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2012年12月16日

‘一生’ vs ‘一所’

問> ものごとを命を懸けてすること、必死で行うことを四文字熟語で何と言いますか?
次の二つの中から選びなさい。

  1. 懸命(いっしょうけんめい
  2. 懸命(いっしょけんめい

たぶん多くの人が1番の「一生懸命」を選ぶことでしょう。わたしも、そうでした。

さて正解は“どちらでも良い”なのです。

じゃ、なぜ似たようなのが存在するかと言うと語源辞典にそれは記載されていました。

<語源>
中世の武士階級が一族の先祖伝来の領地・所領を命懸けで守ったこと、または死を覚悟した状況そのものに由来することから、「つの領をけて守る」が転じ「一所懸命
いっしょけんめい)」となったもの。

それが近世になって本来の意味が薄れ誤解を生み「いしょけんめい」の言い方の「いっしょ」が「いっしょう」となり「一生」の漢字が当てられるようになった。

つまり厳密に言えば「一生(いっしょう)」の漢字は言い回しも含め間違いですが、「意味が解れば良い」ということで一般化したようです。

戦国の世が終わり殺し合いが無くなったことによることで、漢字が変化したというなんとも深い歴史が立った一文字の漢字に有ったんですね。

ちなみにわが地域では「いっしょけんめ」という言い方になりますが、これはどちらかというと本来の言い方になっているようで、訛っているだけではなさそうであることが判りました

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コメント

わたしももちろん、「一生懸命」派ですが、マンガなどではよく「一所懸命」が使われていました。
はじめは違和感がありましたが、今は慣れました。

投稿: もうぞう | 2012年12月16日 08:54

もうぞうさんへ

口にすると、ほとんど差は無いですね

投稿: 玉井人ひろた | 2012年12月16日 10:32

こんばんわ。
自分も「一生懸命派」ですね。
逆に、「一所懸命」は、あんまり使われませんね。

投稿: H.K | 2012年12月16日 21:43

H.Kさんへ

そう言う風にして言葉は変化していく証です

投稿: 玉井人ひろた | 2012年12月16日 21:57

人によって「一所懸命」を使うようですが、「一生懸命」が多いようです。只、語源を知って使ってる人は少ないですね、私も初めて知りました。また一つ、知識が増えました。感謝。

投稿: 鹿児島かっちゃん | 2012年12月17日 10:49

鹿児島かっちゃんへ

私は、自分の使っている言葉は「一生懸命」が訛ったものだと勘違いしていました

投稿: 玉井人ひろた | 2012年12月17日 17:55

こんにちは☆

こういうと何ですが、これは常識の範囲でした。
江戸の頃より読みが同じなら字は何でも良かったというか、例えば新撰組と新選組、会津藩からの武家伝奏や隊判では後者なので今の明記は新選組が多いですが、要はどちらでも構いません。
人名にしても手紙の中で土方歳三は年三、沖田総司は総ニと自ら書いてました。
大らかといえば大らかですが現代では言葉としての意味が通じないこともあり、ある程度の決まりは必要かと思います。

所で家には東電からまだ届かないなぁ‥。

投稿: M.Hermitage | 2012年12月22日 10:02

M.Hermitageさんへ

夏目漱石の小説の当て字の多さは有名ですが、そのころの人は当て字とは思っていなかったのかもしれませんね。

それはそれとして、えっ!届きませんか?

投稿: 玉井人ひろた | 2012年12月22日 16:16

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