台秤(だいばかり)に狂い発生し、直そうと
我が家には古い「台秤(手動式)」があり、作物の計量に使っていましたが、昨年にその台秤の計量値が狂っていることが判明しました。
その誤差はなんと“10㎏”前後にも及び、これは間違いなく「故障だ」と、判断したのです。
それで、何とか直らないものかと分解などをしてみたのですが、←のフォト(計量物を乗せる部分)のようにこの台秤と言うのは、形は違えど「天秤ばかり」なのです。
ですから構造は単純そのもので、壊れるところすら無く頑強そのもので、なぜ計量数値が狂ったのかズ~と今年まで、分解しては考えて判らず悩んでいました。
そしたら偶然に、きょうその原因が判ったんです。
右フォトの台秤は我が家のとは別のメーカーの手動台秤ですが型は「規格台秤1号型」というもので同じ構造のものですが、わがやの台秤の狂いの原因は←のところだったのです。
その場所は分銅錘を載せるところなのですが、この部分には計る対象物を乗せる台座部分(先のフォト)そのもの鉄板や分厚い骨格鉄、そして秤の構造物の重さを打ち消し誤差を調整する錘が入っていたことが分かったのです。それが、何らかの原因で我が家のは外れていたのです。
錘部分をあちこち探したら、見つかったのです。
そのあとは中の重さを調整し直し、取り付けたら直ってしまいました。
買えば10万円以上は軽くする代物、修理も頼みたくなかったし、ほんとうに、直ってよかったです)
>ここからは、修理の途中であちこち調べまわって知ったことの余談です。
我が家の台秤を直すために、記載してあったメーカー名「HOKUTOW」から、面白いことがいっぱいわかりました。
「HOKUTOW」とは?
- 会社名=北東衝機工業株式会社
- 所在地=福島県福島市堀川町
- 社長名=西谷忠久氏
- 計量業界では最大メーカーを誇り、旧国鉄時代からJRの計器や全国各種産業界の産業計器類を一手に引き受け平成14年(2002)までに各種功労賞を受賞していたが、平成15年(2003)倒産
こんな凄いメーカーが有ったとは、地元にいて知りませんでしたし、倒産していたことに驚きました。
東京の古くから営まれている銭湯では台秤の体重計(自動台秤)が置かれているようですが、そこの3大メーカーは「HOKUTOW」、「KEIHOKU」、「TANAKA」になるそうで、http://www.kt.rim.or.jp/~tsukasa/sento/subete/kenko2.htm
ちょっとそのメーカーも調べてみました。
- KEIHOKU=東京都にある「京北計器工業」ではないかと思われるが、今は製造せず回転式カウンター専門メーカーになっているので確信が無い
http://www105.sakura.ne.jp/~keihokukeiki/ - TANAKA=3メーカーでは一番古い創業のようである
新潟県三条市に本社がある「株式会社田中衝機工業所」
http://www.tanaka-scale.co.jp/index.html
たぶん、温泉にもいまだに置いてあるかもしれないレトロな体重計、上記の3メーカーは必ずあるかもしれませんよ。
ただし上記3メーカーは東日本が中心のようで、西日本はYAMATOとか現在でも頑張っている別のメーカーが多くなるようです。
ご自宅に古い秤、があったら確かめてみるのも面白いかもしれません。そして、HOKUTOWのアルファベットが見つかったら、それはかなり上等の秤で高額だったと思って間違いないです)
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コメント
いやはや奥が深い。
それにしても、田中衝機工業、知りませんでしたね~
お恥ずかしい。
投稿: もうぞう | 2011年12月 2日 (金曜日) 19:59
もうぞうさんへ
わたしも全く知りませんでしたが、工業国日本の基本が世界一正確な計量機器であることは間違いないです。
そして、いろいろな記事中の内容から修理に頭を悩ませた様子をお察しいただければ嬉しいです。
投稿: 玉井人ひろた | 2011年12月 3日 (土曜日) 08:40