選挙が変わると政党が笑う、泣く地方
民主党のマニフェストにも出てきますが、野田政権は「国会議員も身を切る」として衆議院の議員定数を80議席減らすという公約をしていましたがいまだに実行されていませんでした。
そしてもう一つ、ずいぶん前から、知己によって選挙時の票の格差大きすぎることは憲法違反でもあり早急な是正を求める声が何度も起きていながら全く手付かず状態の「1票の格差問題」というのが存在しています。
大騒ぎで通した法案が成立の見込みが固まり、次は解散総選挙が濃厚状態になって野田政権は先に挙げた問題「定数削減」、「票の格差解消」の両方を一度に改革する「衆院選挙制度改革法案」を取りまとめて今国会に計る算段のようです。
その下記各法案の中身は↓
- 小選挙区定数のうちの「福井、山梨、徳島、高知、佐賀」の各県から1議席づつ、合計で5議席減らす
- 比例代表定数を40議席削減するとともに、比例区の選挙制度の内容を変更する
比例区の制度変更内容>
- 比例代表のうち35議席は「連用制」という方法で配分する
※、「連用制」は小選挙区での議席獲得数が少ない中小政党に多くの比例の議席を割り当てる制度 - 衆議院の比例区は各地方を11ブロックに分け、1ブロックごとの議席配分だったのを参議院議員と同じく全国比例に変更する
この衆議院選挙改革法案は輿石東・民主党幹事長が中心になってまとめたそうですが、「なぜ今なのか?メリットは有るのか?」という疑問が出ます。そしたら、こんな政党内のなんともドロドロとした思惑が有るんだそうです。
- 比例区連用制は小選挙区での議席獲得数が少ない公明党が議員を増やす目的で強く主張してきた改革案の一つ
- 近畿地区ブロックでは圧倒的に強い大阪維新の会などのような地方人気新興政党が、全国に比例にされると議席を伸ばせなくなる、いわば「大阪維新の会国」の会進出阻止ができる
これによって公明党は現在の約20議席(すべて比例当選)が、30議席に増えるんだそうです。全国組織ですからね
つまり、狙いは公明党との共闘・連立も視野に入れ、民主党が大きく議席を減らさないようにするという、改革案らしいのです。
野田総理、意外としたたかであります。
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コメント
選挙制度(一票の格差)を是正しないで、解散することは許されません。
早く抜本的な選挙制度にして欲しいです。
それには、国会議員はだめです。第三者に委ねるしかないでしょう。
いずれにせよ、小選挙区はやめて欲しいです。
投稿: もうぞう | 2012年6月27日 (水曜日) 19:56
もうぞうさんへ
小選挙区は、自民党が一気に議席を増やそうとして改革した制度ですが、それが裏目に出て今が有ります。
はたして中選挙区に戻りますかね
投稿: 玉井人ひろた | 2012年6月27日 (水曜日) 20:05
お早う御座います。
私も、もうぞう様の様に「第三者に委ねる・・・」の方法が良いと思いますが、今、数ある○○諮問委員会等の委員推薦も、企業のヒモ付きだったり・後ろで操られていそうな方がいます。純然たる第三者(これが非常に難しいでしょうが)でなければ、抜本的には出来ない様な・・・・。
投稿: えちごのじご | 2012年6月28日 (木曜日) 08:21
えちごのじごさんへ
その通りでしょうね。
ただ、世界中のどの国でもうまくいっていないようですね
投稿: 玉井人ひろた | 2012年6月28日 (木曜日) 08:31
小選挙区って、何も考えずにただイギリスかどこかの真似をしただけではないのでしょうか?
2大政党制を実現する目的もあったのでしょうね。
私は中選挙区制に戻した方がいいと思いますが、どうなんでしょ?
アメリカより国会議員の数が多いなんてのもどうかなと。
何より、日本の国益を後回しにしてひたすら敗戦国なんだからとペコペコする卑屈な人間に国会議員は務まらないんじゃないでしょうか。
投稿: がんさん@大和の国 | 2012年6月28日 (木曜日) 09:17
がんさんへ
衆議院も、参議院ほどの定数で間に合うかとも思うんです。
人数が多いから、質問するときに「何人以上のグループじゃないとだめ」とかの制限ができ、そのための弊害が多過ぎです
投稿: 玉井人ひろた | 2012年6月28日 (木曜日) 11:28