一本締めとは‘9+1’拍手
かなり前のテレビ時代劇ですが中村梅之助さん(中村梅雀さんの父親)主演の「遠山の金さん捕物帖」と言うのが有りました。
遠山の金さんと言えば町奉行の遠山氏が遊び人の金さんに扮し桜吹雪の彫り物を見せて暴れまわり、最後にはその彫り物を見せて咎人を裁くお決まりの時代劇ですね。
私は大好きで見ていたのですが、中村梅之助さんの金さんは一つの事件が解決するとなじみの飯屋に皆が集まって、かならず親指と人差し指でかわいらしく「手締め」をするのがパターンでした。(※、手締め場面があるのは同じく中村梅之助さん主演の「伝七捕り物帖」でやっていたようです)
場面は、こんな感じです
店の仲間たち=「金さん、解決したことだし、いつもの手締めといきやしょうよ」
金さん、「それじゃ、いくかい」
皆で声合わせて
「よ~っ! よよよい、よよよい、よよよい、よい。めでてぇな)」
必ず、この何とも言えない指だけでの「一本締め」をやって皆が和やかに笑って番組は終わりました
手締め(江戸手締め)とは?
手を打つ回数は誰でも知っていると思いますが<3拍+3拍+3拍+1拍>となっていますよね。
擬態語でいうと「シャシャシャン、シャシャシャン、シャシャシャン、シャン」でしょうかね。
上記の“一本締め”を3回やるのが「三本締め」となるわけです。
時代劇好きのわたしはそれが一本締めの常識と思っていましたら、25年ほど前に居た会社の宴会でのことです。
「それでは一本締めで占めたいと思います」という掛け声のもと「よ~、、ポン」
と、手を1回だけ打って終わったのには新鮮な驚きが有りましたし、「それが一本締め?」「ふざけているようだけど面白い」と思いました。
最近はよくこの変形一本締めをするところが増えましたが、本来はこの1拍で終わるのは「一丁締め(いっちょうじめ)またはチョン締め」(関東一本締めとも言う)というもので違う意味のものです。
もう当たり前になってしまったようなので仕方ないですが、本来の一本締めの「3拍+3拍+3拍+1拍」には「九(三+三+三)+一」で「丸」の字になり「丸く納める」を意味するわけで、「一」だけでは‘丸’くならないのですから、“縁起が悪い”と言えば・・言えなくもない気がしますよね。
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コメント
なるほど!私も何だかすっきりしない気持ちで、その一本締め(正確には一丁締め!)に参加して居ましたが、新年早々溜飲が下がりました(^o^)/
ありがとうございました(^^)v
投稿: 空 | 2012年1月 3日 21:20
空さんへ
異議を唱えてその場を悪くしても良くないですから言えないですね
それでも、知らないより、知らないふりをしていればちょっとだけ大人に感じますよね
投稿: 玉井人ひろた | 2012年1月 3日 21:25
中村梅之助さんが一本締めをしていたのは,「伝七捕物帳」では?
投稿: ケンヂ | 2012年1月 4日 13:46
ケンヂさんへ
そうかもしれませんね)ありがとうございます
投稿: 玉井人ひろた | 2012年1月 4日 17:07
1拍で終わるのは「一丁締め(いっちょうじめ)またはチョン締め・・・何にも知らずにチョンと一発手を叩いてました。これからは???ちょっと考えるやろか???
投稿: 山口ももり | 2012年1月 5日 10:09
山口ももりさんへ
冒頭にも書きましたが、一般的な三本締めなどは「江戸手締め」が全国に流行ったものでして、各地にはいろいろな手締めが有るそうです。
代表的なのが「大阪手締め」というもので、もっとリズミカルな手締めだそうです。
・・・パンパン、・・・・パンパン、・・・・パンパンパン
というように「2拍、2拍、3拍」という伝統的なのが有るそうで、京都あたりにも同じようなのが有るのではないでしょうか?
投稿: 玉井人ひろた | 2012年1月 5日 17:09