« インターネット選挙運動 | トップページ | 障子戸を開けると‘雪国だった’ »

2013年4月20日

自然破壊になっているルール

プロ野球が開幕して、興味のない方には好きな番組が野球放送でつぶされたり移動させられたりと、迷惑に思っている方も少なくないでしょうね。

ところで、プロ野球で使われるのは規定で木製バットを使うことが定められていますが、それが折れる場合がたまに見られますよね。

さて、その折れてしまったりなどして使われなくなってしまうバットの本数は年間でどのくらい出ると思いますか?
統計によればプロ野球だけでも年間約20万だそうです。驚きですよね。

ヤンキースのイチロウ選手は毎年120本のバットを購入するそうです。つまり単純に考えて年間に120本のバットを消費してしまうという勘定になります

たぶん他のプロ野球選手も同じくらいの消費量なのでしょうか。こうなると先の数量の20万本の数もうなづけるものですね。

ただ、その材料となる木材が大変な状況なのです。

木製バットは、日本では主に北海道産のアオダモ、アメリカ では主にホワイトアッシュというどちらも「モクセイ科トネリオ属」の樹木なのですが、バットに適した状態の木になるには、「アオダモ=樹齢70~80年もの」、「ホワイトアッシュ=樹齢50~60年もの」という非常に年数がかかるのです。

先に挙げたイチロウ選手の様な一流のプロ選手の場合年間分の120本を納めるためにメーカーは1万本もの試作バットを作るのだそうです。
つまり、実際は120本じゃなく1万本以上ものバットに材料のアオダモが削られていことになります。

これでは、材料の樹木は何本あったって近い将来に絶滅してしまうことは目に見えています。

日本プロ野球もそのことに数年前から注目して、折れたりして使えなくなったバットをただ焼却するのではなく、お箸、ボールペン、印鑑などに加工して販売し、その収益でアオダモの苗を植林する運動を行っているのだそうです。

私に言わせれば、そんなことをするよりアマチュアでの使用が認められていたり、プロでも練習用に使われている他の材質のバット(※、金属、木片接合材、竹集合材、カーボン、ムクノキ、等のバットが製造使用されている)を試合に使用できるようにした方が一番手っ取り早いと思うんですよね

ホッケーなどのスティックは接合材の使用が認められているわけですから、プロ野球だって何でもないと思うんですよね。

このままでは「プロ野球のバットは木製」というのは自然破壊の悪ルールになってしまいます

| |

« インターネット選挙運動 | トップページ | 障子戸を開けると‘雪国だった’ »

コメント

こんばんわ。
「20万本」だなんて、凄い数字ですね。
それを、「リサイクル」して、「折れたバットを商品」に変えると言うのも、凄くてナイスなアイデアですね。

投稿: H.K | 2013年4月20日 21:13

H.Kさんへ

外国では思いつかないでしょうね

投稿: 玉井人ひろた | 2013年4月20日 21:54

高校野球では、かなり前から金属バットが主流になっていると耳にしていて、当然プロ野球はそれ以前から金属バットが主流なのかと単純に思っていましたけど、こういうことでしたか?
アオダモは県民の森などにも普通に生えている馴染みの樹木で「バットの材料になる木」とは認識してましたが、こういう事情迄は知りませんでした

投稿: | 2013年4月21日 03:45

思っていたよりずっと凄い数ですね。
言うまでもなく一番の懸念は、記録上の問題でしょう。
金属の方が飛距離が出るとか、打球の速度が速いとか言われてますから。
でもこれほどの消費量なら、考え直す時期に来ているのかな?

投稿: もうぞう | 2013年4月21日 06:34

空さんへ

プロは金属バットを使用しませんし、野球のルールでは木製バット使用となっています。
つまり、高校野球などは“特例”なんですよ。
 
 
もうぞうさんへ

今の金属バットは飛距離も打球速度も木製と変わらないそうです。
それより、プロなどの選手がこだわるのは木製バットの‘しなり’とか、’打った時の音が良い’ということらしいのです

投稿: 玉井人ひろた | 2013年4月21日 07:55

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 自然破壊になっているルール:

« インターネット選挙運動 | トップページ | 障子戸を開けると‘雪国だった’ »