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2012年10月20日 (土)

ひょん

何げなく使っている言葉でその意味がよく解らないものと言うのは多いものですね。

そのに「ひょんなことから・・・」とか、「ひょんな縁で・・・」のように【思いがけず、意外な】という意味で口をついて出て来る言葉『ひょん』という言葉って、改めて考えると不思議と言うか、日本語の単語としても変な言葉だと思いませんか?

語源は、例によって「これが」と一つ限定になるものはなく諸説あります。

 <その1=イスノキ説>

  • イスノキ(蚊母樹・柞)」というマンサク科常緑高木の別名が「ひょんのき(瓢の木)」と言う。
    この木には、葉等に必ず「イスノキコムネアブラムシ」や「イスオオムネアブラムシ」が寄生する。
    その寄生虫のために葉の表面などに袋状にふくれた「虫コブ(ひょんの実)」というものが突出するのが特徴で、それがこの木の判別にもなっているし、その実(と思われた)ものに穴を開けて吹くとヒョウ ヒョウと鳴るところから「ヒョンノキ」という呼び名ができた。
    その実と思われるものは果実ではないため、得体の知れない突出物が意外なものに転じていった言葉

 <その2=ヤドリギ説>

  1. ヤドリギ(寄生木・宿り木)を指して昔「ホヨ」や「ヒョウ」と言っていたことがあり、違う樹に寄生して育つそのヤドリギの不思議な生態が転じて、「意外な」「妙な」「突飛な」という意味でも「ひょん(寄生木)」が使われだし転じた
     
  2. 樹木を接ぎ木で生育させたり、「ヤドリギ」が寄生したりすると、その木本来の花、もしくは色ではないものがポツンと咲くことが稀に起る。
    例えば、ピンク色の花が咲いている中に黄色の花が少し咲いたりするようなことであるが、このような状態のことを指して江戸時代の人々は「ひょん」と言っていたそうで、それが転じた

江戸時代前期の俳人「安原貞室」の『片言-巻五』には「‘ひょん’は元々は木の名前」とあるらしく、<その1~2>の説を裏付けているかのように感じます。

 <その3=中国語説>

  • 「凶」とは、人が落とし穴に落ちて互い違いに重なり合った状態を意表わした漢字、それが転じ「予期せぬ(良くない)こと」や「悪いこと。災い」を意味する文字となったのだが、この漢字を中国語では「hiong」と発音するらしく、それが「ひょん」に聞こえたことから転じた言葉

 <その4=服装説>

  • 室町時代のことばを集めた「日葡辞書」には「‘ひょん’とは服装や素行などが奇異で突飛な(者)」とあり、奇妙なことを指していたことばが転じた

 <その5=言葉訛り説>

  1. 「瓢箪(ひょうたん)」のおかしな形をなぞらえ、その名が訛り転じた
  2. 「変なこと」が「ひょんなこと」に訛って転じた。

いつもながら、それぞれにそれなりの理屈は有るようですが、本などを見ると一番多いのは「ヒョンノキ」を語ったものですね。
多いから正しいとはなりませんしね。判断が付きかねます。やはり不思議な言葉です。

そのうち‘ひょんな時に、ひょんなことから’判るかもしれませんね

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