‘3本足りない’のと違います?
昔から言われる故事ことわざのなかに「猿は人間に 毛が三筋(みすじ)足らぬ(三本足らぬ)」というのがございますね。
これは、「どんなに利口そうに見えてもしょせん猿は猿、その知恵など人間には及ばない」という猿を揶揄し見下す言葉です。
すると、WEBの質問サイトには「猿は本当に毛が人間より3本足りないの?」というのが必ず来ているものです。
その回答には、こんなのが有りました。
生物学的回答>
- 生物学的に数えた結果が存在している、実際に人間より猿の毛は少ない
- 未確認だが、猿には「髭」、「わき毛」、「陰毛」が無い・・らしい
「け」は‘毛’のことではないという回答>
- 猿に足りない「け」とは、「色気(いろけ)」、「情け(なさけ)、「洒落っ気(しゃれっけ)」の三つの「け」が足りないのだ。
昔話の説の回答>
昔、人間になりたい猿が「私たちはどうして人間になれないのですか?」と神様に問うた。
それに対し神様が「お前たち猿には下記の三つの<け>が足りないからだと答えた
<見分け>物事の分別、理性が無い
<情け> 情愛、恋愛、思いやり、雅な心
<やりとげ>最後までやり抜くこと、成し遂げること伝説からの回答>
古代、神々が生命を地球上に作るときに、似ている人間と猿を区別するため猿の毛を3本少なくして目印にした。
どうです。どれも面白い回答でしょう。
しかし、わたしが一番「なるほど」と大きく感動し気に入った回答は上記のものじゃありません。次の回答です。
- このことわざは猿を指して言っているのではないと思います。本当は人間に対して言っているのではないでしょうか。
「人間とはしょせん猿と比べても毛が3本足りないくらいの僅かな差しか無い生き物である。人間よ奢ることなかれ」
と、いう風に人間に対する‘戒め’の意味が込められているのではないかと考えます
これ、いい答えですよね。
そう言えば、小さな猿山でリーダー争いや縄張り争いをしている猿たちと、「退陣だ、政権交代だ」叫んで争っているどこかの国の国会議員とそんなに差が無いように見えてしまいます。
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コメント
言われてみれば、この諺にいろんな意味をこめて使っていたと気付かされました。
最後の解釈は目から鱗でした。
毛の多さを争う風習があるから、養毛剤が売れるのですかね。いや、女子に売っている「脱毛」製品は、猿になれますよということかしら。
菅氏のこのごろは、「肩たたき」に当面しているサラリーマン諸氏には良き対応例と感心して見ています。
政府など無くてもやっていける。と東北市民が気付いた時政府は慌てなければいいけど。東北には「キリキリ」の伝統もありますし。
投稿: 野良通信 | 2011年7月 3日 (日曜日) 09:26
お早う御座います。
いつも素晴らしい記事で、感心しながら拝見させてもらっていますが、本日は特に「キレ」がありますね。
『三拍手』でしょうか(笑)
投稿: えちごのじご | 2011年7月 3日 (日曜日) 09:28
お~なるほど!納得。
奢る事なかれの戒めとは…
全国各地の山に付いている“あの看板”は、
玉井人ひろたさんと同じ解釈を持った人が付けたのか?
もしくはご当人ですか??
なんてね
投稿: hide | 2011年7月 3日 (日曜日) 12:09
野良通信さんへ
わたしも最後の解釈はハッと思いました

吉里吉里人」というのが有りましたね。小説のようにはならないと思いますが、国と地方、地方の首長と市町村の首長、さらに首長と住民、意思相通というのが日本人には苦手の人が多いようです。
えちごのじごさんへ
そんなに言ってもらうと、恐縮してしまいます。
ありがとうございます
投稿: 玉井人ひろた | 2011年7月 3日 (日曜日) 12:28
hideさんへ
回答は私ではありませんので、わたしは回答に感心させられたほうですので、看板は立てられませんね
)
投稿: 玉井人ひろた | 2011年7月 3日 (日曜日) 12:30
本当に!東北全部で独立したら、もっともっと豊かな国が作れるのに(*^_^*)と、井上ひさしファンの私はかねがね思って居りましたけど、もう手遅れでしょうか? 否!まだまだ大丈夫(^^)v
立ち上がれ!東北人(^o^)/
投稿: 空 | 2011年7月 3日 (日曜日) 18:22
空さんへ
そういえば、今回の震災で「吉里吉里人」という話題は無いですよね
投稿: 玉井人ひろた | 2011年7月 3日 (日曜日) 19:32
小学校の時の先生が、一番最後の「人も猿も大差ないのに、驕り高ぶる人間の愚かさよ」と教えてくださいました。
「ひょうたん島」のモデルが崩れた?とか、
「吉里吉里人」の独立精神で自力復旧(岩手・大槌町)とか、
幾つかの関連ニュースを見ましたよ^^
投稿: 山桜 | 2011年7月 4日 (月曜日) 12:35
山桜さんへ
やはり、この諺にそういう見方をする方は居るんですねえ
投稿: 玉井人ひろた | 2011年7月 4日 (月曜日) 13:43