黒田清子さんは、まだ皇族?
天皇、皇后両陛下の長女の黒田清子(くろださやこ)さん(43歳)は13日、三重県伊勢市にある伊勢神宮を参拝し、臨時神宮祭主への就任を奉告されました。
伊勢神宮の祭主は天皇陛下の姉、つまり黒田清子さんから見れば伯母にあたる池田厚子さんが務めているのですが、81歳という御高齢であることに配慮されて先月の4月26日付で黒田清子さんが就任されていたようです。今回はそれの正式参拝だったようです。
神宮司庁によりますと、黒田清子さんの臨時神宮祭主の任期は、式年遷宮が終わるまでとのことです。
久しぶりに黒田清子さんがニュースに出てきた気がしますが、ここで耳慣れないことば「神宮祭主」というのが出てまいりました。
「祭主とはなんぞや?」と、言う前に、伊勢神宮について説明しておかないと話が始まりません。
‘伊勢神宮’とは正式名称は「神宮」と言い、その神宮が伊勢の地にあるので“伊勢の神宮”といういうことで伊勢神宮という言い方になっている。
神宮は内宮と外宮そして伊勢市を含めた4市2郡に存在する125社の総称で、一つの社を指すものではない。
そして神宮は「神仏霊場巡拝」の地の一つであり仏教の霊場にもなっている。
その伊勢神宮にはここだけの職が多くあり、その一つが「祭主」というものです。
「祭主」とは
伊勢・神宮だけにある神職、古代では「藤波家一族」の世襲の役職だったが現在では宗教法人規則によって“元皇族だった女性”が継ぐように決められている。
職務は天皇陛下の御意思を、神宮祭神にお伝え申すことが主たる役割となる。
今風な言い方にすれば、天皇と神様との‘専属通訳’といったところでしょうか。これはちょっと俗世間すぎな言い表し方ですが、遠からずだと思います)
いずれにしても、皇族の伝承文化儀式の一つです。
天皇陛下や天皇家一族には聖徳太子が健在のころから1400年以上も続く‘神仏’儀式や職務が現代も行われているのです。
ここであえて‘神仏’と記したのには意味が有ります
天皇陛下というのは神道の一番上に位置する人ですが、仏教でも一番上に位置する人でもあるのです。
昨年、天皇陛下は浄土宗総本山知恩院(京都市東山区)の宗祖の法然上人に大師号「法爾(ほうに)」が贈られました
(法然上人はこれで8つ目の大師号となった)
大師号とは天皇陛下が高僧に贈るもので、日本に仏教が伝来し天台宗の高層「円仁(えんいんしょうにん)」に最初の大師号「慈覚大師」を1000年以上前に贈ってから続く仏教の職務です。
天皇家と言うのは、皇族を離れても一族の職務からは解放されないんですね。
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コメント
お久しぶりです^^
興味のある記事だったので、失礼します。
私はずっと、紀宮さんがこの職に就くといいなあと思っていました。
だから、うれしいニュースです。
昔は、未婚の皇女がやっていたはずです。
でも、今は皇籍を離れてからなんですね。
未婚のままでは、あまりにも人権を尊重していないということで、現在のような制度になったのかしら?
投稿: チエちゃん | 2012年5月14日 (月曜日) 22:11
黒田清子さんの皇族復活の話かと思いましたが、ちょっと違いましたね。
それにしてもよくご存じで、勉強になります。
投稿: もうぞう | 2012年5月15日 (火曜日) 05:20
チエちゃんへ
未婚皇女のことは「祭主」の歴史には出てきませんので調べてみました。
チエちゃんのおっしゃるのは125ある伊勢神宮の内の宮の一つ「伊勢斎宮」のことのようです。こちらは未婚の皇女が‘巫女’という形で当てられた(捧げられた)歴史があるようで、神職名は「斎宮」というようです。
今回の黒田清子さんが就任したのは、それではなく伊勢神宮の全体の主(管理者)なのでまったく別物ですね

もうぞうさんへ
わたしも、ニュースを見たとき「復活か?」と、同じことを思いました
投稿: 玉井人ひろた | 2012年5月15日 (火曜日) 08:23
勉強不足で、すみません。
別物なんですね。
投稿: チエちゃん | 2012年5月15日 (火曜日) 21:55
ちえちゃんへ
伊勢斎宮など私も知りませんでした
投稿: 玉井人ひろた | 2012年5月16日 (水曜日) 06:19
藤波家・・・へ・え・え・・・藤原氏ではなくて・・・きさいの宮・・・斎宮・・・は古今集なんかにはよく登場しますね。
投稿: 山口ももり | 2012年5月22日 (火曜日) 10:47
山口ももりさんへ
私も最初‘藤原’かと思ってしまいましたが「藤波家」でした
投稿: 玉井人ひろた | 2012年5月22日 (火曜日) 11:34