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2011年12月12日

原告勝訴が“異例”とは

このほど、弁護士の齋藤拓生さんらで組織する宮城県の「仙台市民オンブズマン」のメンバーが仙台市などを相手に起こしていた訴訟の判決が言い渡されました。

<訴訟内容>

仙台市が月にわずか2~3日しか勤務しない非常勤行政委員に月額約10万~約30万円もの報酬を一般常勤職員のように支払っているのは勤務実態に合わず不当
それほど働いていない人にこんなに支払うのは、税金の無駄遣いだ。そもそも日額制が原則なのに、特別な事情のないまま月額制にしているのは、不当だ」として、報酬の支出差し止めを求める訴訟

<仙台地裁の判決>

非常勤行政委員の報酬は、勤務に対する給付としては著しく不合理だ」と認定、訴訟を認める判決を(9月15日)下し、原告勝訴となった

この判決、私たちから見れば「勝訴」が当たり前のように思えますが、非常に‘画期的判決’かつ、これからの各行政機関に多大な影響が出る判決なのです。

分かりますか?

まず、すごいのは裁判所とは同じ穴のムジナである行政機関のことを「違法」としたこと自体だけでも、大変に特例なことです。

まずこういう訴訟で、行政機関が負けることはありません。

そして、他にも影響が出るというのは、行政機関には国や地方にも非常勤の行政機関と言うのは沢山有って、それらはやはり月にたった1~2回、または年に数回の委員会などに出るだけで、一般人から見たら高額な月給をいただいている人々が居るのが実態です。

市町村単位では「教育委員会」などがそれです。

国だと、内閣府の諮問委員会とかの名目のものです。今年表舞台に出た「原子力安全委員会」の人々もそれですね。
、話し合った結果の法的強制力もなく指摘もできず、結果として起きた福島原発の事故、委員の何人かは泣きながら「私たちには力が無かった。責任を感じています」とか言っていましたが、あの方たちも月に1度くらい委員会出て2~30万円以上もの高い月額報酬をいただいていたわけです。

これ、みな「違法である」という判例となる判決が仙台地裁で出されたのですから、どれくらい各行政機関に影響が出る判断を下したかが解ると思います。

度胸ある裁判官です。(拍手、拍手)

市町村には「消防団員」という「非常勤公務員」が存在しますが、その人々のほうがよほど働いています。報酬はほぼ無償に近い金額ですよね

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コメント

すごい!これで税金の無駄遣い「天下り」も少なくなるか?
でも悪いヤツらって甘い汁を吸うために猿知恵を絞るからなあ。
ちょっとでもいい国になる弾みになるといいです。
勇気あるというか常識を持った裁判官に拍手!!

投稿: ケンヂ | 2011年12月12日 22:53

ケンヂさんへ

本当に凄いことですよね。すごいことでは本来はいけないことなんですが、困った司法です

投稿: 玉井人ひろた | 2011年12月13日 09:21

同じ非常勤でも、職場の末端の場合とは何という違いでしょう!

勇気を応援する声を一人一人が挙げねばならないですよね(^^)v

投稿: | 2011年12月13日 17:49

空さんへ

どこかが、おかしいのですがそれを許してきた我々も少しは考えなくてはならないようです

投稿: 玉井人ひろた | 2011年12月13日 17:54

少しずつでも良い方向に変わっていく事が大切です。
官僚などの優遇がまかり通る事の無いように変わって欲しいです。

投稿: もうぞう | 2011年12月13日 19:42

もうぞうさんへ

もし、高等裁判所までいったらまた判断が変わるんでしょうかね。
変わらないでほしいですよね

投稿: 玉井人ひろた | 2011年12月13日 21:09

う・うううん・・・教育委員会にいた人を何人も知っています。一体あの人たち何してたんやろ。・・・裁判所とは同じ穴のムジナである行政機関のことを「違法」としたこと自体だけでも、大変に特例なこと・・・行政の無駄って言葉だけが先行していますが一般人にはよくわからない人々にたくさんのお給料を、一般納税者が払ってるんですよね。ホント、知ったら知るほど腹がたちそうな・・・

投稿: 山口ももり | 2011年12月15日 10:47

山口ももりさんへ

怒られるから黙っているんでしょうね

投稿: 玉井人ひろた | 2011年12月15日 19:22

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