‘LED明るさ表示違反’の裏に潜む影
昨日の14日、消費者庁は家電メーカーそしてホームセンターや家電量販店など12社、計54商品に対し、“実際よりも明るいと誤解させる表示”をしたとして「景品表示法違反」で再発防止を求める措置命令を下しました。
消費者庁による説明
12社は2009年9月ごろから、LED電球のパッケージに「白熱電球60ワット形相当の明るさ」などと表示していたが、実際には54商品すべてが表示より暗かった。
白熱電球60ワット型の明るさは810ルーメン(lm)だが、中には60W相当としながら実際は約30%の250ルーメンの光量しかなかった商品もあった
その違法表示で販売された商品の総額は約8億円に上るとみられる※、ルーメンとW相当値は過去のこのブログで書いています↓
https://iwasironokuni.cocolog-nifty.com/komiti/2011/10/post-6085.html
その違反表示とされ措置命令を受けた企業は下記の12社です。
<メーカー>
- アガスタ(AGASTA)
- エコリカ
- AOMオーム電機
- グリーンハウス
- 恵 安
- 光 波
- スリー・アールシステム
- C-MEX(セントレードM.E)
- LMT・リーダーメディアテクノ
- タキオン
<販売店>
- エディオン(家電量販店)
- コーナン商事(ホームセンタ運営)
上記フォトは私が2010年末ごろに買ったオーム電機のLED電球のパッケージです。左の[40]は「40W相当」で今なら「440~485lm以上」を意味するもののはずですが、右フォトの裏の説明の全光束は「145lm」ですから実際は「20W未満」であることが判ります。
つまり、実際の40W相当の明るさの30%足らずということになりますが、付ける場所に合った明るさを見て買いましたので、わが家では全く問題ない明るさででした。
それに、パナソニックなど大手メーカーのが3000円台だったのに対しオームのは900円たらずと安いので家計にも良いLED電球でした。
私は今回の消費者庁の行動には疑問が有ります。
なぜなら、消費者庁が違法表示の基準としたルーメンによる統一基準と言うのは昨年の2011年初めに検討がなされ、メーカーが統一基準をホームページなどで発表したのは震災後のズ~と後の昨年末になってからでした。
ですから、2009年から少なくても2011年初めまでは無かったもので、各メーカーが独自にバラバラにやっていましたので、「違法」には当たらないはずなのです。
実際に昨年あたりからオーム電機もルーメン表示に変換していました。
これには裏が有ると感じませんか?
パナソニックなどは未だにLED電球が高額です。それに対し今回指摘されたメーカーは半額から7割以上も格安商品を販売しているため売り上げを伸ばしています。
つまり、高額のため売り上げが伸びないパナソニックなどの“大手メーカーが格安メーカーのイメージダウンを狙って国に圧力をかけた”と思えて仕方ないのです。
だとしても、やはり消費者は賢いですから良くて安い方を選びますよね
| 固定リンク | 0
コメント
なるほど読みが深いですな~
ルーメン、まだまだ馴染みが薄くて分かりにくい単位です。
それとLED電球は、光が下の方に広がる傾向が強いですので場所によっては、違和感があります。
投稿: もうぞう | 2012年6月16日 (土曜日) 05:24
もうぞうさんへ
今はLED電球も広範囲に光が行く製品も出始めましたが、なんとも光が硬い感じがします。
でも、蛍光灯が出たころもそういう風に感じた人が多かったんでしょうから、LEDにも慣れて来るんでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2012年6月17日 (日曜日) 06:46