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2013年1月15日 (火曜日)

尖閣で戦没した御霊は何思う

中国人民解放軍の総参謀部が全軍に対して、「実戦に対応出来るように部隊を厳しく訓練するようしっかり備えよ」との指示を出していたことが1月14日付の、解放日報(軍機関紙)が伝えたそうです。

これは尖閣諸島の問題を念頭に、自衛隊との軍事衝突も意識しているとの見方を日本国内の報道関係者が示しているようですが、たぶんその推察は間違いないでしょうね。

たぶん戦争になるようなことは両国ともしないでしょうが(?)、ここで思い出すのはあの方たちの思いです。

それは「尖閣列島戦時遭難者遺族会」です。

昨年の2012年8月、当時は野党であった自民党の山谷えり子参議員を会長とする「日本の領土を守るため行動する議員連盟」の人々が、中国の尖閣沖での行動に抗議する目的で、第二次世界大戦で尖閣諸島で亡くなった人々の洋上慰霊祭という名目を押し立てて尖閣の島に上陸する計画を立てましたが、政府からは許可がおりなかったため魚釣島に強行上陸を果たしました。

そのときに、山谷えり子会長らは遺族会も同行するように求めていたのです。しかし、遺族会の慶田城用武会長はその申し出を拒否しました。

<尖閣列島遭難事件とは>
太平洋戦争末期の沖縄戦で日本軍の組織的な戦闘が終了した後の1945年7月、石垣島から台湾に避難するために向かった民間人を乗せた2隻の疎開船がアメリカ軍の攻撃を受け、1隻が沈没、もう1隻が尖閣諸島の魚釣島に漂着したが、アメリカ軍の執拗な攻撃や漂着後の餓死などで多くの犠牲者が出た事件で、慰霊碑は魚釣島と石垣島の両方にある。

議員連盟が強行上陸を果たした後に、この事件で実兄を亡くしている遺族会の慶田城用武会長は取材に応じこんなコメントを発表しました。

「(今回の議員連盟の行動は)遺族会の気持ちを踏みにじり、慰霊祭を利用して上陸したとしか思えない

上陸合戦で問題は解決しない。日中の緊張を高める意味で、尖閣に上陸した香港の活動家と同じように映る

私たちは毎年、尖閣が平和であることを願って慰霊祭を開催し、二度と戦争を起こしてはならないと誓っている。慰霊祭を利用して戦争につながる行動を起こすことに対し、無念のうちに死亡したみ霊は二度目の無念を感じていると思う

と話し、議連らの洋上慰霊祭や魚釣島上陸を厳しく批判しました。

この報道は、当時の中国の行動に批判が高まる中で全国紙もテレビでもあまり大きく取り上げられてはいませんでしたので、国内はもちろん中国でも知られていないと思います。

政権が替わり、尖閣問題に対しタカ派的発言が多かった自民党が、マスメディアを利用してあまり過激な方向に国民思考をコントロールしないことを望みたいです。

そして、沖縄にはいろいろな問題と考えと思いがあることを日本人なら知っておきたいですね

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