地震が起きると保険屋が儲かる・・・?????
「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺を聞いたことが有りますよね。
これは本来『大風が吹けば桶屋が儲る』のようですが、ここでいう大風とは野分(のわき・のわけ)のことを指すのかもしれません。「野分」とは今でいう台風のことです。
これは、大風が吹くと砂埃が舞い、それが目に入り、そしてその眼を洗うために手桶が欲しくなり、結果として桶屋が儲かるという「巡り合わせで意外な結果が生まれる」という例えでありますが、それとよく似た現象が「地震」と「保険会社」にも有るんです。
今回の東日本大震災の被害の広さ規模(青森、岩手、宮城、茨城、千葉、長野にまたがる)がはっきりしてくるにつれ、素人なりに最初にわたしが思ったこと、それは・・・
「これは、どこかの損害保険会社が何社か巨額の支払いで破産・倒産するんじゃないか?払えないだろう・・」でした。
このことは、かなりの人が同じことを思ったんじゃないでしょうかね?実際に欧米ではそういうことが過去に有ったはずです。
現実として、今回の震災に伴う地震保険の支払金額は1兆円~2兆円の間と試算されているわけですから、保険会社は大変なことだと思います
と こ ろ が
地震災害に関しての保険会社が支払う保険金に対しては、一定以上の支払いを超えた場合は政府が「地震再保険特別会計」というものが活用され保険料の支払いと被保険者の受給を保障する仕組みができているのです。
<詳しい内容>
地震保険は損保各社が拠出して昭和41年(1966)に創設された「日本地震再保険株式会社」が一旦全額を引き受けた上、半分を政府に出再し、残りの半分を損保各社にシェア割りで出すことになっている。そして、損害が2兆円に至るまでは民間と政府で折半して負担し、2兆円を超えた部分については1回の震災あたり総額5兆5千億円を限度として、政府が95%、民間が5%を負担することになっている。
これを強引な極論でいいますと、「地震が起きると、公金がもらえて保険会社が儲かる」となるわけです。
日本の保険会社は外国にいざというときのために資産を持っているんですが、今回の災害くらいでは不足とならないくらい国内資金が有るお金持ち会社であったらしく、外国所有資産には手を付けなかったそうですから、間違いなく「地震が起きて・・・」だったはずです。
経済大国の代名詞は間違いなかったようです
それと、余談ですが
この地震災害を想定した「地震再保険特別会計」は、昨年の元枝野官房長官や蓮舫議員が中心にやった政府民主党による「事業仕訳」では「無駄な予算・財務省官僚の天下り先になっている組織の資金」として「廃止」の決定を受けたものだったらしいです。
しかし、官僚たちや保険会社関係者が決定を無視して存続させていたので、今回役に立ったようです。
笑えますね
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コメント
なるほど、そうだったんですか?
新規加入者も増えそうだしね。
投稿: もうぞう | 2011年9月 7日 20:39
もうぞうさんへ
大地震の備えはちゃんとしていたんですね。ただ、その備えが物理的なものじゃなく“お金”というのがいかにも日本らしい気がします。
投稿: 玉井人ひろた | 2011年9月 7日 20:44
また震度5強の地震が、今度は北海道ですって。1000年に一度の大きな揺れがきたらそりゃ誘発される規模も長くて大きいよね…
地震保険は職場兼自宅、なんて人は良く加入されてるそうな…。そりゃ当然か?うち地震保険は入ってないはず…やばいかしら
投稿: くぽ | 2011年9月 8日 08:06
くぽさんへ
JAだと地震、雷も補償範囲なんですが、他の会社ではない場合が多いようです。特に雷の保証が無いことが多いようです
投稿: 玉井人ひろた | 2011年9月 8日 08:19
火災保険の更新の時、保険屋さんの言葉に全く驚きました。地震ほけんんを加えるかと言う話になって、もう、詳しいことは忘れたのですが、「、ほんまに地震がきたらいくらでるの???」って聞いたんです。答えが人をバカにしたような金額だったことを覚えています。確か、政府が・・・とも言ってました。なんだか何を信じたら良いのか???
投稿: 山口ももり | 2011年9月 8日 10:24
山口ももりさんへ
少ないはずですよ。出ないよりはましくらいですね
投稿: 玉井人ひろた | 2011年9月 8日 12:23