防衛省版“SPEEDI”ができるらしい
今年の平成24年度から防衛省では、テロや事故などによって放射性物質やサリン、炭疽菌(たんそきん)などの危険物質が使用される緊急事態に備えて、その危険物質が環境中に放出された場合を想定し、24時間先までの汚染の広がりを予測し5分ごとに地図上に表示するシステムづくりを始めるそうです。
このシステムによって防衛相は、浄化作業などにあたる自衛隊員の安全確保や住民避難に役立てる構想を立てているようです
今現在文部科学省には、原子力発電所などから漏れ出した放射性物質の拡散予測するシステム「SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)」がありますが、今回のは言わば“防衛相版SPEEDI”と言ったところでしょうかね。
何か同じものがまた増える気がしますが、別に作る理由が有るようです。
- テロなど場合は危険物質がまかれた場所が特定できない場合が多い
- 危険物の種類によって重さや蒸発のしやすさ、水への溶けやすさなどが異なる
- 汚染が市街地で起きた場合、ビル風などの局所的な気象によっても、広がり方は変わることがある
上記が、発表されている理由ですが、私の想像する理由は別です。
- 今回の原発事故では文部科学省のSPEEDIが機能しなかったのをふまえ、真っ先に事故現場に行く自衛隊としては、他の省庁や関係機関に頼らない自衛隊独自でのシステムが必要と考えた
- 独自のシステムが有ればアメリカ軍との事前連絡・連携行動が政府より早くとれ、行動しやすくなる
上記はあくまでも私だけの推測での理由ですが、かなり真相を付いている気がするんですが、どうでしょうか?
ところで、SPEEDIですが、原発事故後ずいぶん遅れて発表された「隠ぺい」だとか理由はいろいろマスコミで語られていますが、実際はもっとお粗末な理由があったことが先日紹介した本に自民党河野太郎氏が書いてありました。
実は、このシステムデーターの公表にはCNNの記者から河野氏が「日本政府はSPEEDIをなぜ公表しないのですか?」という、取材から始まったのだそうです(CNNは必ず真っ先に河野氏に取材に来るようになっているそうです)
CNNに取材されるまで河野議員は中堅の自民党議員ですがSPEEDIのことを知らなかったそうです。
つまり、隠ぺいなどと言うかっこいい物じゃなく、与野党関係なくほとんどの国会議員がSPEEDIのことをよく知らなかったことが遅れの根本原因の様なのです。
SPEEDIは自民党政権時代に絶対原発事故が起きないという前提でできたもので“運用と公表のやり方を考えなかった”ようですね。
文部科学省ではSPEEDIのデータは直ぐに出したが、それをだれが、誰に連絡し、政府になんと報告するか、あやふやだったようです。
それに叱られたことが無いお坊ちゃまのキャリアと呼ばれる高級官僚は、当時の菅総理が怖くて近づけなかったと聞きます。
今度の防衛省版SPEEDIはこんなことにならないことを期待したいですね。できたら、文部科学省のSPEEDIは無くしてもかまわないですね
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コメント
SPEEDIの件、そうだったんですか…。
てっきり民主党得意の隠蔽だとばかり思っていました。
無用のものなら廃止すればいいですね。
誰も操作していなかったのでしょうか?
担当者がいたなら連絡系統も無かったわけですね。
そういう部署も廃止でいいですね。
日本国民に利益を及ぼさない、金がかかるだけのものは徹底的に排除してもらいたいです、増税を言う前に。
投稿: がんさん@大和の国 | 2012年1月31日 (火曜日) 07:51
政治家はあまりにも勉強してないんですねえ。同じく評論家だって・・・だから・・・一体、何を信じたらよいのか判らなくないんです。間もなく京都は選挙。気に入らない人ばかり・・・どうしたらええんやろ。
投稿: 山口ももり | 2012年1月31日 (火曜日) 11:30
がんさんへ
徹底的に排除できるといいのですが、それだけの能力がある人物が居るのかいないのか?わかりませんよね

山口ももりさんへ
どうしたらいいんでしょうね?
投稿: 玉井人ひろた | 2012年1月31日 (火曜日) 11:39