日本は‘紙幣と印刷機を輸出’している
「KOMORI」←の様な名称の日本企業を知っている人はごく限られた人だけかもしれません。
「KOMORI」とは日本国内印刷設備機器メーカー最大手の「小森コーポレーション」という企業のことです。
世界に誇れる日本の先進技術の一つに紙幣印刷技術の高さがあります。
日本紙幣には、一般的な外国紙幣では再現できない「角度を変えると模様が変化するホログラム技術、紫外線をあてると光る特殊発光インキ」など数々の偽造防止技術が施されています。
その印刷業務を専従で行っているのは『独立行政法人・国立印刷局』です。
そして、その局内で使用されている精巧な紙幣の印刷機を唯一製造販売しているのが「小森コーポレーション」というわけなのです。
同社は海外からの技術評価も高く、世界でもトップクラスの「ハイデルベルグ社」等のドイツ大手企業とで、ユーロやロシアなどへ紙幣印刷設備を輸出で競いあっているという世界的にも知られているメーカーだそうです。
ですから、印刷機器の輸出というのは当然だという気がします。でも、輸出はそれだけじゃないんです
先にも出ました、紙幣製造所である「独立行政法人・国立印刷局」ですが、ここでも輸出が行われているのです。
それは、お札です。
は独立行政法人ですから、言い換えれば国家公務員なので国民の税金で運営され、以前にも書きましたが理事などは年収1500万円以上いう高額所得で生活しています。
そこで、「税金だけではまずい。独自の収入を得よう」と考えだされたのが、新興国から紙幣印刷を請け負い、輸出するという業務なのだそうです。
なかなかいい考えだと思います。
ただ、その紙幣印刷請負料金が新興国にとってはお高いのです。新興国側にとっては偽造防止の技術が素晴らしい紙幣を作ってもらうコストより、ニセ札摘発コストの方が安いため契約国は思った以上に無いそうです。
(※、日本国内の場合「国立印刷局」での1万円札の製造コストは21円70銭。同局はこれを1万円紙幣なら1枚40円程度で日銀に納入している)
市場調査が無かったんでしょうねし、高級安定収入者が考えることはこんなものでしょう。
話しは戻りますが、「小森コーポレーション」も今年は前年比50億円以上の赤字に転じる予想が発表されています。
EU諸国などの金融危機状態や同社の最大の取引である中国がオリンピック後のバブルがはじけて景気が急激に悪化していることが要因のようです。
ただし、50億円といっても同社の総売り上げと比較すれば10%にも満たないものなのでそれほど経営には影響は無いようです。
やはり、お札を作る機器を製造販売しているところが経済破綻では洒落にならないですよね
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コメント
いつものことですが、なるほどな~
今回の記事は印刷とその技術についてですが、紙幣用紙についても知りたいですね。
日本の紙幣用紙は、いわゆる「和紙」だと思いますが、外国でも「日本紙」を使っている?
まさかね~
では、どのような「紙」を使っているのでしょうかね~
投稿: もうぞう | 2012年9月12日 07:10
最大の取引である中国がオリンピック後のバブルがはじけて景気が急激に悪化している・・・んですか。年収1500万円以上・・・とか・・・知らないことばかりでした。
投稿: 山口ももり | 2012年9月12日 10:33
もうぞうさんへ
紙は違うと思うんですが、そこまでは調べてみませんでした。
山口ももりさんへ
マスコミは、党首選ばかりですからね。報道のカテゴリーが偏りすぎです
投稿: 玉井人ひろた | 2012年9月12日 12:26
私が初めて就職した会社はハイデルベルクの印刷機を輸入販売する商社でした。
なので、小森コーポレーションもよく知っています。
今居る会社は印刷業で、小森の印刷機も使っています。
昔はハイデルの精度がピカイチだったのですが、日本の会社は追いつきますね。
『印刷業に不況は無い』と言われていたのも今は昔。
小森もハイデルもローランドも赤字続きのようです。
50億の赤字を何年も続けるとヤバいんじゃないでしょうかね。
投稿: がんさん@大和の国 | 2012年9月12日 14:57
がんさんへ
2年連続なら、まずいでしょうね
投稿: 玉井人ひろた | 2012年9月12日 20:16