜日) 19:42
文字は文化ですからねえ。
漢字発祥の国・中国では簡略化しすぎて,相当苦労したそうだし(現在はどうなんでしょ?)。
韓国もハングル一色にしたら,漢字がわからない世代が出て大変だったとか。
漢字検定一級に受かる人しかわからない漢字は別として,大事にしたいですね。
ところで,「花華」,とても役に立っています。ありがとうございます。
kojiさんから「ネット検索のすすめ」を受けましたが,検索する前に「花華」を見ることにしています。
投稿: ケンヂ | 2011年6月23日 (木曜日) 22:17
ケンヂさんへ
花は、撮り方見方変わるので難しいですよね。私のフォトギャラリーが役に立っているんですか。ありがとうございます
投稿: 玉井人ひろた | 2011年6月24日 (金曜日) 07:21